「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
今週はクラシック一冠目、皐月賞です!
"最も速い馬"は誰なのか?!
しっかり予想していきましょう。
目次
【皐月賞過去血統】
□血統過渡期
2022年(良)
1、ドレフォン ノーザンテースト N
2、キタサンブラック ノーザンテースト N
3、ハーツクライ
2021年(稍)
1、エピファネイア
2、ドゥラメンテ ノーザンテースト N
3、バゴ
2020年(稍)
1、ディープインパクト
2、ハーツクライ
3、キンシャサノキセキ
2019年(良)
1、ロードカナロア
2、ジャスタウェイ
3、ディープインパクト
2018年(稍)
1、オルフェーヴル
2、ルーラーシップ
3、スクリーンヒーロー
2017年(良)
1、ディープインパクト
2、ハービンジャー
3、ルーラーシップ
2016年(良)
1、ディープインパクト
2、ディープインパクト
3、ディープインパクト
2015年(良)
1、キングカメハメハ
2、ディープインパクト
3、ブラックタイド
このレースはもともと種牡馬王ディープインパクトが最も良績を残していたレースとなります。
しかし、ここ2年は出走馬がいながらも馬券内に産駒を送り出していません。
そして今年はディープインパクト産駒がラストクロップの世代で、その産駒数が限りなく少ないということでついに出走馬は0となっています。
ということでディープインパクト産駒が馬券にならなくなったここ2年の流れから相性の良い血を探っていきたいと思います。
この2年で馬券になった6頭の種牡馬は、ドレフォン、キタサンブラック、ハーツクライ、エピファネイア、ドゥラメンテ、バゴとばらばらです。
その中で昨年2着になったイクイノックスの父キタサンブラックはその父がブラックタイド。
ブラックタイドは先ほどこのレースで良績を残していると述べたディープインパクトの全兄となります。
先週の桜花賞にて2着となったコナコーストもこのキタサンブラックの産駒で、今週の血統回顧にて、「キタサンブラックはディープインパクト系と同じ括りにして良いかもしれない。」と仮説を立てました。
そのため、次の注目種牡馬になる可能性があると見て今年の皐月賞は、
この種牡馬を注目種牡馬にしようと思います。
今年の出走馬は
ソールオリエンス
が予定しています。
次に、ポイントの血ですが「ノーザンテースト&Nureyevの血」になります。
ここ2年で馬券になった6頭のうち半数の3頭、2022年優勝馬のジオグリフ、2着イクイノックス、2021年2着タイトルホルダーがこの血を併せ持っていました。
ノーザンテーストは大系統ノーザンダンサー系の日本型の血でステイゴールドに内包されています。
ステイゴールドは中山で好走しやすい種牡馬なんですよね。
もう1つのNureyevは、ダートを走れるパワーとスピードに特化した血です。
中山2000mの舞台は坂を2回駆け上がるコース設定の為、この血が台頭しやすいというわけです。
今年の出走馬のうち
これら2つの血を併せ持つ馬は、
タッチウッド
フリームファクシ
ベラジオオペラ
この3頭となります。
以上、血統傾向についてでした。
【皐月賞全頭血統解説】
ここからは全頭の血統について解説していきます。
今週は3歳戦ということで血統評価を記載しています。
各適性項目について5段階で評価した上で、総合評価をしました。
尚、「馬場適性」については今週は稍重~重を想定しています。
あくまでも血統のみでの評価となります。
よろしくお願いします。
1枠1番ソールオリエンス
父キタサンブラック 横山武
母スキアはフランス産馬でフランス重賞(芝2100m)勝ち馬。
繁殖として富士S(G2)を勝ったヴァンドギャルド(父ディープインパクト)を出し、他産駒も勝ち上がっており、繁殖力はかなり高い。
父キタサンブラックは現役時G1を7勝し、国民の愛馬と謳われたサブちゃんの馬。
ブラックタイドの代表産駒にして後継種牡馬。ブラックタイドは名馬ディープインパクトの全兄。
キタサンブラックは重厚さがある血統なので、配合ではスピードの血を取り入れることが良さそう。
母系にあるデインヒル~Danzigのラインがあるのでスピード値の増強が施されている。
