全頭血統考察

2歳出世レース【サウジアラビアRC(GⅢ)】全頭血統考察

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血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

今週は2歳馬達がここから飛躍するサウジアラビアRCが行われます。

昨日2歳戦の血統についての記事を書いていますので良かったら合わせて読んでみて下さい↓

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さて
このレースについてですが、まだ過去に6回しか開催されていません。
今回が7回目の開催ということになります。

まずは、過去6回の中で1番人気が3着を外したことがないということは覚えておいた方が良さそうです。
(2勝・2着3回・3着1回)
ちなみに2番人気も6回のうち4回、馬券圏内に入着しています。

また、2016年2着ダンビュライト(皐月賞3着)、2017年1着ダノンプレミアム(朝日杯FS1着)、同2着ステルヴィオ(朝日杯FS2着後にマイルCS1着)、2018年1着グランアレグリア(桜花賞1着)、2019年1着サリオス(朝日杯FS1着、皐月賞2着、ダービー2着)、同2着クラヴァシュドール(阪神JF3着)、2020年1着ステラヴェローチェ(朝日杯FS2着、皐月賞3着、ダービー3着)と上位人気で勝ち負けした馬はその後、2~3歳戦で好成績を収めています。

ということで
来年の世代の主役がいる可能性が高い!
という視点で見てみるのも面白いのではないでしょうか。

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それでは全頭血統考察スタート!

1枠1番スタニングローズ
父キングカメハメハ 戸崎圭

母母ローズバドはフィリーズレビュー(G2・芝1400m)勝ち馬でオークスと秋華賞で2着。
3代母ロゼカラーはデイリー杯3歳S(G2・芝1400m)勝ち馬で秋華賞3着。
いわゆる「華麗なるバラ一族」だ。
父キングカメハメハ×母父クロフネなのでハヤヤッコ(レパードS(G3))に代表されるようにパワーに富む。
さすがに本馬の牝系からダートが良いよとまでは言わないが、馬場は渋った方が良いタイプだろう。
全姉バンゴール(オープン馬)を参考にすると距離は1600~1800mあたりかなという感じはする。

2枠2番ケッツァー
父フェノーメノ 柴田大

母フェリシアはフェアリーS(G3・中山芝12000m)勝ち馬。
父×母父グラスワンダーの組み合わせは3勝を挙げてジャパンダートダービー3着(G1)のキタノオクトパス(現役)を出している相性の良い組み合わせ。
フェノーメノ自身が天皇賞・春を連覇しているステイゴールド系ということでどうしても産駒のイメージも長距離になりがちだが、意外にもフェノーメノ産駒の距離適性は幅広い。
幅広いということは母方の適性を上手く引き出すタイプと考えるのが自然。
先述したキタノオクトパスの母もダート馬だった。
本馬の母がフェアリーSを勝っていることを考えれば本馬の距離適性も短距離にありそう。
またステイゴールド系の父ということでコース適性も東京ではなさそう。

3枠3番ステルナティーア
父ロードカナロア 福永

G1馬ステルヴィオ(マイルCS)の全妹。
ステルヴィオはロードカナロアの大物輩出パターンであるSpecial牝系のクロス(Nureyev≒Fairy King)持ち。
その兄ちゃんは本レースで2着。その時負けた相手というのは後に朝日杯FS(G1)でも後塵を拝することになるダノンプレミアムだった。
ということで舞台適性は大丈夫だろう。

4枠4番ガトーフレーズ
父ジャスタウェイ Mデムーロ

母マイネサヴァランは現役時4勝(条件馬)
母母マイネデセールはカンナS(OP・芝1200m)勝ち馬。
父ジャスタウェイはハーツクライの直仔ということもあり距離が長いイメージがあるが、それは主に牡馬の場合。
牝馬は1600m以下で活躍している場合が多い。
またハーツクライの子供らしく基本的には晩成傾向が強い。ハーツクライに倣って言うなら早期始動にはノーザンダンサーのクロスが必要だろう。
そういう意味では本馬も完成はまだ先にあると言えそう。
あとはサンデーサイレンスのクロスだが、3x3なのでちょっと濃い。気難しさがある可能性には注意を払いたい。
東京は合いそう。

