「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
今週は最強馬決定戦ジャパンカップです。
目次
ジャパンカップ昨年の結果
まずは昨年の結果から振り返りましょう!
1着ヴェラアズーラ 父エイシンフラッシュ 3番人気
2着シャフリヤール 父ディープインパクト 1番人気
3着ヴェルトライゼンデ 父ドリームジャーニー 4番人気
勝ったヴェラアズールの父エイシンフラッシュは日本ダービー馬で天皇賞秋も制覇。
そこに日本の主流血統サンデーサイレンスと、相性の良いクロフネの血が配合されていました。
レース前にはその配合通り「早い上がりの脚をもっているので東京も合っているでしょうからここは楽しみの方が大きいです。」と考察をしていました。
2着シャフリヤールの父はディープインパクト。
東京芝2400mで開催される日本最高峰のレースですからこの血はやはり外しませんでした。
ちなみに昨年このレースに出走していたディープインパクト産駒はこの馬のみでした。
3着のヴェルトライゼンデも大系統サンデーサイレンス系のステイゴールド系ドリームジャーニーの産駒で、残り200mでは勝ちを意識できた程でした。
尚、この3頭に共通していたのはノーザンファーム系のクラブということ。
やはり日本最高峰レースは日本最大手が素直に強いという結果でした。
2023.11.21 post
ジャパンカップ血統傾向
□狙いはトニービン
2022年(良)
1、 エイシンフラッシュ 社台白老F
2、 ディープインパクト ノーザンF
3、 ドリームジャーニー ノーザンF
2021年(良)
1、 ディープインパクト
2、 オルフェーヴル ノーザンF
3、 ディープインパクト ノーザンF
2020年(良)
1、 ロードカナロア ノーザンF
2、 ディープインパクト
3、 エピファネイア
2019年(重)
1、ハーツクライ ノーザンF
2、ディープインパクト 社台F
3、ディープインパクト ノーザンF
2018年(良)
1、 ロードカナロア ノーザンF
2、 ルーラーシップ
3、 ハーツクライ ノーザンF
2017年(良)
1、 ハーツクライ ノーザンF
2、 キングカメハメハ ノーザンF
3、 ブラックタイド
2016年(良)
1、 ブラックタイド
2、 ネオユニヴァース 社台F
3、 ハーツクライ ノーザンF
2015年(良)
1、 ディープインパクト 社台白老F
2、 ディープインパクト 社台白老F
3、 キングカメハメハ ノーザンF
好走条件の第一条件は、生産牧場が大手社台系の牧場であることとなります。
過去8年で馬券になった全24頭のうち18頭が大手社台系の生産馬でした。
今年出走する社台系の生産馬は、
イクイノックス、インプレス、ヴェラアズール、ショウナンバシット、スタッドリー、スターズオンアース、ダノンベルーガ、ドウデュース、リバティアイランドとなっています。
大手社台系の生産馬ではなく馬券になった残り6回の内訳は、コントレイル(2回)、デアリングタクト、キタサンブラック(2回)、キセキ。
この4頭はいずれもこのレースに出てくるまでにG1を勝った実績がある馬達でした。
これに該当するのは、イレジン、タイトルホルダー、パンサラッサとなっています。
血統傾向として種牡馬では、ディープインパクトが過去8年で2勝・2着4回・3着2回の計8頭が馬券圏内に入着。
