「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
今週は3歳短距離王決定戦!
伝統のNHKマイルCが開催されます!
しっかり予想していきましょう。
目次
NHKマイルC血統傾向
□Dの血に注目
2022年(良)
1、ロードカナロア
2、ダイワメジャー
3、ドレフォン
2021年(良)
1、Kingman D
2、キズナ
3、Frankel D
2020年(良)
1、リアルインパクト
2、ダイワメジャー D
3、オルフェーヴル D
2019年(良)
1、ダイワメジャー
2、ロードカナロア
3、ハーツクライ D
2018年(良)
1、ディープインパクト D
2、ディープインパクト
3、キングカメハメハ
2017年(良)
1、クロフネ
2、Speightstown D
3、ダイワメジャー
2016年(良)
1、ダイワメジャー D
2、マツリダゴッホ D
3、ステイゴールド
2015年(良)
1、クロフネ
2、Harlan’s Holiday D
3、キングカメハメハ
過去8年で本レースと最も相性が良い種牡馬は「ダイワメジャー」
(※2021年はダイワメジャー産駒の出走は無かった。)
2勝・3着1回・3着1回の計5頭が馬券圏内に入着と2~3歳戦でのマイルに強いイメージそのものの成績を残しています。
但し、今年はダイワメジャー産駒の出走はありません。
となれば次にこの条件で覇権を獲りそうな種牡馬に注目しておきたいところです。
ロードカナロアは2~3歳戦に強い種牡馬。
配合次第でアーモンドアイやサートゥルナーリアといったクラシックディスタンスで活躍する産駒も出しますが、本流はやはり自身と同じ短いところとなります。
事実昨年の勝ち馬ダノンスコーピオンもこのロードカナロアの産駒でした。
今年の出走馬は、
ウンブライル
ダノンタッチダウン
ナヴォーナ
この3頭が該当します。
ポイントとなる血は「Danzig」
過去8年のうち、昨年を除く7年で馬券圏内に入着しており、3勝・2着4回・3着3回の実に計10頭もの馬が持っていた血です。
今年のDanzig内包馬は、
エエヤン
カルロヴェローチェ
シャンパンカラー
ショーモン
ダノンタッチダウン
タマモブラックタイ
ミシシッピテソーロ
ユリーシャ
以上8頭と今年はかなりの馬が該当しますね。
この傾向からは絞れそうにないので、いつもよりじっくりと各馬の配合をチェックしていく必要がありそうです。
以上、血統傾向についてでした。
NHKマイルC全頭血統解説
ここからは全頭の血統について解説していきます。
今週は3歳戦ということで血統評価を記載しています。
各適性項目について5段階で評価した上で、総合評価をしました。
尚、「馬場適性」については今週は稍重~重を想定しています。
あくまでも血統のみでの評価となります。
よろしくお願いします。
ウンブライル 牝
父ロードカナロア 横山武
父ロードカナロアは現役時代、国内外で19戦13勝(2着5回3着1回と馬券圏外は一度もなし)。
主な勝ち鞍は香港スプリント(2回)、スプリンターズステークス(2回)、高松宮記念、安田記念とG1を6勝。
2013年には年度代表馬に選出されている。
自身はスプリント~マイルで活躍したが、産駒は名牝アーモンドアイ(史上最多9冠馬)や全兄ステルヴィオ(マイルチャンピオンシップ)、サートゥルナーリア(ホープフルステークス、皐月賞)、そしてダノンスマッシュ(香港スプリント、高松宮記念)と種牡馬としては様々な適性距離のG1馬を輩出している。
2020年、2021年で連続種牡馬ランク2位に位置しており、ポストディープインパクトの最有力と目されている。
母ラルケットは現役時22戦4勝(条件馬)
先述したようにマイルチャンピオンシップ勝ち馬ステルヴィオの下。
1つ上のステルナティーアも重賞(サウジアラビアRC)で2着と結果を出している。
本馬も堅実に走ってきた。
暮れの大一番阪神ジュベナイルFで出遅れから直線も不発に終わり大敗(15着)。
そこから前走ニュージーランドTではブリンカー効果もあって中団から上がり最速で追い込み2着。
立て直せた上でここに挑めるので楽しみは大きいですね。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
