全頭血統考察

競馬血統まとめ【朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)2023】の順位予想

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YRA
血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

今週は2歳マイル王決定戦朝日杯フューチュリティステークスです。

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朝日杯FS昨年の結果

まずは昨年の結果から振り返りましょう!

1着ドルチェモア 父ルーラーシップ 1番人気
2着ダノンタッチダウン 父ロードカナロア 2番人気
3着レイベリング 父Frankel 3番人気

勝ったドルチェモアはルーラーシップの産駒
ルーラーシップはもともと「完成が遅い」種牡馬でしたが、
昨年はこの馬に加え、ジュベナイルフィリーズでも3着に入ったドゥアイズがルーラーシップの産駒でした。
ちなみにこのドゥアイズとは母父ディープインパクトという点も一致しており、昨年のトレンド配合でした。

2着ダノンタッチダウンは2歳戦で安定した成績を残しているロードカナロアの産駒でした。
2歳G1ということでやはり仕上がりの早い種牡馬は魅力です。

3着レイベリングはFrankelの産駒。
Frankelは日本の種牡馬ではないので、先述したロードカナロアのように2~3歳戦に強い種牡馬であるという断定がデータ的にはできませんが、この馬に加え2020年の勝ち馬グレナディアガーズも同産駒なので、このレースに適性があるという判断をしても良いでしょう。

ということで「仕上がりの早い血」「トレンドの血」で決着したという結果でした。

2023.12.12 post

朝日杯FS血統傾向

□2歳戦に強い種牡馬とローテーション

2022年(良)
1、 ルーラーシップ サウジアラビアRC1着
2、 ロードカナロア デイリー杯2歳s2着
3、 Frankel 新馬戦1着

2021年(良)
1、ハーツクライ アイビーs1着
2、ダイワメジャー デイリー杯2歳s1着
3、ロードカナロア 萩s1着

2020年(良)
1、Frankel 未勝利1着
2、バゴ サウジアラビアRC1着
3、ディープインパクト デイリー杯2歳s1着

2019年(良)
1、ハーツクライ サウジアラビアRC1着
2、タートルボウル 京王杯2歳s1着
3、ルーラーシップ 未勝利1着

2018年(良)
1、 ダイワメジャー デイリー杯2歳s1着
2、 スクリーンヒーロー 東スポ杯2歳S7着
3、 ディープインパクト サウジアラビアRC1着

2017年(良)
1、 ディープインパクト サウジアラビアRC1着
2、 ロードカナロア サウジアラビアRC2着
3、 Raven’s Pass 京王杯2歳s1着

2016年(良)
1、 ディープインパクト ベゴニア賞1着
2、 キンシャサノキセキ 京王杯2歳s1着
3、 ダイワメジャー デイリー杯2歳s2着

2015年(良)
1、 キングカメハメハ 新馬戦1着
2、 キングカメハメハ デイリー杯2歳s1着
3、 ジャングルポケット 京王杯2歳s3着

2014年(稍)
1、 ディープインパクト ベゴニア賞1着
2、 マツリダゴッホ デイリー杯2歳s4着
3、 クロフネ いちょうs(重賞)1着

現行の阪神芝1600mでの開催となった2014年以降、前走重賞組はほぼ掲示板内に好走していた馬達でした。
「ほぼ」としたのは2018年2着に入ったクリノガウディーが東スポ杯2歳Sで7着だったからです。
重賞で好走した馬以外がここで好走するのは難しという判断で良いと思います。

重賞ごとの成績を見てみると、
サウジアラビアRC組は全て1着となった馬でしたが、今年は前走サウジアラビアRCの出走馬はありません。

デイリー杯2歳sは4着までの馬が馬券になっています。
今年これに該当するのは、エンヤラヴフェイス、ジャンタルマンタル、ナムラフッカーの3頭です。

京王杯2歳sは3着までの馬が馬券になっています。
今年これに該当する馬の出走はありません。

その他の重賞では東スポ杯2歳Sについては、ここではあまり好走していませんが、重賞を勝ったという完成度の高さに一定の評価はしておくべきと思いますのでここで消すことはしません。
該当する馬は、シュトラウスになります。