もちろん本レースにおけるナンバーワン種牡馬となっています。
しかし今年は同産駒の出走はありません。
となれば、やはりサンデー系第2の種牡馬ハーツクライの出番です。
2016年~2019年は4年連続で馬券になるという相性の良さを示しています。
これはハーツクライが持つトニービンの血が東京競馬場で強いということが挙げられます。
その相性の良さはかつてその産駒達によって東京で開催される全てのG1レースを制したほどです。
「東京はトニービンを狙え!」
はあまりにも有名な競馬の格言です。
以上より、
今週血統的に評価できる馬は
イクイノックス
スタッドリー
スターズオンアース
タイトルホルダー
ダノンベルーガ
ドウデュース
リバティアイランド
この7頭となります。
〜詳細データはこちらからご確認下さい〜
ジャパンカップ全頭血統解説
それでは全頭について解説します。
1枠1番リバティアイランド
父ドゥラメンテ 川田
母ヤンキーローズはオーストラリア産馬で現役時10戦4勝。
主な勝ち鞍はスプリングチャンピオンS(G1・芝2000m)とサイアーズプロデュースS(G1・芝1400m)。
現役引退後、日本に輸入され繁殖となった。
本馬は2番仔。1つ上の半姉(父ディープインパクト)は勝ち上がっている。
4代母にはヨークシャーオークス(イギリスG1・芝12F)勝ち馬のCondessaがいる牝系。
父ドゥラメンテはキンカメ×アドマイヤグルーヴという良血種牡馬で、初年度産駒から菊花賞馬タイトルホルダーを輩出し、2年目にも桜花賞とオークスを勝ったスターズオンアースを出した。
適性距離の守備範囲は広く、牝馬でも昨年のスターズオンアースのようにオークスを勝てるスタミナを持つ。
同じキンカメ系種牡馬であるロードカナロアは名牝Sex Appealの血を増強することでアーモンドアイを輩出。
本馬もこれと合致しており、ついに3冠を制した。
こうなったドゥラメンテは正直血統的にケチをつけるところが無いというのが本音です。
そこから今回は相手が一気の強化のイクイノックス。
冷静に考察するよりもどこまで力が通用するのかワクワクするというのが正直な気持ちです。
1枠2番イクイノックス
父キタサンブラック ルメール
母シャトーブランシュはマーメイドS(G3・阪神2000m)勝ち馬。
繁殖としてキングカメハメハとの間にラジオNIKKEI賞(G3)を勝ったヴァイスメテオールを輩出している。
父キタサンブラックは現役時、古馬G1を7勝した国民の愛馬。
その父ブラックタイドは名馬ディープインパクトの全兄という血統。
種牡馬としてはこの世代が初年度産駒。
傾向としてはダンシングブレーヴと相性が良いのだが、
これはダンシングブレーヴの父Lyphardの血が合っているのではないかと推察している。
このLyphardは、ディープインパクト配合において相性が良い血。
完成度が早く、昨春は皐月賞とダービーで2着。
そしてひと夏越して天皇賞秋では圧巻の走りで古馬を相手に初戴冠を果たしました。
そして暮れの有馬記念では「ここも一番人気に推されそうで、勝てばたぶん年度代表馬に選ばれます。お父さんのキタサンブラックはこのレースを勝っていますし、3歳時にも3着に入着しとるけん、血統的にマイナス評価する理由は見当たらないですね。」と考察した通り1着。年度代表馬に輝きました。
今年に入り完成期を迎えており、ドバイ、宝塚記念、天皇賞秋とG1を3連勝中です。
(昨年の天皇賞秋から見ると5連勝中!)