母父Motivatorはモンジュー~Sadler’s Wellsの重厚さがあるので底力もありそう。
前走京成杯では「前走新馬戦はドスロー(1000m65秒)の瞬発力勝負となりました。同じようなポジションから共に33.2、33.3の末脚で追い比べになり、僅かに本馬が制する形に。
競り負かしたレーベンスティールは次走であっさり勝ち上がっているのでレベルが高い戦いだったと推察できます。もちろん未知数ではありますが、一発を秘める父の産駒だけにイクイノックスの可能性もありますよね。」と考察しここもクリアしました。
まだ緩さがある中でのこのパフォーマンスは先々が楽しみになりましたし、2年続けてキタサンブラックからの大物輩出となるのか期待は膨らみます。
コース4
距離 5
馬場 5
血統評価S
1枠2番ワンダイレクト
父ハービンジャー 藤岡祐
父ハービンジャーについてはこちらで解説しています。
母ワントゥワンは現役時、29戦5勝(OP馬)
芝マイルの重賞(富士S、関屋記念、京成杯オータムH)で2着に入着した実績を持つ。
繁殖として本馬が初仔。
母母ワンカラットは短距離重賞を4勝(フィリーズR、オーシャンS、キーンランドC、函館SS)。
3代母にはフランス産馬で、フランス重賞(芝2100m)を勝ったバルドウィナがいる牝系。
父ハービンジャーは配合によって王道東京が強い産駒も出るし、洋芝が強いパワータイプも出る。
これは母方の影響を引き出すタイプの為と見ているのだが、そういう意味では本馬の母父はディープインパクトなので新馬戦勝ち上がり→前走若駒S(L)2着としたように左回りの中京は良い。
もっというと東京がベストかと。
前走ディープインパクト記念では「血統から推察すると中山は合いそうにないので、ここは実績上位の地力でどこまで来れるかということになりそうです。」と考察し3着。
この結果をどう受け止めるかですが、坂で止まっているのは事実のようなのでやはりここがベストではなかったということでしょう。
今回は同舞台でメンバーレベルも上がるし、鞍上も弱化。
上積みがあるとは言えません。
コース3
距離 3
馬場 4
血統評価C
2枠3番グリューネグリーン
父ラブリーデイ 石川
母レディーダービーは未勝利。
繁殖としてジャングルポケットとの間にオールカマーとAJCCを勝ったヴェルデグリーンを出している。
母母ウメノファイバーはオークス馬。
父ラブリーデイは天皇賞秋と宝塚記念の勝ち馬。
父系はキングカメハメハ系でサンデーサイレンスを4代前に内包している。
本馬は母父がサンデーサイレンス直仔のスペシャルウィークなのでサンデーのクロス4X3となる。
またNijinskyのクロスもあるので十分なスタミナが備わっていそう。
京都2歳S(G3)では逃げて、1着。
暮れの大一番ホープフルSでは直線伸びきれずに6着。
そして前走ディープインパクト記念では最後に止まり8着。
京成杯のように前から行く方が良いのかもしれません。
騎手変わりで改めて先手を主張して欲しいです。
コース3
距離 4
馬場 3
血統評価C
2枠4番ショウナンバシット
父シルバーステート Mデムーロ
母ギエムは不出走。
繁殖としてここまでデビュー済み2頭を輩出。
本馬の半兄(父ドゥラメンテ)も2勝を挙げている。
仔出しが良いタイプだ。
母母オーサムフェザーは、アメリカG1・BCジュヴェナイルフィリーズとガゼルSの勝ち馬。
4代母にはイギリス重賞(芝10.5F)勝ち馬で、イギリスオークスで3着となったLast Featherがいる牝系。
父シルバーステートはディープインパクト直仔で種牡馬としてこの世代が2世代目。
種牡馬として初年度から阪神JF3着、桜花賞2着のウォーターナビレラを出した。
現役時は5戦4勝。現役時はケガとの戦いで、4連勝した1600万下のあと再び屈腱炎を発症し、引退。
重賞勝ちは無かったものの主戦を務めた福永騎手がデビュー前から「ダービーを狙える」と絶賛していた程の能力の持ち主だった。
重厚なRobertoの血を内包するので、アメリカ型のスピードの血を配合することが良さそう。
先述したように母はアメリカのG1ホースなのでこの傾向に合致。
前走若葉Sでは、先行して最後は逃げ馬をとらえて本番への切符を掴んだ。
