血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
「キーン & YRA」~波乱万丈編
競馬の専門学校、校長のキーン先生にインタビューした模様をお届けします。
キーン校長の競馬との出会いから馬券生活者となった経緯、さらに競馬生活を志す方へのメッセージまでたっぷりと語って頂きましたので是非ともお読み下さい!
目次
タマモクロスとの出会いから借金地獄へ
YRA キーン校長、今日はありがとうございます!
いつもYouTubeで楽しく勉強させてもらってます。
今日はそんなキーン校長にインタビューさせてもらえるということでとても楽しみにしてました。
よろしくお願いします。
キーン よろしくお願いします。ドキドキしています(笑)
YRA では早速やけど、まずはキーン校長の競馬との出会いから教えて下さい!
Twitterで競馬はタマモクロスの頃からというのを目にしたんやけど。
ということは33年くらいの競馬歴です?
キーン はい!そうなります。
当時、営業の仕事をしてまして、たまたま大阪の天王寺にいて同僚と何気なくWINSに足を運んだのが初めてでした。
YRA 当時は大阪だったんや!
ちなみにその時の馬券はどうやったんです?
キーン 新聞も持たず、訳もわからずに列に並んでみて、おっちゃん達の真似をして買ってみました。
で、何を買っていいかわからなかったので、並んだ窓口の番号を買って。
しかもその1点だけ3万円(笑)
YRA いきなり、3万?!めっちゃ金持ちやん!
キーン バブル時代の申し子です!
そしたら見事、当たりましてその時勝った馬がタマモクロスだったという出会いです。
YRA なるほど!そこでタマモクロスなんや!
そこからすぐに競馬にハマっていきました?
キーン ハマりませんでした(笑)
まさか3万があっという間に10万くらいになるとは思ってもいなかったから、怖い世界だなぁ~と思いました。
でもその話が上司に伝わり、そこからは毎週阪神競馬場に連れていかれるようになりましたね。
YRA 積極的というよりは最初付き添いやったんやね(笑)
じゃあ競馬にハマっていくきっかけというのは何やったんですか?
キーン それからも馬の研究なんかせずに、競馬新聞の「逃げ、先行、中段、追い込み」の印の「先行」ばかりを買って、ずっと負け知らずでした!
で、いろいろありながら結婚、子育てという普通の道を歩んでたんですが、若さゆえの浅はかさで「競馬で食っていこう!」と仕事も辞めて馬の研究をはじめました。
YRA え、早っ(笑)
まぁ研究せずに負け知らずなら競馬簡単って思いますよね(笑)
でもまさか辞めるとは・・・・!
で、仕事を辞めたのは何歳の頃?
キーン 26歳でした。
研究せずにずっと勝ててたから、研究したらもっと勝てるだろうと思ってしまって(笑)
YRA 若いっ(笑)
それでいざ辞めて競馬1本にしたらどうやったんです?
キーン 地獄を見ました・・・(笑)
半年で500万くらい借金ができてしまい、いわいるサラ金の返済に追われる日々。
すぐにトラックの運転手の仕事を始め、なんとか生活してるって感じでした(苦笑)
YRA まじっすか(汗)
でもそれだけの借金ができたことで本気で研究しようとなったんやね?!
キーン いや、それが全然(笑)
YRA えっ、ならんのや(笑)
キーン 人の倍働いてたので給料も倍もらってまして、そこからも毎月2~30万くらいは負け続けていきました。
地元が京都ということもあって、日曜日は1R~最終Rまでずっと競馬場にいましたね。
宮崎へ行き離婚をして残ったのは借金だけ。そしてなぜかスロットへ
YRA なかなかの修羅場を歩んでいらっしゃる・・・(苦笑)
そんな中でプラス収支に転じたきっかけは何があったんですか?
キーン 当時の奥さんが宮崎の人で、子供が小学校にあがる時は環境のいい宮崎に移り住むという約束があったのです。
で、宮崎に。
当然競馬場も無いしWINSも無い。競馬をやるには電話投票のみ。
つまり朝から最後まで競馬をできる環境が無かったんです。
それで重賞だけをやるスタイルになり、なぜかトントンで過ごせるようになったんです。
YRA ちょっと立ち入ったこと聞きますけど、「当時」ということは今の奥様とは別の方なんです?
キーン はい!そうです!
人生2周目です!ステイヤーズSです(笑)
YRA 長距離戦ですね(笑)
キーン はい(笑)
宮崎に移り住み2年で結婚生活が破綻。
「子供2人と私」の3人の生活を2年間経て、裁判で子供を手放す事になり、残ったのは600万の借金だけでした・・・。
宮崎は田舎なので賃金も安く、その中で養育費も払わないといけないですし、とても生活をやっていける状態じゃなかったです。
関西に帰る事も考えましたが、子供と会えなくなるのが嫌でなんとか支払いながら宮崎に残る手立てを模索しました。
YRA そんな大変な出来事が・・・。
あ、でもそこで一大決心をして今度こそ真剣に競馬に取り組んだんやね?