ここも逆らう理由を見つける方が難しいですね。
2枠3番タイトルホルダー
父ドゥラメンテ 横山和
母メーヴェは現役時、22戦5勝。
主な勝鞍は、丹頂ステークス(OP、札幌芝・2600m)。
繁殖としてもオープン馬の半姉メロディーレーン(父オルフェーヴル)を輩出しているので、繁殖力はかなり高い水準にあると言える。
キングカメハメハ系産駒のG1馬になるような成功配合パターンは、「母方にサンデーサイレンス+名牝Specialを持つ種牡馬が入っている」という共通点があり、本馬の場合、母父がSadler’s Wells系なのでこの条件に合致。
現在G1を3勝。
春の天皇賞は「このレースは昨年制しているので連覇がかかっています。しかし舞台は京都となるのでスピードの傾向が強まる可能性があることはマイナスです。」と考察しましたが、まさかの競争中止。
そこから前走オールカマーで2着ですから本当にすごいですよね。
ドゥラメンテですし、この舞台で再び強さを見せて欲しいですよね。
2枠4番スタッドリー
父ハービンジャー マーカンド
母ウインフロレゾンは現役時、19戦2勝。
勝ち鞍は芝1600mと2400m
父ハービンジャーに母がサンデーサイレンス+Nureyevを持つ組み合わせは、G1馬ペルシアンナイト(マイルチャンピオンS)、ディアドラ(ナッソーS、秋華賞)と同じ成功パターン。
阪神芝2200mを勝ってオープン入りしましたし、前走オープンクラスでも2着と得意は阪神なので、東京で大幅プラスという評価はできないので厳しいでしょう。
少し時計がかかるなど恩恵があれば、少しは前進がありそうですが。
3枠5番ドウデュース
父ハーツクライ 戸崎圭
母ダストアンドダイヤモンズはアメリカ産馬で現役時、11戦6勝。
主な勝ち鞍はギャラントブルームH(アメリカG2・ダート6.5F)。
BCフィリー&メアスプリント(アメリカG1・ダート7F)では2着に入着した。
父ハーツクライ×母系にSeattle Slewを持つ組み合わせは、ジャパンカップ勝ち馬のスワーヴリチャード、オーストラリアG1・コーフィールドCを勝ったアドマイヤラクティ、アメリカG1・ウッドワードS、ターフクラシックS勝ちのYoshidaと同じ。
また、Lyphardのクロスは代表産駒リスグラシュー(有馬記念などG1を4勝)やタイムフライヤー(ホープフルS)と同じ。
尚、タイムフライヤーとはHail to Reasonのクロスを持つことも共通している。
昨年皐月賞で流れが向かないながら3着と頑張った後、栄光のダービー馬に輝きました。
その後秋は凱旋門賞に挑戦しましたが、日本馬には過酷な馬場で19着。
前走天皇賞秋では7ヶ月の休み明けということもあり、また直前に豊さんの怪我で鞍上が急遽変わるなどのアクシデントもあり7着。
これが地力ではないですし、血統を思えばこれから本格化を迎えてもおかしくありません。
鞍上も前走乗った戸崎さんが引き続き継続騎乗ですから、今回は準備時間があるわけですし、何とかしてくれるのではないかと期待しています。
3枠6番フォワードアゲン
父ローズキングダム 黛
母母エイシンサンサンは小倉3歳S(G3・芝1200m)勝ち馬でエリザベス女王杯3着。
父ローズキングダムはジャパンカップと朝日杯FS勝ち馬。
キンカメ×サンデーサイレンスの王道配合。
種牡馬としては怪我により既に引退している。
キンカメ系らしく成長力があり、本馬も5歳の昨年オープン入り。
母系にRoberto+ノーザンテーストなので東京よりは中山だし、距離も1800mくらいが合っていそう。
なので、この条件に合ったオープン競争あたりで出てきた時には馬券に入れてみたいです。
4枠7番イレジン
父Manduro M.ヴェロン
母Inangaはイギリス産馬で未勝利(海外)
4代母には、フランスG1を3勝(芝1600~2500m)したRiverqueenがいる牝系。
父Manduroはドイツ産馬で、イギリスG1・プリンスオヴウェイルズS(芝約9F)、フランスG1・イスパーン賞(芝1850m)、ジャックルマロワ賞(芝1600m)勝ち馬。
その父MonsunということでTheドイツ血統
母系にはDanzigやWoodmanといったスピードの血も散見されるが、総評としては「やはり重い」
海外馬ですし、ここはこれまで走ってきたレースと求められる能力が違います。
でも日本に来てくれてありがとう!