エエヤン 牡
父シルバーステート 戸崎圭
母シルクヴィーナスは不出走。
繁殖としてデュランダルとの間に京成杯(G3)勝ち馬のプレイアンドリアルを輩出している。
4代母にはアイルランド1000ギニー(8F)勝ち馬のKatiesがいる牝系。
父シルバーステートはディープインパクト直仔で種牡馬として今年が2世代目。
種牡馬として初年度から阪神JF3着、桜花賞2着のウォーターナビレラを出した。
現役時は5戦4勝。現役時はケガとの戦いで、4連勝した1600万下のあと再び屈腱炎を発症し、引退。
重賞勝ちは無かったものの主戦を務めた福永騎手がデビュー前から「ダービーを狙える」と絶賛していた程の能力の持ち主だった。
血統的にはRobertoを内包するのでディープインパクトにタフさをプラスしたようなイメージ。
配合ではスピードの血を取り入れることが有効。
本馬の母系にあるDanzigはこの傾向に合致。
Danzigはシルバーステートの父ディープインパクトとの配合でミッキーアイルなど上級マイラーを輩出した。
本馬もその配合の教科書通り、中距離の新馬戦・未勝利戦で連敗した後、マイルに切り替えると3連勝を飾った。
前走ニュージーランドTでは先団の後ろから進め、直線では力強く抜け出しました。
今週末の天気予報も微妙そうなので稍重くらいになれば再び追い風となるでしょう。
配合もベストですし、4連勝でG1を勝ってもええやん。
コース4
距離 5
馬場 5
血統評価S
オオバンブルマイ 牡
父ディスクリートキャット 武豊
母ピンクガーベラは未勝利。
母母ルシュクルはG3・ファルコンS(芝1200m)で3着。
5代母にはアメリカ重賞(ダート8.5F)勝ち馬のLucky Spellがいる牝系。
父ディスクリートキャットはアメリカのダートマイル王。
現役引退後、アメリカで種牡馬入りして日本でも根岸S(G3・ダート1400m)を勝ったエアハリファを送り出すと、2017年から日本に輸入された。
エアハリファに代表されるように基本的に産駒はダート適性に出るが、本馬は初めて芝重賞を勝った。
ディスクリートキャットはStorm Catの系統で、母父にはディープインパクト。
さらに母系にはUnbridledなのでアンディープキャットとなる。
母母ルシュクルからはキズナとの間にビアンフェが出ており、こちらもアンディープキャット。
その為、朝日杯FSでは「本馬もイメージとしてはスプリント寄り。」と考察した通り7着だった。
前走はマイルのアーリントンCを勝ち初重賞制覇となりました。
血統的に重馬場で他の馬が辛い分、走れた点はあるでしょう。
距離がベストではないだけに、今回も馬場の恩恵は欲しいところです。
コース4
距離 3
馬場 5
血統評価B
オールパルフェ 牡
父リアルスティール 大野
母クイーングラスは現役時、6戦2勝(条件馬)
勝ち鞍は1600~2000m
繁殖として本馬が初仔。
3代母にはイギリス産馬でアメリカ重賞勝ち馬のアルヴァータがいる牝系。
父リアルスティールはディープインパクト×Storm Catの黄金配合で、ドバイターフを勝った。
母系にはKingmamboの全妹Monevassiaを内包している。
Kingmamboはキングカメハメハの父となるので、リアルスティールは日本の主流血統が凝縮されていると言える。
リアルスティールは非根幹距離である1800mのG1ドバイターフを勝った。
母父はルーラーシップなので成長とともに距離はもっと長くなってくる可能性もあるが、ここまでは全てマイルを使われてきている。
前走デイリー杯2歳Sを逃げ勝ったようにしぶとさがある。
このような血統なので前走スプリングS(G2・芝1800m)を使ってきたのは理解ができますが、結果は奮いませんでした(7着)。まぁ馬場が重たかったので距離に対する判断はまだ早いでしょう。
暮れの大一番朝日杯FS(6着)では、鞍上の談話によると風の影響を受けたとのこと。
逃げ馬ですし、ハマらない時に崩れるのは仕方ないでしょう。
今回は同型がいるのですんなり逃げられるかどうかというところがポイントとなりそうです。
コース4
距離 4
馬場 2
血統評価C
カルロヴェローチェ 牡