キーン いや、そこで出会ったのがスロットでした。
まだ競馬じゃなくてすいません(笑)
YRA スロットに行くんかいっ!(笑)
キーン はい!
当時のスロットはちゃんと研究してしっかり台をおさえれば勝てる時代でした。
ホールのクセも勝つためのファクターでした。
「研究、台選び、クセ、我慢」
これをスロットが私に叩きこんでくれました!
YRA 「友情、努力、勝利」みたいに言わんで下さい(笑)
キーン きちんとスロットで立ち回って借金も2年で完済し、生活に余裕ができてスロットはキッパリと辞めました。
そして馬の世界に戻ってきたのです!
YRA スロットで借金完済はすごいわ。
そのままスロットやっとった方が良かったのでは?
キーン 金だけの為にやるスロットでしたからしんどかったです。
それに時代が良かっただけだと思います。
今はあんなに稼げない世界でしょうし、辞めて良かったなと思ってます。
で、「ギャンブルとは!!」みたいなものを叩きこまれた私はホントに変わりましたね。
競馬でかなりプラスを出せるようになりました。
競馬生活者を志す全ての方へ
YRA 競馬に戻ってからプラスが出せるようになった背景はなんでしょう?
キーン 「研究は中途半端じゃなくちゃんと調教までしっかりと見る!」
「自分が勝てると思うレースしかしない。」
「騎手や馬のクセ、そして厩舎のクセや狙いをしっかりと読む。」
これをしっかりとやるようになりましたね!
まさにスロットから学んだものを競馬に置き換えた感じです。
YRA 「自分が勝てると思うレースしかしない」これはギャンブルというより投資よね。
わしもギャンブルと投資の違いはここを徹底できるかどうかだと思ってます。
これを徹底できていない人で常に勝っている人間を見たことないもん。
校長は今競馬一本で生活されているんですか?
キーン はい!3年前にスパッと会社をたたんで競馬生活です。
とは言え世間体があるのでお店を持ってたりはしていますが。
でもこれは全て1人の従業員に任せていて、私の利益はありません(笑)
YRA それはすごい!まさに男の夢を叶えられている方やね。
馬券で生活したいと思っている人はいっぱいいると思うんやけど、せっかくなんでそういう方たちに何かアドバイスできることがあればお願いします!
キーン う~ん。そうですね。
(少し考えて)
馬券で生活するのは正直オススメしませんね。
やはり毎レースごと相当なプレッシャーがかかりまして胃潰瘍なんかにもなるし(苦笑)
私の場合、地獄を何度か見てきて今に至ってる感じですからいいお手本でもないんですよ。
YRA 確かに競馬1本で生活するとなると、日々とてつもないプレッシャーでしょうね。
キーン はい。でももし本気でそう考えてるのなら、まず馬券は「複勝かワイド」にドンといくスタイルが良いと思います。
賭ける額で人間の心理ってめちゃくちゃ変わりますから、そこは慣れが必要になります。
あと私の場合は妻が理解してくれています。それが何よりも1番ありがたいことです。
YRA 言葉に重みがあるわ。このように競馬生活を実践されている方でもオススメはできない、と。
馬券生活者を目指す人はこの言葉をまずはよく噛み締めてみると良いのではないでしょうか。
キーン ひとつだけ厳しい事を偉そうに言わせて下さい。
YRA はい。お願いします。
キーン もし、競馬で勝てないと悩まれてる方がいれば、それは予想のやり方が間違っています。
勝つ競馬をやりたい方はその事を受け入れて、予想のスタイルを変えて下さい!
でないとこれからもずっと同じです。
YRA 競馬に限らず自分のスタイルを変えるというのは中々難しいんよな。
キーン でも競馬は年々進化してますから。
勝ちたいと思うのであれば、こちら側も進化する必要があるのです!
YRA なんとか時代に食らいついていかないかんね。
キーン ただ、競馬との付き合い方は人それぞれだと思います。
先ほども言いましたが、私は「馬券で生活」はオススメできません!
それぞれのスタンスで生活に支障をきたさない範囲で競馬を楽しんでいくのが一番かと。
YRA 過去のキーン校長の真似はダメ、絶対(笑)
キーン 皆さんが時間が無くて勉強できないところは、しっかりと私が勉強していきますので、これからも是非参考にして下さい。
YRA ほんと心強い!ありがとうございます。
じゃあここからはいよいよ校長の競馬予想方法について伺っていきましょう!
でもその前にここで1つお伝えしなければいけないことがあるんやけど・・・?
キーン どうしました?
YRA 話が盛り上がりすぎてなんと時間が来てしまいました(笑)
ということでこの企画初めての、次週へ持ち越しとなります。
キーン え、なんかごめん。
そんないっぱいしゃべってたかな(笑)
YRA スロットの話するからや!(笑)
次週は競馬予想の話聞きますからね。
キーン 了解です!
YRA それではまた来週~!
(文中敬称略、次回へ続く)
続きはこちら⇒「キーン&YRA~馬券指南編」
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(本内容は2020年8月26日掲載当時のものです。)