札幌2歳Sについては今週の競馬の専門学校でも言われていたように、過去に後の皐月賞馬となるジオグリフが圧勝しながらここにぶっつけで出てきて5着に敗れているので、プラスローテーションとは言い難いです(セットアップ)。

前走がオープン及び1勝クラス以下の下級条件だった馬は勝った馬のみがここで馬券になる可能性があります。
該当する馬は、オーサムストローク、サトミノキラリ、ジューンテイク、タイキヴァンクール、タガノエルピーダ、タガノデュード、ダノンマッキンリー、ナイトスラッガーとなります。

血統としてはもともと王道種牡馬であるディープインパクト、キングカメハメハの血統が好走しやすい傾向でした。
しかし両種牡馬は既に亡くなっており、この世代には産駒がいません。

ポストディープの座を狙うドゥラメンテは先週の阪神ジュベナイルフィリーズに続き、ここでも出走はなし。

今年の2歳種牡馬ランク1位につけているエピファネイアは先週の阪神JFでも2着のステレンボッシュを送り出しています。

ここでは先ほどのローテーションの条件にも該当するオーサムストロークが出走を予定しています。
尚、同馬はこのレースで2度馬券になっているFrankelを母父に持っています。

同2位のキズナはこの世代の種付け頭数ナンバーワンです。
ここまで2歳G1で結果を出すことができていませんが、この世代に寄せられる期待は大きいです。

今年の出走馬の中でローテーションの条件を満たしているのは、
ジューンテイク
タガノエルピーダ

この2頭となります。

同3位のモーリスはもともと成長力がある血統で2歳戦に向く種牡馬とは言い難い存在でしたが、配合面と育成面での工夫により最近は早くから活躍する産駒を輩出しています。

今年の出走馬の中でローテーションの条件を満たしているのは、
シュトラウス
ダノンマッキンリー

この2頭が出走を予定しています。

新種牡馬ランク1位につけているのはスワーヴリチャード
同産駒は、先週の阪神JFでコラソンビートが3着に入着しています。

ここではローテーションの条件にも該当している、ナムラフッカーが出走を予定しています。

以上、血統傾向についてでした。

2022.12.15 post

朝日杯FS全頭血統評価

それではここからは全頭血統解説です。

アスクワンタイム

父ロードカナロア 小坊主


母ディープインアスクは現役時、未勝利。
繁殖として、本馬と同じロードカナロアとの間に京王杯2歳S(G2)と小倉2歳S(G3)を勝ったファンタジスト、北九州記念(G3)を勝ったボンボヤージがいる牝系。
父ロードカナロアは現役時、名スプリンターとして鳴らしたが、繁殖としてはアーモンドアイやサートゥルナーリアといったクラシックディスタンスで活躍する馬も出すなどその適性は幅広い。
母父ディープインパクトとの組合せは先述した全兄たちが代表例となる。
同配合の弟ということで本馬の適性も兄達と同様だろう。

このような血統背景なのでデビュー時には、「小倉の短距離重賞では人気が無くても馬券には入れておきたい存在だ。」と考察し、小倉2Sで優勝した。
今後も狙い目はそこだと思う。

エコロヴァルツ

父ブラックタイド 武豊


母プティプランセスは現役時、25戦3勝(条件馬)
勝ち鞍は芝1800mと2000m
3代母にはカナダ産馬でアメリカ重賞(芝8.5F)勝ち馬のMasakeがいる牝系。

父ブラックタイドは名馬ディープインパクトの全兄。
種牡馬としてキタサンブラックを輩出した。
弟ディープインパクトがキレ味抜群の産駒を出すのに対して、ブラックタイドは持続力で勝負するタイプが多い。
本馬もそのタイプで、前走コスモス賞では2番手から向こう正面で先頭に立つとそのままスピードは衰えることなく、後続を引き離していった。

