全頭血統考察

競馬血統まとめ【中山金杯(GⅢ)2022】の順位予想

スポンサーリンク

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

1年の計は金杯にあり!
新年一発目はもちろん中山金杯からのスタートです。

今年最初の重賞を制しお年玉をくれるのは果たしてどの馬なのでしょうか?!

血統傾向については先日こちらで述べました。

それでは
中山金杯の全頭血統考察スタート!

スポンサーリンク

【中山金杯(GⅢ)全頭血統考察】

1枠1番オウケンムーン

父オウケンブルースリ 菅原明

母ムーンフェイズは現役時16戦3勝(条件馬)
父のオウケンブルースリはジャングルポケット~トニービンと続く東京巧者の血統で、自身も現役時にジャパンカップであのウオッカをハナ差まで追い詰めたほど。
本馬もその流れを受け継いでおり、3歳時に東京で重賞(G3・共同通信杯)を制覇。
また古馬になって唯一馬券圏内となったレースも東京コースによるもの。
母系にも日本の主流血統サンデーサイレンスを持たないので、上級クラスではこのあたりで頭打ちとなるのもやむを得ないだろう。

1枠2番タガノディアマンテ

父オルフェーヴル 津村

父オルフェーヴルについてはこちらで解説しています。

4代母にアメリカG1、デラウェアH(ダート10F)を制したLikely Exchangeがいる牝系。
父オルフェーヴル×母父キングカメハメハの組み合わせは昨年の日経新春杯(G2)を制したショウリュウイクゾと同じ。
大系統サンデーサイレンス系の長距離砲ステイゴールドの後継ということで基本的には距離は長めが良い。
長期休み明けだしここはひと叩きでは。

2枠3番コスモカレンドゥラ

父ノヴェリスト 柴田大

父ノヴェリストはイギリスG1・キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(芝12F)などG1を4勝したドイツ馬。
重厚なドイツ血統なので配合は日本の主流血統サンデーサイレンスを取り入れることが必須。
母父アグネスタキオン(サンデーサイレンス系)との組み合わせは、本馬の他にも複数勝ち馬を多く輩出している好相性の配合。
オープン入りすることになったレースが中山芝1800mだったし、2歳時のホープフルステークス(G1・中山芝2000m)では4着と中山の相性は悪くない。
ただ、先週阪神のダートを使っているのでここは連闘となる。ローテーションに疑問。

2枠4番ヒートオンビート

父キングカメハメハ 横山武

母マルセリーナは桜花賞馬。
半兄(父ノヴェリスト)ラストドラフトは京成杯(G3・芝2000m)勝ち馬。
父キングカメハメハ×母父ディープインパクトの組み合わせは、新潟記念(G3・芝2000m)勝ち馬のブラヴァスと同じ。
このような配合なので適距離は中距離で、前走チャレンジカップ(G3・芝2000m)を2着。
鞍上は昨年大きく飛躍した横山武。その勢いのまま2022年のスタートダッシュを切れるか。

3枠5番アドマイヤアルバ

父ハーツクライ 吉田豊

父ハーツクライについてはこちらで解説しています。

父ハーツクライと母父Storm Bird系との組み合わせはウインバリアシオン(日経賞(G2)、青葉賞(G2))、ゴーフォザサミット(青葉賞(G2))、ヒシイグアス(中山記念(G2)、中山金杯(G3))、コレクターアイテム(アルテミスS(重賞))を始め、活躍馬多数の良好配合。
ヒシイグアスとは母父Bernsteinまで一致する。
そのヒシイグアスは昨年の本レース優勝馬。
血統的にはここで激走があっても不思議はない。

3枠6番ヴィクティファルス

父ハーツクライ 池添

父ハーツクライについてはこちらで解説しています。

母ヴィルジニアは現役時、19戦3勝の戦績(条件馬)。
母母にフランスのクラシックディスタンスの重賞勝ち馬・シルヴァースカヤがいる牝系。
ハーツクライ配合は名牝Specialを持つ種牡馬(Fairy King、Nureyev、Sadler’s Wells)との相性が良く、この組み合わせからコーフィールドC(オーストラリアG1)を勝ったアドマイヤラクティ(Fairy King)、オークス馬ヌーヴォレコルト(Nureyev)、2019年年度代表馬リスグラシュー(Sadler’s Wells)、ジャパンカップのシュヴァルグラン(Nureyev)といった多くのG1馬を輩出している。
本馬の母父GalileoはSadler’s Wells系なのでこの傾向に合致。