父シルバーステート レーン
母スサーナトウショウは未勝利。
母母シーイズトウショウはスプリント重賞を5勝した女傑。
父シルバーステートはディープインパクト直仔で種牡馬として今年が2世代目。
種牡馬として初年度から阪神JF3着、桜花賞2着のウォーターナビレラを出した。
現役時は5戦4勝。現役時はケガとの戦いで、4連勝した1600万下のあと再び屈腱炎を発症し、引退。
重賞勝ちは無かったものの主戦を務めた福永騎手がデビュー前から「ダービーを狙える」と絶賛していた程の能力の持ち主だった。
血統的にはRobertoを内包するのでディープインパクトにタフさをプラスしたようなイメージ。
配合ではスピードの血を取り入れることが有効。
先述したように本馬の母母にはスプリントの女傑シーイズトウショウなのでスピードの補完は充分だし、母父ロックオブジブラルタルは芝1400~1600mのG1を7連勝したDanzig系。
Danzigはディープインパクトとの配合でミッキーアイルなど上級マイラーを輩出した。
シルバーステートともここに出走しているニュージーランドTを勝ったエエヤンを出しているので「父と相性が良かった血はその子とも相性が良い可能性が高い」を体現したようなパターンと言える。
前走ファルコンSでは重馬場の中、2着。
これは先述したように父シルバーステートの適性によるものです。
不安点は前向きすぎる気性をどうコントールできるかという点です。
我慢さえ効けば能力はもちろんここでも見劣りません。
コース4
距離 4
馬場 5
血統評価A
クルゼイロドスル 牡
父ファインニードル Mデムーロ
母スタリアは現役時、3戦1勝。
勝ち鞍は芝1800m
4代母にはアメリカG1・メイトロンS(ダート7F)を勝ったFall Aspenがいる牝系。
父ファインニードルはスプリンターズSと高松宮記念を勝ったスプリンター。
血統は父アドマイヤムーン(ジャパンC、宝塚記念)でその産駒はセイウンコウセイなどスプリンターを輩出する系統。
本馬はDarshaanのクロスを持つが、Darshaanはイギリス産馬でフランスダービーの勝ち馬。
先述したスプリントの父に重厚なヨーロッパ血統を持ってきている形なので距離適性がマイルまで延びている。
前走ジュニアカップは逃げ切りました。
かかるところがあるので、4ヶ月ぶりのここでどのような競馬となるのかは気になる点です。
ミスプロのクロスでパワーがあるので、馬場は渋っても問題ないでしょう。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
シャンパンカラー 牡
父ドゥラメンテ 内田博
母メモリアルライフはイギリス産馬で不出走。
3代母にはフランス産馬でフランス重賞(芝2100m)勝ち馬のバルドウィナがいる牝系。
父ドゥラメンテは種牡馬として初年度から菊花賞馬タイトルホルダーを、2年目には牝馬2冠スターズオンアースを、そして3年目のこの世代でも阪神JFを勝ったリバティアイランドを出した2~3歳戦に強い血統。
母父Reckless Abandonはイギリス産馬でイギリスとフランスの芝1200mG1勝ち馬。
血統ラインはDanzig~ノーザンダンサー系。
ということでドゥラメンテにスピードを注入したという配合。
1600mのデビュー戦では控えて勝ち、続くベゴニア賞(1勝)は先手を取ってそのまま粘り込みました。
唯一の凡走となった京成杯では「懸念点はまだ東京でしか走っていないので、中山が合うかどうかというところと、先述したような配合なのでやはり適距離は1600m前後にありそうというところです。」と考察した通り6着に終わりました。
マイルに戻した前走ニュージーランドTでは3着と巻き返しましたし、東京変わりのここはさらに楽しみです。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
ショーモン 牡
父マインドユアビスケッツ 鮫島駿
母エポキシは未勝利。
母母シーズアンはアイルランド産馬でイギリスG1・チヴァリーパークS(芝6F)勝ち馬。
父マインドユアビスケッツはアメリカ馬でドバイゴールドシャヒーン(ドバイG1・ダート1200m)を連覇。