舞台は変わるが底を見せておらず、魅力は大きい。

エンヤラヴフェイス

父エイシンヒカリ 幸


母タイキアプローズはアメリカ産馬で不出走。
繁殖としてロージズインメイとの間に浦和記念(G2)を勝った2014年のNAR年度代表馬サミットストーンを出している。

父エイシンヒカリは香港Cを勝ち馬で、血統はディープ×Storm Catのニックス配合。
Haloのクロスはオープン馬カジュフェイスやエイシンヒテンと同じで有効に働く。
前走デイリー杯2歳sではしっかり伸びて2着も、前々走新潟2歳Sでは馬群の中で怯んでしまい7着。
強さと脆さが同居するタイプなので今回はどっちに出るか取捨が難しい一頭。

オーサムストローク

父エピファネイア 坂井


母グランドクララはフランス産馬で未勝利。
繁殖として本馬が初仔。
5代母にはイギリスオークス3着のBritannia's Ruleがいる牝系。

父のエピファネイアは種牡馬としてデアリングタクト(牝馬三冠)、エフフォーリア(皐月賞)、サークルオブライフ(阪神JF)と種牡馬デビューから3年連続でクラシック活躍馬を輩出した。
エピファネイアが持つSadler’s Wellsのクロスは有効に働くが、本馬はそれが3本ある。
母父Frankelはこのレースに相性の良い血ということで、血統的にはここで好走しても不思議はない。

クリーンエア

父リアルインパクト 鮫島駿


母シルヴァンソングはアメリカ産馬で現役時、8戦2勝(海外)
母母Forest Heiressはアメリカ重賞(ダート6F)勝ち馬。

父リアルインパクトはディープインパクト直仔で安田記念を勝った。
母系は傍流血統で構成されているので素直に主流血統を持ってくることが有効。
本馬の母系にはStorm Catの血を内包。
Storm catはディープインパクトとのニックスな血でキズナを始め、G1馬を多数輩出した。
父と相性の良かった血はその仔とも相性が良い可能性が高く、本馬はそのパターン。
実際リアルインパクトとStorm Catの組み合わせは、勝ち上がり率が高い。

前走デイリー杯2歳sでは緩い馬場が合わず、8着。
もともとディープインパクトの相性が良いこの舞台で良馬場ならば十分巻き返せる。

サトミノキラリ

父ビッグアーサー 津村


母パレードは現役時10戦2勝(中央0勝、地方2勝)
勝ち鞍はダート1300m
母母ハニーローズはアルゼンチンG1・フェリックスデアルサガウンスエ賞勝ち馬。

父ビッグアーサーは快速王サクラバクシンオー直仔で、高松宮記念勝ち馬。
母父に王道血統を持ってくることがセオリーで、トウシンマカオ(G3・京成杯)は母父スペシャルウィーク。
本馬はディープインパクトを配しているが、このように王道血統を持ってきても距離適性は短く出る。

ということで未勝利→1勝クラスと連勝できているが、ここは1F短いだろう。

ジャンタルマンタル

父Palace Malice 川田


母インディアマントゥアナはアメリカ産馬で現役時、27戦6勝(海外)。
主な勝ち鞍はアメリカG3・レッドカーペットH(芝11F)
繁殖として本馬が初仔。

父Palace Maliceはアメリカ産馬でベルモントS(ダート12F)、メトロポリタンH(ダート8F)勝ち馬。
半弟に今年の天皇賞春を制したジャスティンパレスがいる。
自信がそうであったように種牡馬として産駒にも幅広い距離適性を伝えそう。
アメリカではBCジュベナイルターフ(芝8F)勝ち馬を出しているように芝適性もマイル適性の高さも証明済み。

