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オールカマー全頭調教解説
🐴コスモキュランダ
札幌記念10着からの中4週。その際の調教診断では、北海道なので中間に必ずプールを用いるといういつもの調教ができない点を懸念していた。今回、外厩は使っていない。北海道から帰厩し、いつものようにかなりの量のプール調教を行っている。1週前と今週は丹内Jが調教に乗っているが、今週は良くは見えるものの、1週前追い切りの反応が悪すぎた。最終追い切り後に、どこまで良くなっていくか。
🐴リビアングラス
札幌記念6着からの中4週。徐々に力をつけて来ている馬。中間は大山ヒルズで過ごしていた。1週前に鮫島J鞍上で、CWにて一杯追い切りを行っている。矢作厩舎の馬が最終追い切りを坂路で強めにしているのは、まだピリッとしていないところがあるのではないか。タイム的には問題なく、これが馬なりでのものならば非常に良かったが、強め調教という点を考慮すると少し微妙に思う。
🐴クロミナンス
前走が昨年11月、アルゼンチン共和国杯 2着からの中45週と休養期間が長くなった。中間はNF天栄にて過ごしていた。1週前追い切りがウッドだったためにほとんど仕上げている感じかと思ったが、今週も強め調教を行なっていた。久々を苦にするタイプではないが、最終追い切りが強めの坂路というのはあまり良い印象ではない。
🐴レガレイラ
宝塚記念11着からの中13週。2024年の有馬記念馬。宝塚記念はそこからのぶっつけになったもので、ノーカウントでも良いだろう。中間はNF天栄にてしっかりと調教をつけられ、8月末から時計は出している。本数的に問題なく、1週前の9月10日には7Fの長めで強めの追い切りを行われるなど、意外と意欲的にやられている。3頭併せの内側や、最終も3頭併せの真ん中などと、実戦に近い形の追い切りをしてくる木村哲也厩舎なので、しっかりと仕上げて来ただろう。問題は57kgという斤量と、久々となる点。
🐴ホーエリート
目黒記念2着からの中15週。動きは非常に良い。最終追い切りでは横山武史Jが騎乗している。見栄えはいいが、相手が2頭とも新馬なので、このくらいは走っても当然とも言える。1週間前は古馬と走っているが、少し時計は平凡だった印象。中15週で4本の時計というのは少ないか。
🐴シュヴァルツクーゲル
札幌日経賞 5着からの中7週。強い4歳世代での菊花賞で7着とそれなりの力はある。中間は、先週の重賞でも2頭馬券内に送り込んだ山本トレセンで過ごしていた。1 週前には菅原Jが美浦Wで追い切りを消化し、今週に至っている。可もなく不可もなくと言った感じ。ただ反応は良さそうで、1週前よりもかなり良くはなっていた。悪くはなく、今回のメンバー相手ならば十分なくらい。特筆するものはないが、それなりに良い。
🐴ヨーホーレイク
宝塚記念 17着からの中13週。中間はNFしがらきでしっかりと調整されている。8月17日に1本目の時計を出し、それから入念に調教を積まれている。2週前と1週前に岩田Jが騎乗し、しっかりした調教をつけている。ただ、友道厩舎なので、最終追い切りが末強めの坂路というには若干気になる点。宝塚記念は17着と大敗しているが、1週前追い切りの動きは、大阪杯や京都記念の時と似たような感じに近づいているように思う。それなりにいい調教かと思う。
🐴リカンカブール
小倉記念 11着からの中8週。昨年のオールカマーでは、人気薄ながら3着と好走している。夏にもレースで使っているので、このくらいの調教はできるだろう。小倉記念のあとに少し楽をさせたか。チャンピオンヒルズで調教は行っているが、帰厩してからもそこまで良く見えない。これから2200mを走らなければいけないときに、他馬と比べるとどうしても格下となるこの馬が一杯追い切りで最終を済ませるというのは、まだピリッとしていなかったり、太目が残っているなどの何らかの理由があるのではないか。
🐴ドゥラドーレス
血統的にはレガレイラの兄となる。七夕賞2着からの中9週。NF天栄で仕上げられて8月後半に帰厩し、約20日間ほどしっかり調教を積まれている。内容は濃く、1週前には杉原Jが騎乗している。今週はゴール前だけ仕掛ける感じだったが、非常に良い動きだった。ルメールJが中間で調教には乗っていないのは少し気になる点。
🐴フェアエールング
クイーンS 3着からの中6週。北海道で調節していた馬で、ここのところは牝馬限定戦ばかりに出て1着、2着、3着と好走していた。牡馬に混じっても大丈夫だろうとは思う。この馬にとって、2200mがどうか。エリザベス女王杯を目指すことを踏まえ、距離へのテストのような意味合いがあるのではないか。中間は、ビックレット明和(休養がメインの施設)にて過ごしていた。
🐴ワイドエンペラー
メトロポリタンS(L) 10着からの中18週。中間はドラゴンファームという施設で過ごしていた。そこまで成績が上がって来ている馬でもない。調子がいい時には最終を馬なりで行なっているが、今回最終追い切りを坂路で、叩いて一杯で行っているというのは、まだ重く、ピリッとしていない証拠なのでは。
【調教ベスト3】
ドゥラドーレス
ヨーホーレイク
シュヴァルツクーゲル
神戸新聞杯全頭調教解説
🐴ライトトラック
