血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
今週は朝日杯フューチュリティステークス。
2歳マイル王決定戦です。
仕上がり早のスピード自慢達の戦いを制するのは果たして誰なのでしょうか。
血統傾向については先日こちらで述べました。
それでは
朝日杯FSの全頭血統考察スタート!
目次
【朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)】
1枠1番カジュフェイス
父エイシンヒカリ 秋山真
父エイシンヒカリはディープインパクト×Storm Catの黄金配合馬。
1つ上の世代では秋華賞を逃げて4着に入着したエイシンヒテンがいる。
このエイシンヒテンとはHaloのクロスが同じで、これがエイシンヒカリ産駒の成功ポイント。
勝ち上がりまでに3戦を要したが、逃げ脚質になってからは連勝でオープン入りを決めた。
このあたりはいかにもエイシンヒカリの産駒と言える。
ここは同型が何頭かいるのですんなりハナを取れるかがまずはカギとなりそう。
2枠2番セッカチケーン
父ジョーカプチーノ 団野
4代母ステラマドリッドはアメリカ産馬で、ダート6F~8FのG1を4勝した名牝。
父ジョーカプチーノはNHKマイルC勝ち馬。
クラシック戦線を戦った後は主に1200~1400mで戦ったスプリンター。
そんな自身の能力を素直に伝えやすく、産駒は1200~1600mの馬が多い。
そんな父と母の配合なのでダートでデビューし勝ち上がった。
ダートオープンで大敗したことで矛先を芝に向けてきたが、試すにしてもいきなりこのG1の舞台というのは・・・さすがにねぇ。
2枠3番アルナシーム
父モーリス 池添
↓本馬についてはデビュー前に血統注目馬として下記のように考察しました。
国内外で、マイル~2000mの距離のG1を6勝した。
この世代が種牡馬として2世代目。
2020年種牡馬ランクは第43位。
(新種牡馬ランクは第2位だった)母シュベルアリは現役時未出走。
繁殖としてデビュー済み産駒は1頭のみで未勝利(父エピファネイア)。
繁殖力はまだ何とも言えない感じ。
血統背景は父ディープインパクト(サンデーサイレンス系)×母父Essence of Dubai(~A.P. Indy~Seattle Slew~Bold Ruler~ナスルーラ系)の組み合わせ。
その母ドバイマジェスティはアメリカG1馬(BCフィリー&メアスプリント・ダ7F)。
その仔にアルアイン(皐月賞、大阪杯)、シャフリヤール(日本ダービー)がいる。モーリスは昨シーズンの新種牡馬。
その中で母父ディープインパクトとの組み合わせでは、ファルコンS(G3)を制してNHKマイルC(G1・10着)に駒を進めたルークズネストを輩出している。
非主流血統なので王道主流のディープインパクトは合うのだろう。
洋芝適性が高いタイプが多いので、北海道滞在のうちに勝ち上がってさらなる成長を促していきたい。』
↑予定通り札幌のデビュー戦を快勝し、成長を促す為に放牧へ。
そして前走休み明けの東スポ杯は出遅れもあり、折り合いも欠き6着。
課題は明白で、この中間にどこまで解消できているかだろう。
3枠4番セリフォス
父ダイワメジャー Cデムーロ
父ダイワメジャーについてはこちら
↓本馬は血統注目馬としてデビュー前に下記の通り考察しました↓
現役引退後、日本に輸入されて繁殖牝馬となった。
繁殖として本馬が2頭目。1つ上の半兄(父オルフェーヴル)は勝ち上がっている。
血統背景は父Le Havre(~Blushing Groom~Red God~ナスルーラ系)と母父Freedom Cry(~Nureyev~ノーザンダンサー系)の組み合わせ。父ダイワメジャーに母系Blushing Groomを持つ馬の組み合わせは、コパノリチャード(高松宮記念)、メジャーエンブレム(阪神JF、NHKマイルC)といったG1馬を始め、活躍馬を多く輩出している相性の良い配合。
半兄は中距離で走っているが、本馬は父がダイワメジャーに変わったことで距離適性は短めに出ていそう。
2~3歳戦に強い父の産駒だけに本馬も初戦から期待したい。』
↑期待通りデビュー戦を勝つと初重賞挑戦となった新潟2歳Sでも連勝。