4枠8番パランサラッサ
父ロードカナロア 吉田豊
父ロードカナロアは自身が持つNureyevの血を増強することで大物を輩出しやすくなる。
この馬が母方に持つNureyevと3/4同血のSadler’s WellsはホープフルSと皐月賞を制したサートゥルナーリアと同じ。
しばらくあと一歩が続いていた馬ですが、気づけば海外G1を2勝。
こうなると国内G1でも逃げ切って欲しいですよね。
逃げ馬なのでほっとかれるようだとあっと驚くことがあっても良いのですが。
5枠9番ヴェラアズール
父エイシンフラッシュ ドイル
母母アドマイヤサンデーからはトールポピー(オークス、阪神JF)、アヴェンチュラ(秋華賞)、フサイチホウオー(共同通信杯(G3)、ラジオNIKKEI賞(G3))が出ている名繁殖の系統。
父エイシンフラッシュは日本ダービーと天皇賞秋の勝ち馬。
非サンデーサイレンス系となるので配合相手はサンデー系牝馬が中心。
万能Kingmamboの系統なので、馬場が重くなるのは苦にしないし、他の馬が嫌がる分プラスに働きそうな血統。
昨年のジャパンカップでは「本格化していますし、早い上がりの脚をもっているので父エイシンフラッシュ同様、東京も合っているでしょうからここは良馬場でも楽しみの方が大きいです。」と考察し見事1着でした。
その後、パッとしないレースが続いていますが、ここは昨年勝った舞台ですから人気がないようなら抑えてはおきたい存在です。
5枠10番ダノンベルーガ
父ハーツクライ モレイラ
母コーステッドはアメリカ産馬でBCジュヴェナイルFターフ(G1)2着。
母母Malibu Pierはアメリカ芝重賞勝ち馬で、3代母Blue Moonもアメリカ重賞勝ち馬。
このように底力あふれる牝系。
父ハーツクライ×母系にSeattle Slewを持つ組み合わせは、ジャパンカップ勝ち馬のスワーヴリチャード、オーストラリアG1・コーフィールドCを勝ったアドマイヤラクティ、アメリカG1・ウッドワードS、ターフクラシックS勝ちのYoshidaと同じ。
基本的に晩成傾向が種牡馬ハーツクライの取り扱い説明書だが、Danzigの血を入れることでサリオス(朝日杯FS)、カテドラル(NHKマイルC・3着)などといった早期始動が可能となる。
本馬も母父TizwayにこのDanzigの血を内包している。
札幌記念では「堅実さが売りでここまで掲示板を外したことがありません。海外帰りの休み明けということで普通なら手が伸びにくいですが、この馬をバッサリ切るのはわしにはできません。」と考察し4着でした。
これは休み明けというよりも、馬場が悪いところを通らされたことに原因があるのでやはり力ある馬だなといった印象が強くなりました。
前走の天皇賞秋では「この舞台なら去年と同等かそれ以上のパフォーマンスを期待します。」と考察し4着。
馬券内にあと一歩届かないレースが続いてもどかしいですが、大崩れしませんし、血統も合っているのでここも期待を持って見守りたいです。
6枠11番トラストケンシン
父ハーツクライ 荻野極
父ハーツクライ×母父エルコンドルパサーの組み合わせは、少ないながらジュンドルボン(G3・中山牝馬S)を輩出しており、他にも複数勝ち馬を輩出している高確率な配合。
ハーツクライ産駒なので東京は良いですが、単純にG1で好走する力があるかと言われれば疑問です。
6枠12番チェスナットコート
父ハーツクライ 田中学
母ホワイトヴェールは現役時33戦3勝。
勝ち鞍はダート1200~1400m
父ハーツクライの産駒らしく成長力があり、4歳5歳時にはG1にも出走した(天皇賞春、結果は5着と6着)。
ということで名前を見た時に、「あれ、この馬久しぶりだなー」と思ってよくみるともう9歳。
なんで今さら出してきたのでしょうか。
7枠13番クリノメガミエース