ちなみにBCジュベナイルターフは日本でいうところの朝日杯FS(このレース)なので、そういう意味でもここは適性が高いだろう。

シュトラウス

父モーリス マーカンド


母ブルーメンブラットはG1マイルCS勝ち馬。
産駒の勝ち上がり率は比較的高く、複数勝ち馬も多く出している。

父モーリスは天皇賞秋や安田記念などG1を6勝。
現役時、マイルを中心に活躍したが、血統的には重厚さがある。
サンデーの血は4代前にあるので、サンデーのクロスが作りやすいことがポイント。

先述したように母はマイルCS勝ち馬なので、マイラー×マイラーの配合。
母父アドマイヤベガは牝系にトニービンなので、配合的には東京が1番合っていそうで、前走東スポ杯2歳Sを制した。

ここも特筆すべきマイナス点はないが、気性面が心配な点。

ジューンテイク

父キズナ Mデムーロ


母アドマイヤサブリナは現役時、30戦3勝。
勝ち鞍は芝1200mと1400m
繁殖としてロードカナロアとの間に東京ジャンプS(J3)勝ち馬のジューンベロシティを、ジャスタウェイとの間にフィリーズR(G2)3着のジューンオレンジを出している。
繁殖力は高い。
3代母には桜花賞2着のツィンクルブライドが、4代母にはアメリカ重賞(ダート7F)勝ち馬のデビルズブライドがいる牝系。

父キズナは名馬ディープインパクト×Storm Catの黄金配合でダービー馬。
種牡馬としてはダート馬も輩出するので、ディープにパワーを足したようなイメージ。
母父シンボリクリスエスとの配合は代表産駒ソングライン(安田記念)とアカイイト(エリザベス女王杯)と同じ。
キズナ産駒は1400~2000mあたりの適性が高い産駒が多いのでここはもちろん守備範囲。

スタミナがあるタイプなので今回も長く良い脚を使って粘れるようなレースをしたい。

セットアップ

父デクラレーションオブウォー 横山武


母スリーアローは現役時、33戦6勝(中央3勝、地方3勝)
中央での勝ち鞍はダート1400mと1700m
5代母にはアメリカ重賞(芝8.5F)勝ち馬のZippy Doがいる牝系。

父デクラレーションオブウォーはアメリカ産馬で、ヨークインターナショナルS(イギリスG1・芝10.3F)とクイーンアンS(イギリスG1・芝8F)勝ち馬。
現役引退後、アイルランドで種牡馬入りすると2015年よりアメリカで供用。
2019年から日本で供用開始され、この世代が日本での産駒初年度となる。
父系はWar Front~Danzig~ノーザンダンサー系の系統で、芝ダート兼用。
自身がマイルと2000mのG1を制したように産駒の距離適性も幅広く、海外では既にG1馬を輩出し成功を収めている。

このような血統なので洋芝が良いし、1800mも良いということで前走札幌2歳Sは適性が合致していた。
そこから考えるとここは本質的にベストとは思わないが、逃げ馬なのでここも能力の高さで押し切る可能性は否定できない。

タイキヴァンクール

父エイシンヒカリ 浜中


母タイキキララは未勝利。
母母タイキステラは芝1200~1800mで活躍したオープン馬。

父エイシンヒカリは香港Cを勝ち馬で、血統はディープ×Storm Catのニックス配合。
Haloのクロスはオープン馬カジュフェイスやエイシンヒテンと同じで有効に働く。
母系にあるBlushing Groomの血はディープインパクトと相性の良い血なのでその仔であるエイシンヒカリとも相性の良い可能性は高い。
その点についてはプラスだが、癇性が強く出やすい傾向にあるので距離延長においてプラス評価できない。

タガノエルピーダ 

父キズナ 団野


母タガノレヴェントンは未勝利。
繁殖としてケイムホームとの間にG3・武蔵野Sを勝ったタガノトネールを、ブラックタイドとの間にG2・デイリー杯2歳sを勝ったタガノエスプレッソを、そしてオルフェーヴルとの間にG2・ステイヤーズS、京都記念で2着に入ったタガノディアマンテを出している。
4代母にはアメリカG1・デラウェアH(ダート10F)勝ち馬のLikely Exchangeがいる牝系。