現役引退後、日本に輸入され種牡馬となった。この世代が初年度産駒。
父系はDeputy Minister~Vice Regent~ノーザンダンサー系の系統でこれはクロフネと同じ。
クロフネがそうであるように基本的にはダートが主戦だが、配合次第で芝も出す。
本馬は母父ディープインパクトなので素直に芝で走っている。
そもそもディープインパクトにDeputy Ministerの配合はダービー馬マカヒキやジャパンカップ勝ち馬のショウナンパンドラと同じで好相性。
本馬はそれらをひっくり返したような配合となる。
そこへDanzigが1本なので適性は「The・マイル」
前走アーリントンCは好スタートから離れた2番手を追走。
直線では一度後続に飲み込まれそうになりながら、再び伸び返して3着と頑張りました。
このしぶとさは大きな魅力でしょう。
勝ち切るにはワンパンチ足りない印象は拭えませんが、こういうタイプは大崩れしにくいですよね。
コース4
距離 5
馬場 4
血統評価A
シングザットソング 牝
父ドゥラメンテ 吉田隼
母サガールインザットソングはアメリカ産馬で、現役時23戦5勝。
アメリカのダート重賞(8.5F)を勝ち馬。
3代母にもアメリカのダート重賞(9F)を勝ったAlysbelleがいる牝系。
父ドゥラメンテは初年度産駒から菊花賞馬タイトルホルダーを、2世代目には牝馬2冠のスターズオンアースを出したクラシックに強い種牡馬。
本馬もフィリーズレビューを制して桜舞台の切符を掴んだ。
その桜花賞では血統的にはあっていましたが、鞍上変わりのマイナスもあり7着。
今回隼人に戻るのはプラスでしょう。
但し、今回は牡馬混合戦ですからね。どこまでやれるかです。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
セッション 牡
父シルバーステート 団野
母ミスドバウィは現役時、16戦4勝(条件馬)
勝鞍は芝1200~1400m
繁殖として初仔のソウテン(父ロードカナロア)は既に3勝を挙げている。
3代母にはイギリス産馬でイギリスナッソーS(芝10F)、ファルマスS(芝8F)を勝ったCarambaがいる牝系。
父シルバーステートはディープインパクト直仔で種牡馬として今年が2世代目。
種牡馬として初年度から阪神JF3着、桜花賞2着のウォーターナビレラを出した。
現役時は5戦4勝。現役時はケガとの戦いで、4連勝した1600万下のあと再び屈腱炎を発症し、引退。
重賞勝ちは無かったものの主戦を務めた福永騎手がデビュー前から「ダービーを狙える」と絶賛していた程の能力の持ち主だった。
先述したように半兄は既に3勝を挙げているが、これは母と同じ短距離によるもの。
本馬は父がシルバーステートに変わったことでBustedのクロスで、距離の融通性が広がっている。
Bustedは成長力がある血統で古馬となりG1を4連勝し、イギリス年度代表馬となった馬。
その為、Bustedの影響が色濃く出て距離の融通性が出たと推測することができる本馬は古馬になって本格化してくる可能性が高いと見ている。
前走アーリントンCでは早く仕掛けすぎてしまったこともあり最後に交わされてしまいました。
父がディープインパクト×Robertoのシルバーステートなので重たい馬場を苦にしなかったこともあるのでしょう。
今回もそのような馬場になった方が良さそうです。
コース4
距離 4
馬場 5
血統評価A
ダノンタッチダウン
父ロードカナロア 川田
母エピックラヴはフランス中距離重賞の勝ち馬。
母母母アルカンドはビヴァリーヒルズH(アメリカG1・芝9F)の勝ち馬。
半兄(父ジャスタウェイ)はホープフルS勝ち馬のダノンザキッド。
父ロードカナロアはG1を6勝した名スプリンター。
種牡馬としては配合次第で、アーモンドアイやサートゥルナーリアといった距離の守備範囲の広さを見せる。
母父Danzig系との組み合わせは、高松宮記念と香港スプリントという短距離G1を2勝したダノンスマッシュと同じ。
またダノンスマッシュとは母方にサンデーサイレンスの血が入らないところも同じ。
ダノンスマッシュは母系がアメリカ型の血統だが、本馬は母方が欧州型の血統なのでマイルあたりが合う。