父エスポワールシチー 吉村智
父エスポワールシチーはゴールドアリュールの産駒でダートG1を9勝した砂の王者。
そこにスピードのフレンチデピュティを母父に持ってきているのでダートの短距離が主戦場。以上です。
7枠14番ディープボンド
父キズナ 和田竜
母ゼフィランサスは現役時3勝(条件馬)。
父キズナの父であるディープインパクトと相性が良いLyphardをクロスさせており、前受けで粘り強く走るのはその影響によるもの。
母方にNijinskyは、G3フェアリーS(中山芝1600m)を制して桜花賞3着、秋華賞2着に入着したファインルージュと同じで、キズナ産駒の走る配合パターン。
昨年は阪神大賞典を勝って、天皇賞(春)で2着、宝塚記念で4着と安定感が光った。
秋の凱旋門賞では日本馬には厳しい馬場に泣き18着。
その後有馬記念に挑みましたが、輸送トラブルもあり万全の状態ではありませんでした(8着)
春の天皇賞では「状態が上がっています。前走はペースが遅かったことで持ち味を出せなかった部分があるので、ペースが早くなる本番のここは前走よりも走りやすくなりそうです。」と考察し2着でした。
その後宝塚記念でも5着と本来の堅実さが戻っており、前走京都大賞典でも3着。
なのでここももちろん軽視はしませんが、本質的にキレ味勝負になりやすいここがベストかと言われると疑問で、少しでもタフな馬場になることを馬自身が望んでいると思います。
7枠15番ショウナンバシット
父シルバーステート Mデムーロ
母ギエムは不出走。
繁殖としてここまでデビュー済み2頭を輩出。
本馬の半兄(父ドゥラメンテ)も2勝を挙げている。
仔出しが良いタイプだ。
母母オーサムフェザーは、アメリカG1・BCジュヴェナイルフィリーズとガゼルSの勝ち馬。
4代母にはイギリス重賞(芝10.5F)勝ち馬で、イギリスオークスで3着となったLast Featherがいる牝系。
父シルバーステートはディープインパクト直仔で種牡馬としてこの世代が2世代目。
種牡馬として初年度から阪神JF3着、桜花賞2着のウォーターナビレラを出した。
現役時は5戦4勝。現役時はケガとの戦いで、4連勝した1600万下のあと再び屈腱炎を発症し、引退。
重賞勝ちは無かったものの主戦を務めた福永騎手がデビュー前から「ダービーを狙える」と絶賛していた程の能力の持ち主だった。
重厚なRobertoの血を内包するので、アメリカ型のスピードの血を配合することが良さそう。
先述したように母はアメリカのG1ホースなのでこの傾向に合致。
若葉Sでは、先行して最後は逃げ馬をとらえて皐月賞への切符を掴んだ。
鞍上によるとまだ少し動ききれないとことがあるとのことなので、良化する余地は残っていそう。
皐月賞時には「ここは相手が一気に強くなるだけにどこまでやれるか楽しみです。血統的に馬場が渋った場合、プラス評価できます。」と考察し5着。
これは大健闘でした。
そしてダービー時には「スタミナがあるので距離延長は問題無さそうですが、東京変わりはプラスとは言えません。」と考察した通り16着でした。
神戸新聞杯では瞬発力勝負になってしまい7着。
菊花賞でもジリジリとした脚で11着。
ということで瞬発力勝負となりそうなここも分が悪いでしょう。
8枠16番インプレス
父キズナ 三浦
母ベアトリスⅡはイギリス産馬で現役時、14戦4勝(海外)で芝重賞勝ち馬。
母父Dr Fongはアメリカ産馬でイギリスG1・St.ジェームズパレスS(芝8F)勝ち馬。
血統ラインはKris S.~Roberto~Hail to Reason~ターントゥ系
父キズナ産駒のG1馬はアカイイト(エリザベス女王杯)とソングライン(安田記念)。
この2頭は共に母父がシンボリクリスエス。
シンボリクリスエスはRoberto系なので本馬の配合と似通い、相性が良い配合と言える。