鞍上によるとまだ少し動ききれないとことがあるとのことなので、良化する余地は残っていそう。
ここは相手が一気に強くなるだけにどこまでやれるか楽しみです。
血統的に馬場が渋った場合、プラス評価できます。
コース5
距離 4
馬場 4
血統評価A
3枠5番フリームファクシ
父ルーラーシップ レーン
母ライツェントは現役時未勝利。
3代母にはアイルランド1000ギニー(アイルランドG1・芝8F)、ムーンランドロンシャン賞(フランスG1・芝1600m)、サセックスS(イギリスG1・芝1600m)勝ち馬のSonic Ladyがいる牝系。
半姉(父ハービンジャー)ディアドラはナッソーSと秋華賞勝ち馬。
父ルーラーシップはキングカメハメハ直仔でサンデーを内包しない。
その為、交配はサンデー系牝馬が中心となる。
母父スペシャルウィークとの交配では、ディアンドル(G3・福島牝馬S)やホウオウイクセル(G3・フラワーC)、ダンツキャッスル(L・大沼S)など活躍馬を多く輩出しており好相性。
デビュー戦こそミッキーカプチーノ(ホープフルS5着)の後塵を拝しましたが、その後は破竹の3連勝できさらぎ賞を勝ち、クラシック当確ランプを灯らせました。
課題は道中の力みで、そこがこの中間に解消されているようならここも好勝負必至です。
血統からは馬場は重たくなっても大丈夫そうです。
コース4
距離 5
馬場 5
血統評価S
3枠6番ウインオーディン
父エピファネイア 三浦
父エピファネイアについてはこちらで解説しています。
母ピエナビーナスは現役時、28戦5勝(OP馬)。
主な勝鞍はクイーンS(G3・札幌芝1800m)
父が2~3歳戦に強いエピファネイアにフジキセキを配合しているので、仕上がりは早そう。
その上で母系にNijinskyなので距離適性は中距離に出た。
新潟2歳Sで2着のあと、共同通信杯では5着。
常に力は示しているが、前走の走りは明らかにダービーを意識したもの。
ここで強い相手に経験を積んで、大一番へ向かう算段だろう。
血統的にも東京が合いそうです。
コース3
距離 4
馬場 3
血統評価C
4枠7番ファントムシーフ
父ハービンジャー ルメール
母ルパンⅡはアメリカ産馬で未勝利。
繁殖としてダイワメジャーとの間にオープン馬ルピナスリードを輩出している。
母母はイギリス産馬でアイルランドプリティポリーS (アイルランドG1・芝10F)勝ち馬のPromising Lead。
5代母にはアメリカ産馬でイギリスG1・チヴァリーパークS(芝6F)を勝ったSookeraがいる牝系。
父ハービンジャーはキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(イギリスG1・芝12F)を11馬身差で圧勝した。
ヨーロッパ型の血統なので配合は日本の主流血統との交配がセオリーだが、本馬にはサンデー系もキンカメ系も入っていない。
Danzigのクロスはエリザベス女王杯を勝ったモズカッチャンと同じ。
昨年暮れの大一番となったホープフルSでは「ここまでデビュー~野路菊Sを連勝。前走は距離延長を問題にしなかった。ここも好位から抜け出してきて欲しい。」と考察し4着。
成長の過渡期でまだ鈍さがある中でのこの結果は能力を示したと言えるでしょう。
そして前走共同通信杯ではよく伸びて優勝。
調教師の読み通り、中山より東京が合うという結果でした。
この時にダービーが合うというコメントを残しているのでここよりもダービーにメイチに持ってくると予想されます。
そんな中でどれくらいやれるか。
次走に向けても注目しておきたいところです。
コース3
距離 4
馬場 4
血統評価C
4枠8番トップナイフ
父デクラレーションオブウォー 横山典
母ビーウインドは現役時未勝利。
繁殖としてゼンノロブロイとの間にオープン馬(OP万葉S・芝3000m)ステラウインドを出している。
父デクラレーションオブウォーはアメリカ産馬で、ヨークインターナショナルS(イギリスG1・芝10.3F)とクイーンアンS(イギリスG1・芝8F)勝ち馬。
現役引退後、アイルランドで種牡馬入りすると2015年よりアメリカで供用。
2019年から日本で供用開始され、この世代が日本での産駒初年度となる。