6月1日に行われた白百合S(京都1800m)以来。戦歴も浅い馬で、未知の能力はたっぷりある。中間は8月17日から時計を出し、プール調教や一杯追い切りを挟みながら、1週前追い切りでは和田J騎乗にてヨーホーレークとショウヘイを相手に3頭併せの調教を消化。調教量は一番積んでいる。友道厩舎で最終がPコース追いなのは、馬は出来ていると思っていいだろう。少し難しい判断にはなるが、友道厩舎の馬であり、それなりにいい調教なのかなと思っている。
🐴ジョバンニ
ダービー8着からの中15週。中間は、最近調子がよい宇治田原優駿ステーブルで外厩調整をしていた。1週前の9月10日に松山Jが調教を付け、楽な感じでいい時計を出している。ただ、こんなに頭が高い馬だったか。以前にいい時計を出している時も、あまりフォーム的には良くない。最終追い切りを坂路でしているのは問題ないと思う。判断が難しい。
🐴アルマデオロ(VTRなし)
1勝クラス(札幌2600m)1 着からの中6週。1週前の9月15日には6F追い切りをしている。最終追い切りは映像がない(一部のデータを参考にすると、タイムで言うとキャンターよりも遅いようなタイムを坂路で出しているよう)。
🐴ジョイボーイ
英彦山特別(小倉2600m/1勝クラス) 1着からの中9週。頭がまず高く、重馬場や時計のかかった馬場ならいいかもしれないが、首の硬さも気になる。1週前は藤岡Jを背に、栗東CW 6F追いをしている。調教量も中9週の割にはしっかりと積まれている。中間はチャンピオンヒルズで静養し、仕上げて帰厩している。量は問題ないが、ただ、一線級との戦いになると、さすがに相手が強い。もう少し首の柔らかさなんかが出てくると良い馬になるが、という感じはする。
🐴ショウヘイ
ダービー3着からの中15週。中間はNFしがらきで過ごしていた。1週前に西塚Jが騎乗した調教では、時計はそこそこ出ているものの、実戦が目の前のヨーホーレイクとライトトラック相手の併せ馬なので仕方ないかもしれないが、追われてからがスムーズに加速して行かず、大丈夫かという印象だった。ただ、それを見てピリッとしていないと感じたからか、日曜にもしっかりと6F CWで追い切り、ラスト10.9秒とキツい時計を出している。最終はPコースと友道厩舎の得意パターンに持ち込んでおり、馬は出来たということだろう。体勢は整ったと見て良いかと思う。
🐴サンライズバブル
チャンピオンヒルズで中間を過ごしていた。ゴールドシップに母父バゴと、雨が渋れば面白い血統だと思う。前走が1勝クラス(阪神2400m) 6着と、まだ1勝クラスを勝っていない馬で、調教以前に物足りない。穴馬をトライアルで3着当たりに持ってくることもある池添Jなので怖いところはあるが、今回は相手が強いか。調教を見ても、格下だからと言って徹底的にやってきたと言う感じもない。最終追い切り以外は常にオープン馬を相手に併せ馬をやっているのは良いが、どうだろうか。
🐴ボンドロア
北辰特別(札幌2600m/1勝クラス) 1着からの中2週だが、これだけ強めに行うのは何らかの意図があるのか、物足りないからか。1週前に典さんが騎乗した調教では6Fをきちんと消化しているが、3歳未勝利の馬を相手に遅れており、ピリッとしていないと思われて最終追い切りがこんなに強めになったのだろうか。ハミを噛んでいるので、口元が真っ白になっている。少しチグハグに思う。疲れが残っているとすると、ここまで攻めはしないだろうし、いずれにしてもあまり良い調教には見えない。
🐴パッションリッチ
燕特別(新潟2200m/1勝クラス) 1着からの中6着。青葉賞では、エネルジコに1.0秒差の11着だった。夏の暑い新潟で使われての中6週の割には、プールを中間で取り入れながら、ちゃんと調教を積まれている。中間に西村Jが1回も乗っていないのは気になるところ。最終追い切りは、もう馬が出来ているので、折り合い重視で行っているのだろう。可もなく不可もなくと言った内容。この馬にとっては良い調教だったのでは。
🐴デルアヴァー
京都新聞杯 3着(ショウヘイから0.5秒差)からの中18週。その前の若葉Sではジョバンニに0.1秒差の4着という競馬もしており、そこそこはやれる馬。手脚も長い。父Frankelだが、海外ではともかく日本のFrankel産駒が長距離戦に出てくるのは珍しい。中間は大山ヒルズで過ごしていた。1週前に荻野極J、今週は助手騎乗の調教で、共に久々を感じさせないくらいの内容だったが、最終追い切りでは1勝クラスの古馬に煽られるような感じで終わっているのはどうか。CWはあまり走らない馬ではあるが、物足りない。
🐴エリキング
ダービー5着からの中15週。 中間はNFしがらきで過ごしていた。1週前追い切りにて川田Jがコンタクトを取っている。調教自体はそんな良くは見えないが、馬体は休養明けとは思えないくらいしっかり仕上げられている感じがする。川田Jが騎乗している訳だし、内容は大丈夫なんだろう。最終追い切りは中内田師が単走で追い切っているが、これは最後の微調整といったところだろう。とにかく馬体が良く、手脚もしっかり伸びている。時計以上に良い評価をしていいだろう。
【調教ベスト3】
エリキング
ショウヘイ
ライトトラック
※9月21日YouTubeメンバーシップ当日検討会です!
10時30分より是非遊びにきて下さい。
それでは良い週末を(^^)/~~~
2024.9.19 post by もなもな