血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
血統講座第4弾!
いよいよ最終回『血統の「う」』スタートです。
前回は、『クロスにおける優性遺伝と劣性遺伝について』と『アウトブリード』についての説明を行いました。
まだ読んでいない方はこちら⇒血統表の「と」
その中で、アウトブリード配合の代表格としてディープインパクトを紹介しました。
ディープインパクトはクロスを持たないからこそ血の制約が無く、交配相手を自由に選べたことも種牡馬として王様になれた理由の1つと言えます。
こういうメリットもアウトブリードにはあるのです。
では今日は種牡馬としてのディープインパクトにスポットを当ててみましょう!
2019年惜しくも亡くなったディープインパクトですが、2020年前半戦が終わった時点で通算のG1馬輩出はなんと49頭!
49頭ですよ?すごいわ・・・・
ちなみに日本の競馬界を変えたとまで言われる父のサンデーサイレンスは43頭。
偉大なる父を記録の上では超えています。
これだけ多くのG1馬を輩出していますが、その中には配合的にある共通点を持つ馬たちも見受けられます。
例えば「Storm Cat」です。
ディープインパクトと母父にこの血を持つ組み合わせは、エイシンヒカリ(イスパーン賞(フランスG1)、香港C(香港G1))、キズナ(日本ダービー)、リアルスティール(ドバイターフ(ドバイG1))、サトノアラジン(安田記念)、ラキシス(エリザベス女王杯)、ラヴズオンリーユー(オークス)、アユサン(桜花賞)と多くのG1馬を輩出しています。
ちなみに母父ではないですが、2020年の牡馬三冠に輝いたコントレイルも母方にStorm Catを持っています。
このように相性の良い血(または系統)のことを『ニックス』と言います。
ディープに関しては他にも「フレンチデピュティ」もニックスなので、どんな馬がいるか調べて自身で実感してみて下さい。
今回ディープインパクトで「ニックス」の説明をしましたが、種牡馬が変わればもちろんそれぞれの「ニックス」となる血も変わります。
(存在しない場合もあり)
ここまで全て読んで頂いた方は、血統表の見方がわかるようになっているので是非今後は血統表を見る時にニックスがあるかを意識してみて下さい。
ちなみに以前わしが書いた「アンディープキャット」もこのニックスの類の記事というわけです。
まだ世の中に広く知られていないようなニックスに気づけた時、馬券にもPOGにも大きく役立ちます。
わしのように「ニックス探しの旅」という名の引きこもりの世界に没頭するのも悪くないですよ(笑)
そして「これは!」というニックスと出会えた時には是非わしにも教えて下さいね!
皆様からの情報お待ちしております。
今回、全4回に渡りお届けしたこの血統講座で皆様を血統の入り口までお連れしました。
興味を持った方はさらなる血統の奥深き世界へ是非お越しくださいね!
それでは血統講座はここまでですが、
最後は皆さんにテストを受けてもらって終了にしたいと思います(笑)
それでは卒業試験
スタート↓
問1
5代血統表の中で同一の馬の名前があるような配合のことをなんというでしょうか?
問2
逆に5代血統表の中に同一の馬の名前が存在しない配合のことをなんというでしょうか?
問3
ある馬の血統表の中に「ノーザンテースト」の血が3代前と4代前に入っていました。この馬はノーザンテーストの3X4クロスを持つということになりますが、この馬に含まれるノーザンテーストの血量は何%でしょうか?
問4
活躍する馬が生まれやすい相性の良い血(または系統)のことをなんというでしょうか?
終了~
お疲れ様でした!
全問正解できましたか?
わからなかった問題は復習して下さいね!
問1がわからなかった人→血統表の「け」
問2がわからなかった人→血統表の「と」
問3がわからなかった人→血統表の「っ」
問4がわからなかった人→このページの最初から!
さて全問正解できたなら
これにて血統講座終了です。
気をつけ、礼!
最後まで読んで頂き、どうもありがとうございました。
今後は不定期で血統講座記事を書いていきたいと思っていますので、またお会いしましょう~(@^^)/~~~
問1の答え→インブリード
問2の答え→アウトブリード
問3の答え→18.75%
問4の答え→ニックス