父系はWar Front~Danzig~ノーザンダンサー系の系統で、芝ダート兼用。
自身がマイルと2000mのG1を制したように産駒の距離適性も幅広く、海外では既にG1馬を輩出し成功を収めている。
海外の活躍馬はNureyev≓Sadler’s Wellsを持つ馬が多い(Olmedo(フランス1000ギニー)、Vow And Declare(メルボルンC)など)。
本馬は母母父にNureyevを持つのでこの傾向に合致している。
G3京都2歳Sでは4コーナーで不利を受けながらも、勝負根性が強く、内をしっかりと伸びてあわやの2着まできた。
そしてG1ホープフルSでは逃げの手に出て2着。
自在性のある脚質は魅力です。
前走ディープインパクト記念では先団から進めてここでも2着。
調教師曰くまだまだ緩さがあるとのことなのでこの先の成長がとても楽しみな一頭です。
世代のモノサシ的存在になっているので、その堅実さは魅力ですし、こういう存在は本番でも好走します。
コース5
距離 4
馬場 4
血統評価A
5枠9番ホウオウビスケッツ
父マインドユアビスケッツ 横山和
母ホウオウサブリナは不出走。
繁殖として初仔(父ゴールドシップ)も2勝を挙げており、本馬が2番仔。
仔出しが良いタイプだろう。
ホウオウサブリナはキンカメの母マンファスのクロスを持つのだが、その父はラストタイクーン。
ラストタイクーンの母は名牝Sex Appelで、この血を増強することでアーモンドアイやリバティアイランドを輩出しているのでこの母も大物を出す血統的素地は備わっている。
父マインドユアビスケッツはアメリカ馬でドバイゴールドシャヒーン(ドバイG1・ダート1200m)を連覇。
現役引退後、日本に輸入され種牡馬となった。この世代が初年度産駒。
父系はDeputy Minister~Vice Regent~ノーザンダンサー系の系統でこれはクロフネと同じ。
クロフネがそうであるように基本的にはダートが主戦となるが、配合次第で芝でも活躍馬を出す。
本馬の母系には芝の王様ディープインパクトがいるので芝で活躍している。
また母父はルーラーシップなので重たい馬場にも適性がある。
デビューから2連勝で臨んだ前走スプリングsでは前で運び2着。
強気な騎乗でのこの結果は評価ができるし、まだ幼い面があることを考えると伸びしろにも期待ができます。
その前走が重馬場で2着だったように、血統的にも馬場は重たい方が他馬が苦にする分、追い風となりそうです。
コース4
距離 4
馬場 5
血統評価A
5枠10番ラスハンメル
父シルバーステート 石橋脩
母ピンクアリエスは現役時、未勝利。
父シルバーステートはディープインパクト直仔で種牡馬としてこの世代が2世代目。
種牡馬として初年度から阪神JF3着、桜花賞2着のウォーターナビレラを出した。
現役時は5戦4勝。現役時はケガとの戦いで、4連勝した1600万下のあと再び屈腱炎を発症し、引退。
重賞勝ちは無かったものの主戦を務めた福永騎手がデビュー前から「ダービーを狙える」と絶賛していた程の能力の持ち主だった。
重厚なRobertoの血を内包するので、アメリカ型のスピードの血を配合することが良さそう。
本馬は母母父にStorm Catなのでこの傾向に合致。
さらにディープ系と相性の良いBlushing Groomを内包と、配合のポイントを抑えている。
前走若葉Sでは逃げて2着。
シルバーステートはディープ×Robertoなので中山が合うタイプを出すことが多いし、馬場が渋っても大丈夫。
そういう意味では血統からマイナス評価する点はないのですが、さすがにここでは地力が足りないでしょう。
他にも逃げたそうな馬が多いのでレースを引っ張れるかどうかは枠順次第。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
6枠11番シャザーン
父ロードカナロア 岩田望
母クイーンズリングは現役時、19戦6勝。
主な勝ち鞍はエリザベス女王杯。
5代母にはフランス重賞(芝2100m)勝ち馬のAzurellaがいる牝系。
父ロードカナロアはG1を6勝した名スプリンター。
種牡馬としては配合次第で、アーモンドアイやサートゥルナーリアといった距離の守備範囲の広さを見せる。