一戦ごとに力をつけてオープン入りを果たしましたが、そこからは頭打ち。
G1の超一流馬が相手ではさすがに厳しいですね。
8枠17番スターズオンアース
父ドゥラメンテ ビュイック
母母スタセリタはフランス産馬でG1を6勝した名牝。
父ドゥラメンテは「キンカメ×アドマイヤグルーヴ」という超良血。
昨年のクラシック開幕前には世代のモノサシ的存在だったが、桜花賞→オークスを制し見事2冠に輝いた。
これで父ドゥラメンテは初年度産駒から2年連続でクラシック馬を送り出すことに。
三冠を狙った秋華賞では出遅れもあり3着。
但し、オークス後の骨折のことを思えば良く頑張ったと言えるでしょう。
三冠全てで馬券内はポテンシャルの高さの表れです。
春の大阪杯では「阪神芝2000mはドゥラメンテは得意舞台。あとは上の世代との力差がどうかでしょう。」と考察し2着でした。
そして前走ヴィクトリアマイルでは「東京芝1600mは引続き合う舞台ですし、女同士の戦いならここは譲れません。」と考察し3着。
オークスを勝ってはいますが、本質的に牡馬に混じっての2400mは長いと思っています。
ただ斤量が軽いので軽視すると3着に来られたなんてこともありそうですし、でもその割に上位人気になりそうだし・・・ということで実はこの馬に対する取捨をわしは一番悩んでいます。
・・・まぁ「みっちゃんが推してるから大丈夫」という判断を最後はすると思いますが。
8枠18番ウインエアフォルク
父ゴールドシップ 藤田菜
母サクセストレインはクイーンC(G3・芝1600m)勝ち馬。
4代母には凱旋門賞を勝ったサンサンがいる牝系。
父ゴールドシップの産駒らしくスタミナが豊富で、長い距離をメインに走ってきました。
ここも距離不安は全くありませんが、3勝馬クラスの馬ですから役不足です。
血統表:(c)netkeiba.com
以上、全18頭についての解説でした。
良かったら参考にしてみて下さい。
2023.11.24 post
ジャパンカップ2023結果
1着イクイノックス 父キタサンブラック ノーザンF
2着リバティアイランド 父ドゥラメンテ ノーザンF
3着スターズオンアース 父ドゥラメンテ 社台F
このレースについては血統的ポイントを2つ挙げていました。
・大手社台系の生産馬であること
・トニービンを狙え
勝ったイクイノックスは最大手ノーザンFの生産馬で、母母父がトニービン
前走の天皇賞秋でも思いましたが、本当に規格外すぎますよね。
一応ここは血統回顧のコーナーなので、今述べたような考察をしましたが、実際はそういう枠組みにとらわれない馬ですよね。
本当に強い、強すぎます。
2着リバティアイランドも同じくノーザンFの生産馬で、父ドゥラメンテはトニービンを内包
イクイノックスには負けましたが、この馬も強さを見せてくれました。
来年はイクイノックスからバトンを渡され、この馬が中心となるのではないでしょうか。
3着スターズオンアースは社台F生産馬で、リバティアイランドと同じくドゥラメンテの産駒
先述した血統条件には合致していましたが、距離に対する一抹の不安があったことは戦前に書いた通りです。
外枠からこの着順ですから、杞憂に終わりましたね。
どんな条件、どんな相手でも崩れないわけですから、本当に頭が下がります。
結果、6着のダノンベルーガまで全て血統評価に当てはまる馬での決着。
(あえて言うなら8着スタッドリーが7着なら完璧だった!)
ということで、この傾向は来年も十分に活用できると思うので覚えておきましょう!
以上、回顧でした。また来年!
2023.11.26 post
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よろしくお願いします(^_^)v