5枠5番ロードリライアブル
父ハービンジャー 横山武

母母レディバラードは現役時、クイーン賞(ダート1800m)、TCK女王盃(ダート2000m)という地方重賞を2つ制した。
父ハービンジャー×母父ダイワメジャーの組み合わせは、本馬の他にもブルームスベリー(2勝)という馬がいるのだが勝ち鞍はいずれも2000m。
本馬も勝ち上がった未勝利戦は2000mだった。
ということで適距離はそこだろうし、距離短縮のここがプラスに働くとは思えない。

6枠6番コマンドライン
父ディープインパクト ルメール

本馬については今季の「血統注目デビュー馬」一発目に取り上げました↓

『母コンドコマンドはアメリカ産馬で現役時、8戦5勝。
主な勝鞍はスピナウェイS(アメリカG1・ダート7F)
現役引退後、日本に輸入されて繁殖牝馬となった。
繁殖としてデビュー済み産駒は2頭。
いずれもディープインパクトとの交配で勝ち上がりは1頭。
まだ大物は出していない。
血統背景は父Tiz Wonderful(その他系)と母父General Meeting(Seattle Slew~Bold Ruler~ナスルーラ系)の組み合わせ。

父ディープインパクトに短距離馬の母を持って来ることは父産駒における早期始動のセオリー。本馬も1番星を狙う。
父ディープインパクト×母系にStorm Catを持って来る組み合わせはスーパー黄金配合。
G1馬だけで、キズナ(日本ダービー)、エイシンヒカリ(イスパーン賞(仏G1)、香港C(香港G1))、リアルスティール(ドバイターフ(ドバイG1))、サトノアラジン(安田記念)、ラキシス(エリザベス女王杯)、アユサン(桜花賞)、Study of Man(ジョッキークラブ賞(仏G1))がいる。

全兄アルジャンナは新馬戦勝ちから、きさらぎ賞3着→毎日杯2着→ダービーへと駒を進めた(18着)。
全兄より早期始動となる本馬はさらなる高みを目指したいところだ。』

デビュー戦は快勝でしたが、ちょっとエンジンのかかりが遅かったですね。
そのあたりが課題で、もちろんこのメンバーなら断然人気になるのも仕方ないのですが今後も人気先行型になりそうな点がちょっと不安ではあります。
まぁ血統、騎手、厩舎、生産牧場・・・全てが一流なので仕方ないか(笑)
デビュー前から推しているという縁でここも本命◎にしときます!

7枠7番ウナギノボリ
父ドレフォン 菅原明

母ノンキは現役時2勝。
3代母Sharayaはヴェルメイユ賞(フランスG1・芝2400m)勝ち馬。
半兄(父タートルボウル)にオープン馬ビックリシタナモーがいる。
父ドレフォンはこの世代が種牡馬として初年度産駒となる。
自身はアメリカのダートスプリントチャンピオンだったが、産駒には芝馬も出している。
同じStorm Cat系ならヨハネスブルグのイメージが近いか。
早速札幌2歳Sで重賞馬を輩出したことで、仕上がりの早い種牡馬としてのイメージが浮かぶ。
本馬は母系にNijinskyなのでデビュー戦(1400m)から距離が延びる点は問題なさそうに思える。

ということで出走馬全7頭の血統考察でした。

みんなが今後どういう成長を遂げるか楽しみですね!

2021.10.8 post

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YRA@血統調査員

少しでも役立つ競馬情報を。2011年~2016年までの5年間、北海道を拠点に毎日馬のお勉強に明け暮れていました。 2023年から再び拠点を北海道に移し、血統調査員として執筆活動に邁進中! 夢は雑誌で連載すること!

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