
小倉記念全頭調教解説
🐎イングランドアイズ
51kg。宙に浮いているような(=対空時間が長い、飛びが大きい)感じがする走りで、躍動感、推進力がある。やや馬場の内側を回っており、馬なりだが時計はある程度早めに出た。1週前の追い切りは坂路で、安田翔伍調教師が乗っているが、その際の動きが非常に良かった。いつもCWで最終追い切りをしており、今回は坂路となっているのは気になるが、51kgの軽ハンデなので、折り合いよりもスピードや最後のキレを活かすための工夫かもしれない。高いレベルで馬は出来上がっているのではないかと思う。
🐎ショウナンアデイブ
56kg。高野厩舎特有の坂路を2本連続で追うパターンは変えていないが、いい成績を出していた時でも、ラスト11秒で上がってくることは滅多になかった。今回、中間で3本も11秒台の時計を出しており、調子が良いのではないか。
🐎カネフラ
54kg。調教は常に坂路のみ。新潟大賞典からの中8週だが、調教は6本とやや少なく感じる。ただ、3勝クラスを勝ち上がった時は、中3ヶ月だったが自厩舎では3本のみの追い切りだった。割と仕上がり早なタイプか。社台の馬なので、外厩で仕上げてきているのかもしれない。斜めに走っている点が少し気になる。
🐎メリオーレム
56kg。むらさき賞(東京1800m/3勝) 1着からの中6週。中間ではプールを挟みながらのコース追いを繰り返しており、これまでと同じパターン。ただ意外だったのが1週前の追い切りで、時計はある程度出ていたものの、3頭併せで前2頭に追いつけず、遅れてしまった。相手も強い馬(グランヴィノス/古馬3勝クラス、ダンテスヴュー/OP馬)ではあったが…。川田Jが無理に追いつこうとしない感じだったのも、何らかの意図があったのかもしれないが、気にはなる。ピリッとしていないためならば最終追い切りを強めにしてくるかとも思ったが、最終は馬なり。あまり気にしなくていい事なのかもしれないが、過去に調教で遅れた時は何度かあり、うち1回は3着(24年すみれS)、また別の時は1番人気で4着に敗れている(25年早春S)。調教量自体には問題はない。
🐎マイネルメモリー
56kg。函館記念3着からの中2週。今開催の函館は時計が早く、ゴールドシップ産駒だが早い時計にも対応できたことで好走したのだろう。小倉2000mはゴールドシップ産駒が非常に優秀な成績を挙げているので警戒はしないといけない。去年の夏には3勝クラスで小倉2000mを勝っており、暑い時期も問題ないだろう。
🐎シェイクユアハート
55kg。調教は常に坂路のみ。最終追い切りでは、ラスト2Fで 24.8-11.8秒とこの馬にしては早い時計を出している。条件馬だったため以前の調教動画はなく、比較はできないが、推進力のある走りをしている。対空時間が長い印象で、調子は良いのではないか。
🐎オールセインツ
54kg。1週前は酒井学Jが騎乗し、6F追いだが80秒を切る時計で、ラスト3Fを35.9-11.3秒で一杯に追い切るなど意欲的な攻めをしている。中間のプール調教はいつも必ず行っているもの。回数は多いが、一杯追い切りが出来ているので足元が悪いためではないだろう。出来は良さそう。気持ち良く流している感じで、時計には出ない良さがあるんじゃないかと思う。
🐎ラスカンブレス
東京で行われる出世レース、六社S (東京芝2400m/3勝)1着からの中8週。NFの馬なので中間は外厩で仕上げてきたのだろうが、今回はまさしく10日競馬。帰厩後は本気で追い切ったのが2本、坂路が1本のみで、判断が難しい。
🐎リカンカブール
58kg。この暑い時期に汗取り(馬体を絞るための馬具)をしている。熱中症にならないか少し心配。1週前の動きは末一杯だったこともあってか良かったが、実際はまだ太め残りではないかと思う。
🐎ナムラエイハブ
55kg。調教は常に坂路のみ。特筆することはないが、坂路でいつも通りしっかり本数を走っている。あとはレース本番でどうか。坂路でも、やれば全体で50秒台程度の時計は出せる馬だが、折り合い重視で調教をしているのだろう。中間で強めの調教を1本しているが、あとは馬なり。調教からの判断は難しい。
🐎ダンディズム
56kg。特にいつもと変わりはない感じで、今回は坂路を使いながら、コース追いを1本挟んでいる。良くも悪くも特筆するものはない。少し足が短いようには感じるが、ピッチ走法で走る馬なので小回りコースは合いそうに見える。
🐎ハピ
57kg。前走時は、帰厩後に少し追い不足感はあったものの、動きは良かった。 4ヶ月半ぶりだったが新潟大賞典3着は見事な成績。ただ稍重で馬場も悪く、ダート馬としてはその恩恵もあっただろう。小倉の最終週に好走できるキズナ産駒ということや、ノースヒルズ×坂井瑠星Jなどという好走ファクターもあり、一概にバッサリとは切りにくい。良い脚は持っているが、小回りのコーナーで捲って動けるかどうか。
🐎スズカダブル
54kg。馬場の内側をずっと回ってきての時計なので、数字を単純には評価できない。坂路のみの時もあれば、中間に7Fのコース追いを挟む時もあり、調教パターンは一定ではない。調教と成績が比例する馬ではないので、調教から読み取るのは難しい。
🐎グラディアス
56kg。前走と同じく中5週だが、安田記念だったこともあってか8本もの調教を行なっていた前走に対し、今回は2本しか時計を出していない。最後を強めに追い切っているのでそこそこ格好はつけているが、頭が高い点は気になる。
🐎ニホンピロキーフ
56kg。少し頭や首ともに固い動きで、フォームからは馬場は悪化した方がこの馬に向くだろう。普段から強めの追い切りが多い馬で、最終追い切りも割と強めが多い。最終追い切りでは手綱を扱いて一杯追い切りをしているが、これはいつもと同様で、重め残りというわけではない。問題はないだろう。前走逃げているが、中間で併せ馬はしておらず、折り合いを重視した調教はしていない。
🐎ディープモンスター
58kg。1週前は北村Jが騎乗し、7F CWの追い切りでラスト35.8-11.0秒。去年3着だった小倉記念の時の1週前追い切りよりもかなり良い内容。最終追い切りは馬なりで、完全に馬が出来ている様子。目黒記念では1000m64秒と非常にスローな展開だったが、4角11番手から4着まで追い上げてきたように馬の調子は良かったはず。その前走時と比較しても遜色はない。距離は大幅な短縮にはなるが、前走よりも条件は間違いなく良いだろう。小倉の小回りを苦にしない馬であり、調教と成績がある程度比例する馬なだけに、去年よりも良い調教を見せたとなれば侮れない1頭だと思う。
調教ベスト3
イングランドアイズ
ショウナンアデイブ
ディープモンスター
※7月20日YouTubeメンバーシップ当日検討会です!
10時30分より是非遊びにきて下さい。
それでは良い週末を(^^)/~~~
2024.7.18 post by もなもな