朝日杯FSでは「デイリー杯2歳Sでは最後方から追い上げて2着。一番強い競馬をしたのはこの馬でここも楽しみは大きい。」と考察しここでも2着と好走しました。
そして前走皐月賞では「仕上がりの早さからは皐月賞もこなせるかもしれませんが、本質的にはここは1~2F長いです。次にNHKマイルを選んでくれるなら血統的にしっくり来るのですが。」と考察した通り、大敗(18着)してここに持ってきました。
であれば、巻き返しは必至でしょう。
コース5
距離 5
馬場 3
血統評価A
タマモブラックタイ 牡
父デクラレーションオブウォー 幸
母タマモイヤリングは現役時、15戦2勝。
勝ち鞍は芝1400m
4代母にはオープン馬タマモダイヤモンドが、5代母には桜花賞2着のタマモコトブキがいる牝系。
父デクラレーションオブウォーはアメリカ産馬でイギリスG1・インターナショナルS(10F)とクイーンアンS(8F)勝ち馬。
現役引退後、種牡馬としてアイルランド、アメリカ、オーストラリアで供用され2019年より日本で供用されている。
この世代が日本での初年度産駒となる。
海外では既に種牡馬としてG1馬を輩出しているので繁殖力の高さは折り紙付き。
配合次第で様々なタイプを出す種牡馬で、本馬は母系にブラックタイド、キングカメハメハを内包する。
ここまで色々な条件を使われてきたが、現時点では芝の短いところがあっていそうなので母が出ているか。
前走ファルコンSでは内から抜け出して優勝。
ここで述べたようにタフな血統なのでタフさが求められた馬場も後押しとなりました。
適性からはおそらく1F長いので、ギリギリ凌げるかどうか。
馬場は前走のように渋った方が良さそうです。
コース3
距離 3
馬場 5
血統評価C
ドルチェモア 牡
父ルーラーシップ 三浦
母アユサンは桜花賞馬。
ディープインパクト×母父Storm Catの黄金配合馬。
3代母にはアメリカG1・トップフライトH(ダート9F)勝ち馬のBuy the Firmがいる牝系。
父ルーラーシップはキングカメハメハ直仔でサンデーを内包しない。
その為、交配はサンデー系牝馬が中心となる。
母父ディープインパクトとの組み合わせは代表産駒キセキ(菊花賞)と同じ。
このような血統なので距離の融通性は効きそうだが、デビュー~サウジアラビアRCを連勝したように1600mで結果を出している。
桜花賞馬の母が強く出ているのだろう。
この世代の2歳戦でトレンド配合と話をしてきたように、ジュベナイルで3着に入ったドゥアイズも同じルーラーシップ×母父ディープインパクトの配合だった。
前哨戦となった前走のニュージーランドTでは楽にハナを切る形になってしまい、それが仇になってしまいました(7着)。
ニュージーランドTとここではコース形態が違うので結果は気にしなくても良いです。
ルーラーシップにディープインパクトですから東京変わりはプラスでしょう。
コース5
距離 4
馬場 5
血統評価S
ナヴォーナ 牡
父ロードカナロア 川田
母セリエンホルデはドイツ産馬。現役時7戦3勝。
主な勝鞍はドイツオークス(ドイツG1・芝2200m)。
現役引退後、日本に輸入され繁殖となった。
繁殖として初仔からG1馬であるシュネルマイスター(父Kingman)を輩出。
繁殖レベルもかなり高い。
父ロードカナロアは、自身はスプリント~マイルで活躍したが、産駒は名牝アーモンドアイ(史上最多9冠馬)やステルヴィオ(マイルチャンピオンシップ)、サートゥルナーリア(ホープフルステークス、皐月賞)、そしてダノンスマッシュ(香港スプリント、高松宮記念)と種牡馬としては様々な適性距離のG1馬を輩出している。
ロードカナロアはキンカメ系種牡馬なのでNureyevの血を増強することで先述したような大物を出す。
本馬は母父がSadler’s Wellsの系統なのでサートゥルナーリアと同じ。
マイル路線で走っているが、距離の融通は効きそう。
新馬戦を勝った後の前走アーリントンCでは最後まで伸びていました(結果は7着)。
経験不足にしてはしっかり走れていた印象です。
軽い東京の馬場ならもっと走れそうです。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
フロムダスク 牡
父Bolt d’Oro 横山和