母父マンハッタンカフェとの組み合わせは、キーンランドカップ(G3・芝1200m)を勝ったレイハリアと同じ。
レイハリアは距離適性が短いところに出ているが、本馬は母の距離適性が色濃く出ているので中距離で活躍中。
前走すみれSはスタートで躓きながらも、直線でしっかり伸びて優勝。
その勝ち方に余裕を感じましたので、伸びシロも含めてとても楽しみです。
但し、前走は6頭立てだったので多頭数となる本番のここで、鞍上の小坊主がどれだけ上手に捌くことができるのかとても不安です。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
6枠12番ダノンタッチダウン
父ロードカナロア 川田
母エピックラヴはフランス中距離重賞の勝ち馬。
母母母アルカンドはビヴァリーヒルズH(アメリカG1・芝9F)の勝ち馬。
半兄(父ジャスタウェイ)はホープフルS勝ち馬のダノンザキッド。
父ロードカナロアはG1を6勝した名スプリンター。
種牡馬としては配合次第で、アーモンドアイやサートゥルナーリアといった距離の守備範囲の広さを見せる。
母父Danzig系との組み合わせは、高松宮記念と香港スプリントという短距離G1を2勝したダノンスマッシュと同じ。
またダノンスマッシュとは母方にサンデーサイレンスの血が入らないところも同じ。
ダノンスマッシュは母系がアメリカ型の血統だが、本馬は母方が欧州型の血統なのでマイルあたりが合う。
前走朝日杯FSでは「デイリー杯2歳Sでは最後方から追い上げて2着。一番強い競馬をしたのはこの馬でここも楽しみは大きい。」と考察しここでも2着と好走しました。
仕上がりの早さからは皐月賞もこなせるかもしれませんが、本質的にはここは1~2F長いです。
次にNHKマイルを選んでくれるなら血統的にしっくり来るのですが。
コース3
距離 2
馬場 5
血統評価C
7枠13番グラニット
父ダノンバラード 嶋田
母インティワタナは現役時、7戦1勝。
勝ち鞍は芝1400m
父ダノンバラードはディープインパクト×Unbridledというニックス配合。
ディープにスピードを足した配合となる。
そこにNijinsky+Sadler’s Wellsという重厚な血を持ってきている。
未勝利戦で逃げ勝ち、サウジアラビアRCでも逃げて2着。
朝日杯FSでは好スタートを切ったが番手から。
4コーナーで苦しくなってしまった(結果は10着)。
続く京成杯でも最後は苦しくなって8着。
そこから前走スプリングSでは最後まで食らいついて4着と頑張りました。
血統的に距離はこなせるはずですが、先述した母系の重厚さがよく出て現状は重たい馬場の方が良さそうです。
コース3
距離 3
馬場 4
血統評価C
7枠14番タスティエーラ
父サトノクラウン 松山
母パルティトゥーラは現役時12戦3勝(条件馬)。
勝ち鞍は芝1600m
繁殖として本馬が初仔。
サトノクラウンは今年の新種牡馬で非サンデー&非キンカメ。
ということで交配に注文がつかず、今年の初年度種牡馬の中で唯一の200頭超え。
母父マンハッタンカフェは天皇賞・春、有馬記念、菊花賞を勝ったサンデー系の長距離砲。
サトノクラウンの重厚なスタミナを引き出していそうだが、母母のフレンチデピュティのスピードが出ている可能性もある。
前走ディープインパクト記念時には「前走共同通信杯では良いスタートから控えて中団を追走。直線は外から追い込んできたが、4着まで。体質が弱い中でよく頑張っています。
東京を続けて使ってきていますが、父を思えば中山も悪くはないはずです。」と考察し、見事優勝。
父に初の重賞をもたらしました。
個人的にこの世代の新種牡馬としてイチオシだったサトノクラウンです。
残念ながらアベレージは残すことができませんでしたが、この馬が出たことで大物誕生にはまだ期待を持っています。
前走と同舞台なのでマイナス評価する理由は特にありません。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
7枠15番ベラジオオペラ
父ロードカナロア 田辺
父ロードカナロアについてはこちらで解説しています。
母エアルーティーンは現役時、5戦1勝。
勝ち鞍は芝1800m
