全頭血統考察

競馬血統まとめ【天皇賞・春(GⅠ)2022】の順位予想

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血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

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よろしくです(^^)/~~~

今週は伝統の一戦
春の長距離王決定戦、天皇賞(春)です!

栄誉ある盾を手にする馬は果たして誰だ?!

血統傾向についてはこちらで解説しています。

それでは最強ステイヤー達の
全頭血統考察スタートです!

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【天皇賞・春(GⅠ)全頭血統考察】

1枠1番アイアンバローズ

父オルフェーヴル 石橋脩

父オルフェーヴルについてはこちらで解説しています。

母パレスルーマーはアメリカ産馬で現役時は16戦5勝(海外)。
繁殖としてアメリカでG1を2勝したPalace Maliceを輩出。
日本でも勝ち上がり率が高く繁殖力は高い。
半弟(父ディープインパクト)ジャスティンパレスはホープフルS(G1)2着。
父オルフェーヴルにRobertoを持ってくる配合パターンはオーソリティ(G2・青葉賞)、ソーヴァリアント(G3・チャレンジC)、アンドラステ(G3・中京記念)と同じ。
父オルフェーヴルの産駒はサンデー系の晩成型種牡馬で、本馬も4歳でオープン入りを果たすと5歳になった初戦の前走阪神大賞典(G2)で2着と好走。
充実期に入ってきており、初のG1挑戦となるここも楽しみな存在です。

1枠2番ハーツイストワール

父ハーツクライ ルメール

母レツィーナは現役時、14戦4勝(条件馬)。
父ハーツクライについてはこちらで解説しています。

こちらで述べたようにハーツクライが第三の種牡馬として長らくその座に君臨できたのは、サンデー系においてスタミナを伝えやすいというわかりやすいセールスポイントを確立できたことにある。
本馬もその傾向通りここまで全て2000m以上での距離を使われてきている。
特にここまで4つの勝ち鞍のうち3つが2400mによるもの。
前走3勝クラスを勝ち上がったのも2400mで、そこからの距離延長がマイナスになるとは思えない。
とはいえ、3勝クラスを勝ちきったばかり。
晩成型種牡馬の産駒とは言え、6歳でようやくのオープン入りでいきなりのG1というのはさすがに厳しいです。

2枠3番ディバインフォース

父ワークフォース 田辺

父ワークフォースはイギリス産馬でイギリスダービーと凱旋門賞勝ち馬。
血統はキングズベスト~Kingmambo~Mr. Prospectorのライン。
ワークフォースの父キングズベストの産駒は現役ではトーラスジェミニがいる。
この系統は先述した通りKingmamboが入っておりこれはキンカメの父。
その血統らしく芝もダートも距離も不問という万能型種牡馬で、牝系がヨーロッパ型で母父がゼンノロブロイ(秋古馬三冠)という本馬は長距離に出た。
持続力勝負には定評があるので道悪を祈りたいです。

2枠4番ユーキャンスマイル

父キングカメハメハ 藤岡佑

母ムードインディゴは府中牝馬ステークス(G3)勝ち馬。
G1でも2着に入った実績を持つ(秋華賞)。
「父キングカメハメハ×母父ダンスインザダーク」という組み合わせは、
天皇賞(秋)と宝塚記念を制したラブリーデイが同じ。
また、朝日チャレンジカップ(G3)等、重賞3勝を上げたショウリュウムーンも同じ組み合わせである。
万能キンカメに長距離ダンスインザダークが色濃く出たことで長距離砲になっている。

有馬記念の時には「ジャパンカップ時に舞台的に東京は他にスピード決着に自信があるメンバーが多いこの中では、なかなか積極的に推せる材料はない。と考察し、12着。本馬の現在地がもうG1戦線にないのではないだろうか。」と考察し9着でした。
距離が延びた舞台ではよりその適性が求められるだけに少し浮上するが、ピークが過ぎた今、戴冠まで期待するのはさすがに厳しいでしょう。