母Foolish Causeはアメリカ産馬で未勝利(海外)。
父Bolt d’Oro(ボルトドロ)はアメリカ馬で、G1デルマーフューチュリティ(G1・ダート7F)とフロントランナーS(G1・ダート8.5F)の勝ち馬。
血統はMedaglio d’Oro~Sadler’s Wellsのライン。
Medaglia d’Oro産駒は日本にも輸入されているが、基本ダートで活躍。
芝では短距離で活躍するフィドゥーシア(OP・春雷S、OP・韋駄天S)を輩出している。
本馬も1200mのデビュー戦を勝ち上がり、前走1400mの京王杯2歳Sで2着と短距離適性を示している。
そのような配合なので暮れの大一番朝日杯FSでは「1F延長に対応できるかどうか。」と考察して16着。
前走は海を渡りサウジダービー(ダート1600m)に挑んだが、9着。
やはり距離でしょう。
この時期の短距離戦線はここにしか行くところが無いので使うのでそうが、適性が合っているとは言い難いです。
コース4
距離 2
馬場 3
血統評価D
ミシシッピテソーロ 牝
父ダノンバラード 柴田大
母ハピネスフォーユーは現役時、15戦1勝。
勝ち鞍はダート1400m
繁殖としてオープン馬でG3関屋記念2着のミエノサクシード(父ステイゴールド)を出している。
5代母にはアメリカ産馬で、アイルランド1000ギニー(芝8F)勝ち馬のGailyがいる牝系。
父ダノンバラードはディープインパクト×Unbridledというニックス配合。
ディープ産駒なので、ディープと相性の良かった血を取り入れることは有効。
母系にデインヒル~Danzigのラインはミッキーアイルを始め、上級マイラーを輩出する相性の良い血。
ダノンバラードとの相性も良い可能性が高い。
暮れの大一番阪神ジュベナイルFではスムーズに運び5着。
直線手前を何度か変えていたので、まだまだ伸び代がありそうな状態でした。
そこから前走ニュージーランドTでもスムーズに運べて5着。
年末から大きく成長したようには見えず、もう少し馬体重の増加という目に見える成長がパドックで見たいところです。
コース3
距離 4
馬場 3
血統評価C
モリアーナ 牝
父エピファネイア 横山典
母ガルデルスリールは現役時29戦2勝(芝1600~1800m)。
父エピファネイアはディープインパクトを始めとするサンデー系肌馬とももう一つの主流血統キンカメ系肌馬とも結果をだしているが、意外にも母父ダイワメジャー(サンデー系)との配合ではまだ活躍馬を出していなかった。
これはエピファネイアもダイワメジャーも種牡馬として早期に完成する特徴があるだけに意外で、本馬のデビュー前にはそのうち活躍馬が出てきても不思議ないと考察していました。
本馬は新馬戦から前走オープン競争のコスモス賞を連勝。
狙い通りの配合に出たと言えるでしょう。
暮れの大一番阪神ジュベナイルFではスムーズに運びながらも4コーナーで手応えがなくなってしまい、12着。
今回と同舞台となる前々走のクイーンCでは、上がり最速でタイム差無しの3着と頑張りました。
前走ニュージーランドTは4着でしたが、外枠でしたし、中山でのもの。
今回の舞台の方が走りやすいでしょう。
コース5
距離 5
馬場 4
血統評価S
ユリーシャ 牝
父グレーターロンドン 松山
母アンジェリカスは未勝利。
3代にはオープン馬クリスマスツリーが、5代母にはオークス馬のシャダイアイバーがいる牝系。
父グレーターロンドンは中京記念(G3)勝ち馬。
ディープインパクト直仔でこの世代の新種牡馬。
母父ハービンジャーはヨーロッパ型の中距離馬だが、系統はDanzig系。
この血はグレーターロンドンも内包するのでクロスがあるということになる。
さらに母母父スペシャルウィークはサンデー直仔なのでこのクロスもある。
ということなので前向きな気性からマイル適性が強い。
前走アーリントンCでも逃げて11着。
重たい馬場が影響したようでここは良馬場で走りたいところです。
綺麗な馬場であればエルフィンSのようなパフォーマンスは見せてくれそうです。
コース4
距離 4
馬場 2
血統評価C
以上、全18頭の血統解説でした。
血統表:(C)netkeiba.com
NHKマイルC穴馬血統
2023.5.5 post