前走デイリー杯2歳S時には「もう賞金加算したんじゃけんここは出てくる必要なかったじゃろ。ここは遠慮して欲しい。」とお願いしたにも関わらず、激走。
どうやら空気が読めないタイプらしい。
しかしまぐれとは言え、ソネットフレーズに勝ったことは事実。
こうなれば再戦するまで負けるなと言いたい。
3枠5番ヴィアドロローサ
父ロードカナロア 鮫島駿
父ロードカナロアについてはこちら
母ロイヤルストリートは現役時、22戦4勝(条件馬)
勝ち鞍は1200~1600mの距離。
父ロードカナロア×母父ディープインパクトの組み合わせは、京王杯2歳S(G2)を勝ったファンタジストやオープン馬ドナウデルタが同じ。
前走は不利もありながら上がりタイムは残しているので結果は度外視で良いが、デビューを1200mでおろして、使いながら1Fずつ延ばしてきているのがロードカナロア産駒ということを考えれば微妙。
4枠6番オタルエバー
父リオンディーズ 幸
父リオンディーズは種牡馬としてこの世代が2世代目。
キンカメ×シーザリオということで距離の融通が利く産駒が多い。
本馬は母父のRedoute's Choiceがデインヒル~Danzigのライン(大系統ノーザンダンサー系)。
Redoute's Choiceはオーストラリアのスピード馬で1200~1600mのG1を3勝。
このような血統背景で本馬は仕上がりも早くデビュー戦を快勝。
2戦目で挑んだ初重賞新潟2歳Sでは3着に敗れたが、これは結果的に勝ったセリフォスが強すぎた。
その後、自己条件をちゃんと勝ってこの舞台へ。
あの時より強くなった姿をセリフォスに見せたいところだ。
4枠7番ダノンスコーピオン
父ロードカナロア 松山
母レキシールーはカナダの生産馬で、アメリカ重賞(芝8F~9F)勝ち馬で、3代母Favored Oneはアメリカのダート重賞(8.5F)勝ち馬という牝系。
父ロードカナロアについてはこちら
ここでも述べたようにロードカナロアの大物輩出配合は名牝Specialの血を増強すること。
本馬は母方にSadler’s Wellsを持つので皐月賞馬のサートゥルナーリアと同じ。
サンデーサイレンスを持たない点は不安点だが、前走1800mからの距離短縮はロードカナロア産駒だけにプラスに働きそう。
5枠8番プルパレイ
父イスラボニータ Mデムーロ
母マイジェンはアメリカ重賞勝ち馬。
現役引退後、日本に輸入され繁殖牝馬となっている。
父イスラボニータはフジキセキ-サンデーのラインで皐月賞(芝2000m)を制していながら、成長と共に適性距離は短縮していった。
産駒にも豊富なスピードを伝えそうで、ここまで見る限りはその予測の通りになっている。
デビュー以来、マイルを使われてきており、未勝利と1勝クラスを逃げて連勝で突破。
前走デイリー杯2歳S時には「うっかり逃げ切るとか誰も望んでないけん。それは次走以降でやってくれ。」と述べたが、その言いつけをきちんと守り4着。
ということで今週はうっかり逃げ切っても良いけんね(笑)
5枠9番ドウデュース
父ハーツクライ 武豊
父ハーツクライについてはこちら
母ダストアンドダイヤモンズはアメリカ重賞(ダート6.5F)勝ち馬で、BCフィリー&メアスプリント(アメリカG1。ダ7F)を2着。
父ハーツクライ×母系にSeattle Slewを持つ配合はジャパンカップ勝ち馬のスワーヴリチャードと同じ。
またLyphardのクロスはリスグラシュー(有馬記念などG1を4勝)と同じ。
ということでデビューから連勝しているが完成はまだ先だし、本質的な適性距離はもっと長め。
6枠10番スプリットザシ-
父ディープインパクト 和田竜
母ランドオーバーシードはアメリカ産馬でアメリカ重賞(ダ8.5F)勝ち馬。
父ディープインパクト×母父Bellamy Roadの組み合わせは、ディープモンスター(すみれS(L))と同じ。
Bellamy Roadは大系統ノーザンダンサー系のDanzig系。
ディープとこのDanzig系の組み合わせは、サトノアレス(朝日杯FS)、ミッキーアイル(NHKマイルC、マイルチャンピオンS)、ダノンプレミアム(朝日杯FS)という上級マイラーを生み出す配合。
ということで2戦目でのG1ながらマイル戦のここで割り引く理由はないのだが、ほんとは先週の阪神ジュベナイルフィリーズに出走したかった。
6枠11番ドーブネ
父ディープインパクト 吉田隼
