血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
今週はシンザン記念が開催されます。
それでは全頭血統考察スタート!
目次
シンザン記念(G3)血統傾向
↑まずは血統傾向についてこちらをご覧下さい。
シンザン記念(G3)全頭血統考察
ここからは全頭の血統考察です。
クファシル 牡
父モーリス イーガン
母グルヴェイグは現役時、11戦5勝。
主な勝ち鞍はマーメイドS(G3・芝2000m)
繁殖としてキングカメハメハとの間にローズSを勝ち、秋華賞で3着に入着したアンドヴァラナウトを輩出している。
母母は天皇賞秋とオークスを勝ったエアグルーブ、3代母はオークス馬ダイナカールという華麗なる牝系。
父モーリスは4代前にサンデーサイレンスを内包するので、母父サンデー系牝馬との配合が有効。
母父ディープインパクトとの交配は今年のエリザベス女王杯を制したジェラルディーナやルークズネスト(G3・ファルコンS)と同じ。
基本的にモーリス産駒の守備範囲は2000mまでということが多いが、先述したジェラルディーナがエリザベス女王杯を制したように牝系によっては距離の壁を越えてくる。
本馬も牝系が名牝系でトニービンとノーザンテーストのクロスを内包。
1600mのデビュー戦で好スタートから逃げ切ったが、本質的にはクラシックディスタンスの距離にも対応はできそう。
サンライズピース 牡
父ブラックタイド 和田竜
母シースナイプは現役時、24戦5勝(オープン馬)
勝ち鞍は芝1800~2400m
3代母にはアイルランド産馬でフランスG1・サンタラリ賞(芝2000m)を勝ったミュンシーがいる牝系。
父ブラックタイドは名馬ディープインパクトの全兄で、ブラックタイドを輩出した。
ブラックタイド×母父グラスワンダーの組み合わせはG3毎日杯(芝1800m)を勝ったマイネルフロストと同じ。
デビュー戦を勝ったあとは1勝クラスを7着→5着と足踏み中。
デビュー戦勝ちを稍重馬場で勝っているように力がいる中京なら前進はありそう。
シンゼンイズモ 牡
父エピファネイア 浜中
母ビジュアルショックは未勝利。
繁殖としてディープインパクトとの間にスイートピーS(OP・芝1800m)を勝ったブラックスビーチを輩出している。
父エピファネイアは3冠牝馬デアリングタクトや3歳で年度代表馬になったエフフォーリア、2歳女王のサークルオブライフを輩出している2~3戦に強い種牡馬。
母父Kingmamboはデアリングタクトの母父キングカメハメハの父。
キングカメハメハはエピファネイア配合において相性の良い配合なのでこの傾向に似通う。
ただし、本馬はそこにもうひとつの活躍パターンであるサンデーサイレンスのクロスは持たない。
函館の1200mで勝ち上がったあと、1800mのオープン戦では9頭立てで5着。
そこから距離短縮となることはプラスだし、血統的にもこの舞台に相性の良いエピファネイア産駒と見所はありますが。
スズカダブル 牡
父バゴ 鮫島駿
母ダブルファンタジーは現役時、42戦3勝(中央2勝、地方1勝)
勝ち鞍はダート1400m
父バゴはフランス産馬で凱旋門賞馬。
種牡馬としてクロノジェネシス(有馬記念、宝塚記念、秋華賞)やビッグウィーク(菊花賞)などを輩出している。
成長力がある血統なので産駒も年を追うごとに力をつけていくタイプが多い。
非サンデー系なので配合はサンデー系が中心。
先述した産駒のG1馬クロノジェネシスもビッグウィークも母系にサンデーを内包している。
勝ち上がってからはいずれも阪神1800mを使って1勝クラス3着、リステッド競争を5着とまずまず。
そこから挑んだ前走G1朝日杯FSでは最後の直線でもたれるところがあり13着。
左回りの方が良さそうというコメントが出ていたので、この舞台変わりでどうか。
トーホウガレオン 牡
父リアルスティール 福永
母デビルズコーナーは現役時、13戦3勝(条件馬)
勝ち鞍は芝1000~1200m
父リアルスティールはディープインパクト×Storm Catの黄金配合で、ドバイターフを勝った。
母系にはKingmamboの全妹Monevassiaを内包している。
Kingmamboはキングカメハメハの父となるので、リアルスティールは日本の主流血統が凝縮されていると言える。
リアルスティールは非根幹距離である1800mのG1ドバイターフを勝った。
本馬は短距離適性が高い母との交配で、デビューから中距離(1800~2000m)で連続2着。前走は2000mからの距離短縮となる1800mで初勝利。
今述べたような配合なのでそこからさらなる距離短縮はむしろプラスになりそうに見える。
ペースセッティング 牡
父Showcasing ムルザバエフ
母ジェットセッティングはアイルランド産馬で現役時、13戦4勝(海外)
アイルランド1000ギニー(アイルランドG1)勝ち馬。
5代母にはイギリス重賞(芝12F)勝ち馬のMiss Bonifaceがいる牝系。
父Showcasingはイギリス産馬で現役時、7戦2勝(海外)。
G1勝ちは無く、芝のスプリント戦線で活躍した。
父系はDanzig~ノーザンダンサーのラインで、これは日本でもよく目にする相性が高い血。
その父の適性を引き継ぐように、本馬も1200mで勝ち上がった後、前走1400mの1勝クラスで2着と好走した。
先述したように母系は中距離なので、距離適性としてはマイルも大丈夫だろう。
ライトクオンタム 牝
父ディープインパクト ルメール
母イルミナントはアメリカ産馬で14戦6勝(海外)
主な勝鞍はアメリカG1・ゲイムリーS(芝9F)
現役引退後、日本に輸入され繁殖となった。本馬が初仔
3代母にアメリカ重賞(芝8.5F)勝ち馬のSunny Sparklerがいる牝系。
父ディープインパクト×母系にアメリカ型の配合は王道パターン。
また、母系にあるDanzigの血は配合においてミッキーアイル(NHKマイル、マイルCS)など上級マイラーの輩出を促す。
デビュー戦は逃げてノーステッキ。言うことなしの内容でした。
ディープ産駒のラストクロップ、ここも当然期待は高まります。
血統傾向該当馬
例年京都での開催となりますが、2021年、2022年、そして今年は中京での開催です。
中京開催ではモーリスの相性が良く、2021年がワンツー、2022年は2着に入っています。
実際、中京1600m全体の数字でみてもモーリスは勝率11%、連対率25%、複勝率32%と優秀。
今年の出走馬からは・・・
クファシルが該当します。
モーリスと同じRoberto系種牡馬であるエピファネイアも勝率15%弱、連対率28%、複勝率35%とかなり優秀です。
該当馬は・・・
シンゼンイズモが出走を予定しております。
また種牡馬王ディープインパクトも勝率13%、連対率22%、複勝率34%と優秀な成績を残しています。
今年の出走馬は・・・
ライトクオンタムが該当しています。
フェアリーS(G3)穴馬血統
直近の3年で人気薄(6番人気以降)が馬券になったのは4頭。
その内の3頭、2022年3着美ジュノワール(7番人気)、2021年2着ホウオウイクセル(8番人気)、2020年チェーンオブラブ(7番人気)はトニービンの血を持っていた。
今年の出走馬でトニービンの血を持つ穴馬は・・・
メイクアスナッチ(6番人気)
リックスター(9番人気)
ミタマ(12番人気)
ブラウンウェーブ(14番人気)
※人気は前日1月8日時点
以上です。
それでは今週もエンジョイ競馬よろしくです(^^ゞ
2023.1.6 post
2023.1.8 追記