3枠5番マカオンドール

父ゴールドシップ 松山

父ゴールドシップについてはこちらで解説しています。

3代母にフランスG1を2勝(芝1200m、1400m)したCoup de Genieがいる牝系。
父ゴールドシップの産駒でHaloのクロスを持つのは、オークス馬ユーバーレーベンと同じ。
サンデー系長距離砲ステイゴールドの系統ということで距離は延びるほど良い。
万葉S(OP・芝3000m)を勝った後、前走の阪神大賞典(G2・芝3000m)でも4着。
成長力がある血統ですし、今が4歳ということを思えばこの先が大変楽しみな存在です。

3枠6番メロディーレーン

父オルフェーヴル 岩田望

父オルフェーヴルについてはこちらで解説しています。

母メーヴェはJRA5勝、芝2600の丹頂Sに勝ったオープン馬。
半弟に菊花賞馬タイトルホルダー(父ドゥラメンテ)。
母系が、スタミナ色が強い重厚な欧州血統でそこにオルフェーヴル。
こんな小柄(350キロに満たない)で長距離を走れるのはこういう血統背景によるもの。

宝塚記念の時に「馬場が渋って、とにかくスタミナは求められるだけ求められるような状況になるのが望ましいですが、一線級相手ではまだまだ能力的にハッキリ厳しいです。」と述べた通り、道中終始後方ながら最後も苦しくなり11着とやはり厳しかったですね。
その後の有馬記念でもやはり上位陣との力の壁を感じざるを得ない結果となったわけですが、気持ちとしては「弟と馬券圏内入ると良いよなぁ」と夢を見ています。

4枠7番テーオーロイヤル

父リオンディーズ 菱田

父リオンディーズはキングカメハメハ直仔。母のシーザリオは日米のオークスを制し、数々のG1馬を輩出した名牝。
サンデーサイレンスが奥にある(=4代前)ので、サンデーサイレンスのクロスを作りやすいことが種牡馬としての強みで実際、そのような配合が素直に走っている。
本馬の母父マンハッタンカフェは本レースを制したサンデー直仔。
その為、本馬もこの配合パターンということになる。
勝ち上がりまでに4戦を要したが、続く青葉賞では4着と力を示した。
その後自己条件(1勝クラス)から4連勝で一気の重賞勝ち(ダイヤモンドS)。
長距離適性も存分に示した上でいざ頂上決戦へ。

4枠8番クレッシェンドラヴ

父ステイゴールド 内田博

父ステイゴールドはスタミナ型サンデー系の中・長距離砲で有馬記念と言えば真っ先に名前が挙げられる種牡馬。
産駒は非力になりがちなのでパワー型ノーザンダンサーで補うのが配合のベスト。
父×母父Sadler’s Wellsの組み合わせは、本馬の他に芝の中・長距離戦線で活躍したジャミールがいる。
Sadler’s WellsとMill Reef(Never Bend)という重厚な血統背景は距離延長がプラスには働く。

中山変わりのAJCCでは7着と前進し、そこからさらに距離が延びた日経賞では4着。
阪神変わりがさらにプラスとは言えませんが、さらなる距離延長は望むところでしょう。

5枠9番ヒートオンビート

父キングカメハメハ 池添

母マルセリーナは桜花賞馬。
半兄(父ノヴェリスト)ラストドラフトは京成杯(G3・芝2000m)勝ち馬。
父キングカメハメハ×母父ディープインパクトの組み合わせは、新潟記念(G3・芝2000m)勝ち馬のブラヴァスと同じ。
このような配合なので適距離は中距離で、チャレンジカップ(G3・芝2000m)を2着。

今年の始動戦となった中山金杯では「鞍上は昨年大きく飛躍した横山武。その勢いのまま2022年のスタートダッシュを切れるか。」と述べて3着。
前走の日経賞でも3着と今年のスタートとしては連続で上々の成績。
但し、上述したように中距離配合の馬なので、キンカメ×ディープという血そのものは評価できるものの、一気に3200mまで延びるここはベストではなさそうです。