父キズナは名馬ディープインパクト×Storm Catの黄金配合でダービー馬。
種牡馬としてはダート馬も輩出するので、ディープにパワーを足したようなイメージ。
本馬はそこに母父キングカメハメハで母系にはトニービンも内包しているので、距離はもっと伸びて良いイメージがある。
配合的に東京が合いそうで、実際そこと相似性がある京都の新馬戦を勝ち上がっている。

ということで阪神のここで牡馬相手ということは考えると少し厳しいか。

タガノデュード

父ヤマカツエース ふるきち君


母タガノミューチャンは現役時、26戦4勝(条件馬)。
勝ち鞍は芝1400mとダート1400m

父ヤマカツエースはキングカメハメハ直仔でG2・金鯱賞勝ち馬。
種牡馬として万能キンカメの系統らしく芝ダート兼用の特徴がある。
距離適性はマイル以下で活躍する産駒が多い。

ということで母の適性を見てもダートでもやれそうだし、距離も前走マイルで勝ち上がったようにこのあたりが適性だろう。
もっと短くても良さそうだ。

ダノンマッキンリー

父モーリス ルメール


母ホームカミングクイーンはアイルランド産馬で現役時、16戦4勝。
主な勝ち鞍はイギリス1000ギニー(芝8F)
繁殖としてGalileoとの間にモイグレアスタッドS(アイルランドG1・芝7F)を勝ったShaleを出している。

父モーリスは天皇賞秋や安田記念などG1を6勝。
現役時、マイルを中心に活躍したが、血統的には重厚さがある。
そこにDanzigのクロスがあるのでスピードを増強しており、デビューから1400mを連勝。
1600mは初挑戦となるが、守備範囲だろう。

ナムラフッカー

父スワーヴリチャード 松山


母ナムラライラは現役時、18戦2勝。
勝ち鞍は芝1800mとダート1800m
4代母にはG3新潟記念と新潟大賞典を勝ったアイリッシュダンスがいる牝系。

父スワーヴリチャードはジャパンカップと大阪杯の勝ち馬。
ハーツクライの産駒らしく、ダービーで2着と惜敗すると古馬になり大阪杯でG1初制覇を果たした。
先述した4代母アイリッシュダンスの仔(つまり本馬の3代母)にアイリッシュピースという馬がいるが、これはハーツクライの全姉である。
つまり本馬はハーツクライと同血クロス2×3を持っている。

前走デイリー杯2歳sでは出遅れながら最後は良い脚で伸びてきて3着。
ハーツクライが強調されたような血統なので距離はもう少し伸びた方が良さそうに思えるし、ベストは東京だろう。

バンドシェル

父バンドワゴン 池添


母ハッピーオーキッドは現役時、11戦2勝(中央0勝、地方2勝)。
勝ち鞍はダート1400m
繁殖として本馬が初仔。

父バンドワゴンはG3きさらぎ賞勝ち馬で、スワーヴリチャードの半兄。
産駒の勝ち上がりは現時点で3頭で、本馬以外はダートで勝ち上がっている。
今年の新種牡馬で大活躍中のスワーヴリチャードの兄ということでバンドワゴンの種牡馬的ポテンシャル評価も見直される時が来るかもしれない。
そういう意味でも芝で勝ち上がったが本馬にかかる期待は大きい。