昨年のクラシックは皆勤賞だったがいずれも大敗。
世代上位陣には足りない存在だった。ただし、前哨戦は好走し、成績を残している。
古馬との初対戦となるここは今年の試金石となりそうだ。

4枠7番トーセンスーリヤ

父ローエングリン 横山和

父ローエングリンは現役時、日本・フランス・香港で48戦10勝。
主な勝鞍は、中山記念(G2・2回)、マイラーズC(G2・2回)
宝塚記念や安田記念では3着とG1にはあと一歩届かなかった が、海外でもムーランドロンシャン賞(フランスG1)2着、香港カップ(香港G1)3着と一線級を相手に力を示した。
重厚な欧州ノーザンダンサー型のSadler’s Wells系なので、配合はまずサンデーの瞬発力を取り入れることから考えるべき。
その点でいけばサンデー系で短距離において抜群の切れ味を発揮した母父デュランダルはうってつけ。
産駒唯一のG1馬であるロゴタイプとは母父サンデー系というだけでなく、母方にNureyevを持つ点でも合致している。
Nureyevはスピードに富んだアメリカ型ノーザンダンサー系。
とにかくスピードの血を重ねることが、この父の配合における成功の近道。

前走天皇賞・秋の時に「函館記念を勝ったようにベストは小回りコースで、4大主場なら中山が最も合うだろう。」と考察した時からここ金杯に使ってくるだろうと予想。
年明け一発目のレースとなるが、血統的にはここが今年の大一番となる。

4枠8番レッドガラン

父ロードカナロア 斎藤新

父ロードカナロアについてはこちらで解説しています。

父ロードカナロア×母父シンボリクリスエスはオープン馬ダノンスプレンダーと同じ。
ダノンスプレンダーは日本の主流血統サンデーサイレンスを持たず、適性がダートに出ているが、本馬は母母父にサンデーサイレンスで芝向きに。
さらにNijinskyが1本なので、早め先行から持続力で押し切るタイプ。
舞台は合いそうだが、距離延長がマイナス。

5枠9番ロザムール

父ローズキングダム 北村宏

父ローズキングダムはキンカメ系種牡馬。本馬が代表産駒。
キングカメハメハ系の種牡馬は万能タイプなので、主流サンデー系ディープ産駒が走るような舞台では時計がかかるような馬場になることで相対的に上昇しやすい。
本馬もオープン入り後、重賞で2着が2回あるように力がついてきている印象はあるが、上位陣とがっぷり4つの戦いではさすがに部が悪く、前走エリザベス女王杯では17着大敗。
ここはメンバーレベルも落ちて斤量も53と恵まれた。
雨が降って馬場が悪くなるようならワンチャンありそう。

5枠10番ブレイステイキング

父ディープインパクト 丸山元気

母シューマはアイルランド生産馬で、イギリスG1・サンチャリオットS(芝8F)とカナダG1・E.P.テイラーステークス(芝10F)を制した。
引退後に日本に輸入されてノーザンFで繁殖入り。
大きな期待を背負っているものの、今のところ大物は出せていない。
Danzigの血はディープと相性が良いし、配合面では及第点。
中山で勝ち鞍もあるし、悪くはなさそうだが、ディープインパクト産駒の明け7歳。
ちょっと手は出し辛い。

6枠11番シャムロックヒル

父キズナ 団野

父キズナについてはこちらで解説しています。

母ララアはハリウッドスターレットS(アメリカG1・AW8.5F)勝ち馬。
ディープインパクト×母父Tapitの組み合わせはグランアレグリアが同じでキズナはそのディープインパクトの息子。
「父と相性の良い血は息子とも相性が良い可能性が高い」パターンの配合だ。
そこに本馬はSadler’s Wellsなので適距離がキズナ産駒にしては長めに出ている。
得意条件がはっきりとしているタイプでマーメイドSを逃げ切ったように阪神は得意。
中山は初参戦となるが、阪神と中山はコース形態が似通う点が多い。
前が残る展開になれば面白いことになりそうだ。

6枠12番サトノクロニクル

父ハーツクライ 内田博

父ハーツクライについてはこちらで解説しています。

母トゥーピーはイギリス産馬でフランスの重賞を勝ち、フランス1000ギニーで2着に入着した実績馬。
父ハーツクライに母父Roberto系の組み合わせは、ホープフルS(G1・中山芝2000m)を勝ったタイムフライヤーと同じ。
そこにさらにNijinskyなので本質的に中山が苦手ということはなさそう。
但し、明け8歳。いくら晩成型のハーツクライと言えどもさすがにピークは過ぎたか。