5枠10番トーセンカンビーナ

父ディープインパクト 藤岡康

母カンビーナはアメリカンオークス(アメリカG1)勝ち馬。
ディープインパクトにアメリカ型の血を持ってくるというのは典型的な成功配合パターン。
このレースに相性の良いディープインパクト産駒で唯一の出走ということで期待をかけたくなるところが、充実期だった4歳時に阪神大賞典で2着。
そこから2年経ち今は6歳。正直さらなる上積みは求め辛い血統です。

6枠11番マイネルファンロン

父ステイゴールド 松岡

母母マイネヌーヴェルはフラワーC(G3)勝ち馬。
母は、ここまで全てステイゴールド系と交配されており、勝ち上がり率も高かったが、今年のオークスで本馬の3/4妹ユーバーレーベンがG1タイトルを獲得。
こだわってきた配合がついに実を結ぶこととなった。

前走AJCC時には「Haloのクロスでスピードを増強させており、ユーバーレーベンはオークス(東京・芝2400m)を制したが、血統的には元来どこをどう切り取っても中山がベスト。近走は凡走が続いているが、血統的にはここで激走があっても良さそう。」と考察した通り2着に入着。
ベスト舞台からのコース変わりはプラスとは言えませんね。

6枠12番ハヤヤッコ

父キングカメハメハ 武豊

母のマシュマロは12戦2勝(条件馬)。
母母シラユキヒメからはブチコ~ソダシ(桜花賞馬)へと繋がっている。
この馬も白毛一族らしくダートが主戦場。
オープンまで勝っているが、日経賞(G2・芝2500m)でも5着と頑張った。
さすが万能キンカメの血といったところか。
ただし、だからと言って春の盾を獲るレベルにあるかと聞かれると疑問があると言わざるを得ないです。

7枠13番ロバートソンキー

父ルーラーシップ 伊藤工

父ルーラーシップについてはこちらで解説しています。

母母トウカイテネシーはトウカイテイオーの全妹。
父ルーラーシップはキンカメ直仔で主流血統サンデーサイレンスを内包していない種牡馬。
ということでサンデー系牝馬との交配が中心で、活躍産駒のほとんどがこのパターンである。
G1馬のキセキ(菊花賞馬)は母父がサンデー直仔のディープインパクトで、オーストラリアG1(コーフィールドC)を勝ったメールドグラースは母父がサンデーサイレンス。
母母父にあるシンボリルドルフは皇帝と呼ばれた三冠馬で、パーソロン~Tourbillon~Herod~三大始祖バイアリータークへと遡る系統。
この血統はかつて一世を風靡した血統で先のシンボリルドルフや、親子3代で天皇賞春を制したメジロマックイーンを輩出。
現代競馬へと移行していく中で馬場がスピード化するにつれ、その勢いは衰えついにはその父系は途絶えることとなったが、母父に入ってその豊富なスタミナを伝えている。

このような配合なので本馬は血統的に奥が深いし、歳を重ねるごとに成長力が見込まれる。
3勝クラスもクリアしていない立場でここへ挑むので、もちろん力上位と評価するわけにはいきませんが、この舞台における血統的魅力は大きいです。

7枠14番ヴァルコス

父ノヴェリスト 三浦

母ランズエッジは母ディープインパクトやブラックタイドを輩出した名牝ウインドインハーヘアの娘。
父×母父ディープインパクトで京成杯(G3)勝ち馬のラストドラフトを輩出しているので、ウインドインハーヘアとの相性は良い。
重厚な父に素軽いサンデー系の中でも長距離砲であるダンスインザダークを持って来るあたり配合的狙いは明確。
その思惑通りここまで長距離戦線で活躍している。
重賞でも上位に顔を出していますし、もうひと成長あればいつかタイトルにも手が届きそうです。

7枠15番タガノディアマンテ

父オルフェーヴル 幸

父オルフェーヴルについてはこちらで解説しています。

4代母にアメリカG1、デラウェアH(ダート10F)を制したLikely Exchangeがいる牝系。
父オルフェーヴル×母父キングカメハメハの組み合わせは日経新春杯(G2)勝ち馬のショウリュウイクゾと同じ。
大系統サンデーサイレンス系の長距離砲ステイゴールドの後継ということで基本的には距離は長めが良い。
今年の始動戦となった前走中山金杯の時に「長期休み明けだしここはひと叩きでは。」と考察したのだが、4着と頑張った。
そして前走京都記念では「距離が延びることもプラスで叩き2戦目と上昇材料は揃っている。」と考察した通り、2着。
その時、本当の狙いは次の長距離線のような気もと言った通り、やはりここを狙ってきた。
積極的に評価した一頭です。