父ディープインパクト×母父Storm Cat系の組み合わせは言わずと知れた黄金配合。
母父Footstepsinthesandはイギリス2000ギニー(芝8F)勝ち馬で母方にBlushing Groomを持つ。
このBlushing Groomもディープインパクトと相性の良い血でミッキークイーン(オークス、秋華賞)やマカヒキ(日本ダービー)などを出している。
またジェンティルドンナ(牝馬三冠を始めG1を7勝)やディープブリランテ(日本ダービー)などが持つLyphardのクロスもディープ配合の成功パターンの1つだが、本馬はそのLyphard直仔のAlzaoのクロスを持っている。
ということでディープインパクト配合における成功ポイントを多く持っているが、少し柔らかすぎる印象も。
7枠12番トウシンマカオ
父ビッグアーサー 戸崎圭
母ユキノマーメイドは現役時31戦4勝(条件馬)
中距離戦線で活躍し、重賞にも出走した経歴を持つ。
半兄(父タイキシャトル)ベステンダンクはオープン勝ち馬。
父ビッグアーサーはサクラバクシンオー産駒の高松宮記念勝ち馬で、今年の新種牡馬。
このような血統構成なので距離はマイルまでは持ちそうで、仕上がりも早いが上級クラスとなると前走のような距離短縮の方が良さそう。
7枠13番ジオグリフ
父ドレフォン ルメール
母はオープン馬アロマティコ(巴賞・函館芝1800m)。
父ドレフォンはアメリカのチャンピオンスプリンターで新種牡馬。
初年度から186頭と交配されていることに社台の期待の高さがうかがえる。
血統背景はStorm Cat系となるので、日本で現在活躍している種牡馬としてはへニーヒューズやヨハネスブルグと同じということになる。
ドレフォンはここまで勝ち上がっている産駒の傾向はほぼ芝:ダートが1:1なのでイメージはヨハネスブルグの方が近い。
前走札幌2歳S時に「ヨハネスブルグは洋芝適性が高い種牡馬なのでドレフォンもその特徴を持っている可能性は高いし、成長と共にゆくゆくは短距離馬となる可能性は高いが、本馬は母系がサンデー+キングカメハメハなので現状、距離は持ちそう。」
と考察した通り、前走は出遅れながらも圧勝だった。
もちろんここも期待を持って見守りたいが、出遅れるとメンバーレベルが上がるこの舞台ではマイナスだし、先述したようにヨハネスブルグに似た特徴があると仮定するなら阪神外回りは苦手かも。
8枠14番トゥードジボン
父イスラボニータ 藤岡佑
母コッパはアメリカ産馬でアメリカ重賞(ダート6.5F)勝ち馬。
父イスラボニータはフジキセキ産駒唯一のクラシック勝ち馬で今年の新種牡馬。
戦歴には「皐月賞馬」の文字が燦然と輝くが、古馬になりマイラーズC(芝1600m)や阪神C(芝1400m)を勝ったように血統的には本質はスピードが勝ったタイプ。
事実、フジキセキの産駒からはキンシャサノキセキやダノンシャンティなどマイル以下で活躍する馬が多い。
この2頭からもスピードが勝った馬が多く出ているが、配合次第で距離が持つ馬も出している。
父イスラボニータはIn Realityのクロスを持つが、本馬はその血をさらに母母方にも持っている。
In Realityはスピードに富んだ血なので父よりもさらに早くスピード馬として完成しそうだ。
8枠15番シンリミテス
父ドレフォン 国分優
母母ユキチャンは関東オークス(G2・ダート2100m)勝ち馬。
父ドレフォンはアメリカのチャンピオンスプリンターで今年の新種牡馬。
初年度から186頭と交配されていることに社台の期待の高さがうかがえる。
血統背景はStorm Cat系となるので、日本で現在活躍している種牡馬としてはへニーヒューズやヨハネスブルグと同じということになる。
ドレフォンはここまで勝ち上がっている産駒の傾向はほぼ芝:ダートが1:1なのでイメージはヨハネスブルグの方が近い。
母系が「サンデー+キングカメハメハ」は同じくここに出走する札幌2歳Sを勝ったジオグリフと同じなので距離の融通は本馬もききそう。
ただ、母のダート適性の方が濃く出ている可能性が高い。
以上、出走馬全15頭全頭血統考察でした。
2021.12.17 post
【本命確定!】
YRA 今週は2歳マイル王決定戦、朝日杯フューチュリティステークスです。
まぁこのレースについてはもうわしの中では決まっとるんよね~。
みっちゃん うん!