7枠13番アトミックフォース

父ワークフォース 戸崎

母母タックスヘイブンはクイーンC(G3)3着に入着。
父ワークフォースはイギリスの馬で現役時、ダービーと凱旋門賞を制した。
現役引退後、種牡馬として日本に輸入された。
父系が万能Kingmambo系で母父が重厚なSadler’s Wellsという血統背景。
このような血統背景なので産駒からは芝もダートもこなす馬が出る。
日本の主流血統であるサンデーサイレンスを持たないので、配合はサンデーサイレンスが中心。
本馬も母父フジキセキ(サンデーサイレンス系)なのでセオリー通りの配合。
適距離は1800~2000mなので距離適性はあるが、中山は苦手。

7枠14番ジェットモーション

父ハーツクライ 田辺

父ハーツクライについてはこちらで解説しています。

母母プロモーションはクイーンS(G3・中山芝1800m)勝ち馬で、オークスやエリザベス女王杯では4着に入着するなど活躍した。
父ハーツクライ×母父シンボリクリスエスの組み合わせはオープン馬カフジプリンスや、タイセイトレイルが同じ。
サンデーサイレンス系の中でも重厚なハーツクライに、重厚なRoberto系シンボリクリスエスの組み合わせなので成長はゆったり目。
中山は合いそうな血統構成だが、距離はもう少し長い方が良さそう。

8枠15番アールスター

父ロードカナロア 長岡

父ロードカナロアについてはこちらで解説しています。

母父サッカーボーイはマイルCS(G1)を制し、マイル~中距離で活躍したが、父系を辿ると大系統ハンプトン系のファイントップに行き着く。
このハンプトン系の血統現在の7大系統の中では傍流で、それは現代競馬に求められるスピードからはずれているスタミナ血統ゆえ。
そんな血統の為、現役時のスピードとは裏腹に種牡馬としてはスタミナを伝えていた。
そんな母系に快速馬ロードカナロアを配した形で、小倉記念(G3・芝2000m)を制覇。
日本の主流血統であるサンデーサイレンスを持たないので、サンデーが活躍するような舞台とは真逆で活躍すると覚えておこう。
年末の大レース後に行われるこの中山金杯は、主流血統があまり出走してこないレース。
こういう時に顔をのぞかせるのがこういう血統で、昨年の本レースでも5着とまずまず。
その後、大敗続きだったことを思えば得意な舞台と言っても良いだろう。
軽視はしない方が。

8枠16番ウインイクシード

父マンハッタンカフェ 松岡

母イクスキューズはクイーンC(G3・芝1600m)勝ち馬。
父マンハッタンカフェはその父サンデーサイレンスに母系ヨーロッパ血統というスタミナ配合で菊花賞、有馬記念、天皇賞・春を制した。
その為、種牡馬としてはスピード血統を持ってくることが必須。
本馬の母父ボストンハーバーはアメリカのスピード血統でBCジュベナイル(アメリカG1・ダート8.5F)勝ち馬。
このような配合で本馬は中距離戦線で活躍。
特にこの中山金杯の舞台は一昨年2着、昨年3着と得意としている。
同一レース3年連続馬券圏内となるか注目したい。

8枠17番スカーフェイス

父ハーツクライ 石橋脩

父ハーツクライについてはこちらで解説しています。

母スプリングサンダーは現役時30戦5勝(オープン馬)
勝ち鞍は1200m~1400mで挙げた。
父ハーツクライ×母父クロフネの組み合わせはクイーンC(G3)勝ち馬でオークス3着のアドマイヤミヤビや、オープン馬チェスナットコート、サラトガスピリットと同じ。
本馬はそこに1本Nijinskyなのでパワーと持続力で阪神の急坂を差し切ってオープン入り。
差し競馬になるようならここも出番がありそう。

以上、出走馬全17頭全頭血統考察でした。

【YRAとみっちゃんの予想対談】

スポンサーリンク

↑こちらをご覧下さい(^_^)v
チャンネル登録もよろしくお願いします!

【枠順確定!本命確定!】

YRA
YRA

⑦トーセンスーリヤ

みっちゃん
みっちゃん

④ヒートオンビート

2022.1.4 post

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

YRA@血統調査員

少しでも役立つ競馬情報を。2011年~2016年までの5年間、北海道を拠点に毎日馬のお勉強に明け暮れていました。 2023年から再び拠点を北海道に移し、血統調査員として執筆活動に邁進中! 夢は雑誌で連載すること!

-全頭血統考察
-