血統的には距離はもっと延びても良いはずだが、本馬は前向き過ぎる気性なので現状では1F延長は歓迎できない。

ミルテンベルク

父モーリス ムルザバエフ


母ペルレンケッテは現役時、16戦4勝。
勝ち鞍は芝1400m
母母プンティラはドイツオークス勝ち馬。

父モーリスは天皇賞秋や安田記念などG1を6勝。
現役時、マイルを中心に活躍したが、血統的には重厚さがある。
そこにドイツ血統の母系なので、本来は距離適性はもう少し延びても良さそうなものだが、本馬は1200mの新馬戦で勝ち上がると、続くG3小倉2歳Sでは2着。
前走距離延長でのぞんだ京王杯2歳Sでは5着と、わかりやすく気性が悪い。
そこさえクリアできればこの距離は全く問題ないはずなので、メンタル面が改善できているかどうかパドック、返し馬でしっかりと確認しておきたい。

以上、全17頭の血統評価でした。

血統表:(c)netkeiba.com

良かったら参考にしてみて下さい。

2023.12.15 post

朝日杯FS穴馬血統

阪神に移行してからの9年で6番人気以降の穴馬が馬券になったのは全部で8頭

2020年7番人気1着グレナディアガーズ
2019年14番人気3着グランレイ
2018年9番人気2着クリノガウディー
2016年6番人気1着サトノアレス
2016年7番人気2着モンドキャンノ
2016年12番人気3着ボンセルヴィーソ
2015年11番人気3着シャドウアプローチ
2014年14番人気2着アルマワイオリ

このうち、グレナディアガーズ、クリノガウディー、サトノアレス、アルマワイオリはDanzigの血を持っていました。
今年の出走馬の中では、
ミルテンベルク
オーサムストローク
アスクワンタイム

この3頭が該当しています。

また、グランレイ、クリノガウディー、モンドキャンノ、ボンセルヴィーソの4頭はノーザンテーストの血を持っていました。
今年の出走馬の中では、
ミルテンベルク
サトミノキラリ
ナムラフッカー

この3頭が該当しています。

良かったら参考にしてみて下さい。

2023.12.16 post

朝日杯FS2023結果

1着ジャンタルマンタル 父Palace Malice 1番人気
2着エコロヴァルツ 父ブラックタイド 4番人気
3着タガノエルピーダ 父キズナ 5番人気

このレースについては、
前走重賞でほぼ掲示板内であること
オープン及び下級条件では1着であること
というローテーションが大切であると解説していました。

結果、1~3着までこの傾向に該当する馬での決着となりました。

勝ったジャンタルマンタルは見慣れないPalace Maliceという種牡馬の産駒でした。
全頭評価で解説したように、アメリカのBCジュベナイルターフ勝ち馬を輩出しており、これで日米の2歳朝日杯FSを制したことになります。
また、Palace Maliceの母パレスルーマーは天皇賞春勝ち馬のジャスティンパレスの母ですから、日本適性の高さは凄いのひと言ですね。

2着エコロヴァルツは最内枠でやや出負けしたことで、今回は最後方からの競馬を選択しました。
全頭評価で、「スピードの持続力で」と評しましたが、溜めたらキレ味もありましたね。
これは今後に向けて大きな収穫だったと言えるでしょう。
自在性のある脚質なので、どのような競馬にも対応できそうですし、今後も楽しみです。

3着タガノエルピーダは、今年の種牡馬ランク2位につけているキズナの産駒。
牝馬なのがどうかと思いましたが、頑張りましたね。
同じくここで3着から桜花賞馬に羽ばたいたグランアレグリアがいますから、本馬も牝馬のクラシック路線で楽しみになります。

穴馬血統からは「Danzig」のサトミノキラリが6着で最先着。
結果的に今回穴馬の出番はなかったわけですから、来年もこのDanzigとノーザンテーストの血に注目しようかなと思っています。

以上、回顧でした。また来年!

2023.12.17 post
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よろしくお願いします(^_^)v

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YRA@血統調査員

少しでも役立つ競馬情報を。2011年~2016年までの5年間、北海道を拠点に毎日馬のお勉強に明け暮れていました。 2023年から再び拠点を北海道に移し、血統調査員として執筆活動に邁進中! 夢は雑誌で連載すること!

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