血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
以前血統についての入り口記事を執筆しました↓
↑こちらでは種牡馬王ディープインパクトからキングカメハメハについて触れました。
今回は次世代の種牡馬王を狙う馬について調査したいと思います。
それでは
ちょっと知るだけでわかる『エピファネイア』どうぞ!
画像元:(c)netkeiba.com
エピファネイアは現役時、日本、香港、UAEで走り14戦6勝。
主な勝鞍はジャパンカップ(G1)と菊花賞(G1)。
早くからその才能の片鱗を見せていたが、春のクラシックでは皐月賞(ロゴタイプ)、ダービー(キズナ)で共に2着とあと一歩届かなかった。
ひと夏越して最後の1冠・菊花賞に挑むと、大きな成長力を見せて圧勝。見事タイトルを手にした。
翌4歳時のジャパンカップでも圧巻のパフォーマンスを見せて2つ目のタイトルを獲得。
レース後、鞍上のスミヨンに「これまで乗った日本馬の中で一番強い」とまで言わしめた。
現役引退後、種牡馬入りすると初年度から200頭以上の種付け頭数を集め、その後も毎年200頭以上の高い水準で推移している。
血統背景は父シンボリクリスエス(ターントゥ系)×母父サンデーサイレンスの組み合わせ。
母は名牝シーザリオで、弟にリオンディーズ(父キングカメハメハ)やサートゥルナーリア(父ロードカナロア)がいる華麗なる一族だ。
父シンボリクリスエスの代表産駒にして後継種牡馬。
2020年種牡馬ランクは第9位(2年目)。
種牡馬としての交配を考えた時にサンデーサイレンスが4代前になることから幅広い配合が可能であり、次世代の種牡馬王としての期待が持てる。
日本の2大巨頭であるディープインパクト、キングカメハメハを持つ両方の肌馬との交配が可能であることが最大の武器である。
事実、初年度産駒から母父キングカメハメハとの交配で史上初・無敗の三冠牝馬デアリングタクトを輩出。
牡馬では母父ディープインパクトとの交配で、菊花賞2着のアリストテレスを輩出した。
このように初年度からクラシックで活躍する馬を輩出したことで種牡馬としての人気は上がり続けており、2021年度の種付け料は1000万円となっている。
目次
【成功配合パターン】
まずは「母父キングカメハメハ」の血が挙げられる。
代表産駒デアリングタクト(牝馬三冠)を始め、クラヴェル(マーメイドS2着)、スカイグルーヴ(京成杯・2着)など複数勝ち馬を多く輩出している。
またこの3頭に共通するのは「サンデーサイレンスのクロス」を持つということも覚えておきたい。
次に「母父ディープインパクト」の血。
AJCC(G2)勝ち馬で菊花賞2着のアリストテレスを始め、オーソクレース(ホープフルS2着)、ムジカ(ローズS2着)などが出ている。
この上記で挙げた母父ディープインパクトとの交配による活躍馬は、いずれも母系にSadler’s Wellsの血を持っていることがポイント。
先に挙げた母父キングカメハメハはNureyevの血を持つ。
このNureyevとSadler’s Wellsは父ノーザンダンサーで母がSpecial系ということで3/4同血という間柄。
この血を重ねるというのがエピファネイア配合の成功パターン。
であれば、同じようにSpecial牝系の種牡馬であるFairy Kingの血も相性が良い血である可能性が高いので覚えておきたい。
最後に、まだまだサンプル数が少ないながら「母父ハーツクライ」の血も取り上げておく。
2021年10月17日現在で、デビュー済み産駒は8頭ながら今年の皐月賞馬エフフォーリアを輩出。
また、オークスに出走したミヤビハイディ(6着)もこの配合に当てはまる。
2大種牡馬に続き、第3の種牡馬ハーツクライとまで相性が良いとなればいよいよ種牡馬としては隙がない。注目しておきたい配合だ。
【馬券に役立つデータ】
得意なコース
・札幌、中京、新潟が特注。
・その他、福島、東京、中山でも勝率は10%を超えている。
得意な距離
・中長距離が最も得意。特に芝2300m以上では複勝率が47%近くにまでなる。
・芝1600m以上の距離の新馬戦では勝率10%超で複勝率は35%近く。
回収率としても単勝・複勝ともに100%超。
馬場状態
・芝の良~稍重がベスト。重馬場はこなせる程度。
その他
・芝専用。ダートはからっきし(ダートなら足抜きが良い馬場の方が良い)。
・距離延長は得意、逆に距離短縮は苦手。
・外枠で好成績。
ということで今回は種牡馬エピファネイアの「配合」と「馬券に役立つ情報」についてでした!
是非参考にしてみて下さい。
それではまた!
2021.10.21 post