3代母にはG3クイーンS(芝1800m)を勝ち、桜花賞3着オークス2着秋華賞3着のエアデジャヴーがいる牝系。
母父ハービンジャーの重厚さが伝わって距離適性は中距離に出ている。
前走重馬場のスプリングSで差し切ったのもこの血の影響によるもの。
ということで、ハービンジャーの影響が結構色濃く出ているように思います。
であれば、完成を迎えるのはもっと先にありそうですし、それでいてここまで色んな条件に対応して無敗なわけですから、今考察をしながらもしかしたらとんでもない馬なんじゃないかという気がしてきました。
週末の雨予報も追い風です。
コース5
距離 4
馬場 5
血統評価S
8枠16番タッチウッド
父ドゥラメンテ 武豊
母アメージングムーンは現役時、9戦1勝。
勝ち鞍は1200mで、G3ファンタジーS(芝1400m)では3着に入着している。
繁殖としてモーリスとの間にAJCC(G2)とエプソムC(G3)を勝っているノースブリッジを輩出している。
繁殖力は高い。
ノースブリッジから本馬は父がドゥラメンテに変わった。
ドゥラメンテは初年度から菊花賞馬タイトルホルダーを、2世代目には牝馬2冠(桜花賞ととオークス)のスターズオンアースを、そして3世代目の今年も桜花賞馬リバティアイランドを出すというクラシック適性が抜群の種牡馬。
まだまだ幼さがあり、不器用さが目につくので前走共同通信杯の時のように現状は広い東京の方が走りやすいでしょう。
但し、血統的にはスピードとパワーを伝えるアドマイヤムーンが母父にいるので中山で走っても不思議はありません。
鞍上が豊さんですし、スムーズに逃げられれば一発あっても。
コース4
距離 5
馬場 4
血統評価A
8枠17番メタルスピード
父シルバーステート 津村
母マイビビアーヌは現役時未勝利。
繁殖として中央勝ち上がりは本馬が初。
あまり繁殖力は高くはなさそうだ。
父シルバーステートはディープインパクト直仔で種牡馬としてこの世代が2世代目。
種牡馬として初年度から阪神JF3着、桜花賞2着のウォーターナビレラを出した。
現役時は5戦4勝。現役時はケガとの戦いで、4連勝した1600万下のあと再び屈腱炎を発症し、引退。
重賞勝ちは無かったものの主戦を務めた福永騎手がデビュー前から「ダービーを狙える」と絶賛していた程の能力の持ち主だった。
重厚なRobertoの血を内包するので、アメリカ型のスピードの血を配合することが良さそう。
母父Shamardalはフランスダービー馬。
しかし血統はStorm Cat~ノーザンダンサー系というのアメリカ型のライン。
また母母父にもアメリカ型のキングズベストなのでこの傾向に合致。
その他の血はRobertoやNijinsky、Sadler’s Wellsといった重厚さが目立つので、重たい馬場になっても苦にしない。
前走スプリングSでは重馬場の中、3着まで追い込んできた。
距離は延びても大丈夫ですし、馬場はどっちでも楽しみです。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
8枠18番マイネルラウレア
父ゴールドシップ 戸崎圭
父ゴールドシップについてはこちらで解説しています。
母マイネボヌールは現役時、30戦4勝(条件馬)
勝鞍は芝1400と1600m
繁殖として重賞戦線で活躍しているマイネルウィルトス(アルゼンチン共和国杯2着など)を出しており、繁殖力は水準以上。
母母コスモフォーチュンは北九州記念(G3・芝1200m)勝ち馬。
父ゴールドシップ×母父ロージズインメイの組み合わせはオークス馬ユーバーレーベンと同じ。
そこから考えればダービーに行って良しのタイプに映るが、牡馬に出ている分、力が要る中山も苦手ではないような気がする。
デビューから2連勝中ということでもちろんその能力は認めるところですが、今はまだ成長途上でしょう。
コース4
距離 4
馬場 4
血統評価B
以上、全18頭の血統解説でした。
血統表:(C)netkeiba.com
データ解説はこちらです。
【皐月賞穴馬血統】
https://twitter.com/yra_uma/status/1646794404940881922?t=9dRErap35odhKP93_lyAyQ&s=19
2023.4.14 post
~競馬のみっちゃんねる~