8枠16番タイトルホルダー

父ドゥラメンテ 横山和

母メーヴェは現役時、22戦5勝。
主な勝鞍は、丹頂ステークス(OP、札幌芝・2600m)
繁殖としても本馬の半姉(父オルフェーヴル)メロディーレーン(現役)が3勝を挙げておあり、繁殖力はかなり高い水準にあると言えそう。
キングカメハメハ系産駒のG1馬になるような成功配合パターンは、「母方にサンデーサイレンス+名牝Specialを持つ種牡馬が入っている」という共通点がある。
本馬の場合、母父がSadler’s Wells系なのでこの条件に合致。
菊花賞では「このSadler’s Wellsの血がここでは頼もしく映ります。前走の大敗は全てが悪い方に出た結果で、直線は追っていませんでした。ということで見限るのはまだ早いでしょう。馬場は渋ってもOK。」と述べた通り、見事戴冠。

有馬記念でも3歳馬ながら3着に入着しましたし、前走の日経賞もきっちりと優勝。
2つ目のタイトルへ調子は良さそうです。

8枠17番シルヴァーソニック

父オルフェーヴル 川田

父オルフェーヴルについてはこちらで解説しています。

母エアトゥーレは阪神牝馬S(G2)勝ち馬。
母母スキーパラダイスはアメリカ産馬でムーンランドロンシャン(フランスG1・芝1600m)勝ち馬。
3代母Ski GoggleはエイコーンS(アメリカG1・ダート8F)勝ち馬。
半兄(父アグネスタキオン)キャプテントゥーレは皐月賞馬。
このように超がつくほどの良血。
父オルフェーヴルはサンデー系種牡馬の中でも成長力を伝える血統。
5歳の引退レース有馬記念で圧巻のパフォーマンスを見せたように、本馬も5歳の昨年オープン入りを果たした。
前走阪神大賞典も3着と長距離戦では崩れないのが強みで、最高峰のこの舞台でもどこまでやれるか楽しみは大きい。

8枠18番ディープボンド

父キズナ 和田竜

母ゼフィランサスは3勝(条件馬)。
父キズナについてはこちらで解説しています。

ここでも述べたように父ディープインパクトと相性が良いLyphardをクロスさせることは正解で、前受けで粘り強く走るのはそれによるもの。
母方にNijinskyは、フェアリーS(中山芝1600m)を制して桜花賞3着、秋華賞2着に入着したファインルージュと同じで、キズナ産駒の走る配合パターンと言える。

昨年の天皇賞春では良馬場で少し割引きが必要かと見ていましたがきちんと2着に入着しました。
今年は昨年末の有馬記念2着→そして阪神大賞典1着とより充実した状態でここへ。
初の盾獲りへ準備は万端です。

以上、全18頭血統考察でした。

血統表:(c)netkeiba.com

↑木曜日に配信されたツイキャスのアーカイブはこちらです。
日曜日までの限定配信となります。

【YRAとみっちゃんの予想対談】

↑G1企画再スタート!
勝ち馬を予想してコメントしてね(^^ゞ
締め切りはレース当日の13時までです。
是非お願いします(>_<)

2022.4.29 post

【血統評価】

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YRA
YRA

評価

①アイアンバローズ

⑤マカオンドール

⑬ロバートソンキー

⑱ディープボンド

 

評価

⑦テーオーロイヤル

⑮タガノディアマンテ

⑯タイトルホルダー

⑰シルヴァーソニック

2022.5.1 post

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YRA@血統調査員

少しでも役立つ競馬情報を。2011年~2016年までの5年間、北海道を拠点に毎日馬のお勉強に明け暮れていました。 2023年から再び拠点を北海道に移し、血統調査員として執筆活動に邁進中! 夢は雑誌で連載すること!

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