実は俺の中でも決まってるよ(・∀・)
YRA え、まじで??
みっちゃん うん、まじで!
YRA じゃあ「いっせーのーで」で言ってみる?
みっちゃん いいよ!
YRA じゃあいくよ?
いっせーのーでっ・・・
YRA&みっちゃん セリフォス!
YRA おぉ~!
みっちゃん 今週はやっぱりこの馬だよね!
YRA みっちゃん、もしかしてわしに気を使ってない?笑
みっちゃん 気をつかうというか・・・
あれだけ「ソネット、ソネット」って毎週のように聞いてたら洗脳されてしまうよ(・∀・)
YRA 洗脳って・・・(笑)
わしは事実を言っとるだけやから。
来年の桜花賞馬をまぐれとは言えクビ差退けたその事実は評価せんといけんよね。
ここは負けんでしょう。
みっちゃん ・・・。
YRA それでは来週の有馬記念もよろしくお願いしま~す!
ありがとうございました~!
みっちゃん おいおい(・∀・)
まだセリフォスしかしゃべってないよ。
YRA え、充分でしょ?!
みっちゃん Yちゃん、大人なんだからちゃんとやろ?
その他の馬でいうと俺はまずはダノンスコーピオン。
無敗馬は「負けるまで買え!」です。
調教も良いし。
YRA ロードカナロアやけん、距離短縮は良いね。
無敗馬でいけばわしはドーブネの方が気になるな。
やっぱり種牡馬ディープは魅力。
みっちゃん う~ん。
武豊がドウデュースの方選んでるからこっちの方が落ちると思ったんだけど(・∀・)
YRA いや、それはきっと大人の事情があるんやと思うよ(笑)
みっちゃん あとはトウシンマカオ。
先週の阪神ジュベナイルフィリーズで2着に激走したラブリイユアアイズに前走の京王杯2歳Sでこの馬先着してるんだよね。
穴ならこれかなって思ってる。
YRA わしの穴はオタルエバー。
新馬戦でちぎって勝ったあとに挑んだ新潟2歳S(G3)では3着だったんやけど、あれは勝ったのがセリフォスやけんね。
その後ちゃんと1勝クラスをクリアして出てきとるのは力がある証拠。
それにこのレースに相性が良いキンカメの血を継ぐリオンディーズっていうのも良い。
リオンディーズは母シーザリオやけんね。
これ以上の王道血統は無いじゃろう。
みっちゃん とことんセリフォス基準なんだね(・∀・)
YRA 当たり前や!
まぐれとは言えソネットちゃんの経歴に傷をつけやがって!
みっちゃん うわ~かなり根に持ってる・・・
YRA セリフォスよ、ここで負けたら許さんけんの!
朝日杯FS本命
わし◎セリフォス
みっちゃん◎セリフォス
2021.12.19 post
https://twitcasting.tv/c:yra_uma/movie/713616867
↑予想のお供に今週もツイキャスをどうぞ
※先週過去最高視聴数更新!
今週もイケイケです(^_^)v