全頭血統考察

競馬血統まとめ【フローラS(GⅡ)2022】の順位予想

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血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

https://yra.buyshop.jp/

今週はオークスへのステップレース、フローラSです。

本番への切符はわずかに2枚。
掴むのは果たしてどの馬なのか?!

血統傾向についてはこちらで解説しています。

それでは3歳牝馬達の
全頭血統考察スタートです!

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【フローラS(GⅡ)全頭血統考察】

1枠1番ルージュエヴァイユ

父ジャスタウェイ 戸崎圭

父ジャスタウェイについてはこちらで解説しています。

母母デインドリームはドイツ産馬で凱旋門賞を始めG1を5勝した名牝。
ジャスタウェイの父ハーツクライは晩成型の種牡馬であるが、Danzigの血を取り入れることで、サリオス(朝日杯FS)、ワンアンドオンリー(日本ダービー)、ヌーヴォレコルト(オークス)といったクラシックで活躍できる産駒を輩出した。
父と相性が良かった血は息子とも相性が良く、ジャスタウェイ配合においてもDanzigの血は相性が良い(但し、ここまで見る限りこの血を取り入れるとダートよりになる)。

本馬は母方にこのDanzigのクロスを持っており、2戦2勝。
「Danzig+Lyphard」は昨年の勝ち馬クールキャットを始め本レースと相性が良い。
ということで、ここでマイナス評価する理由は見当たりません。

2枠2番エリカヴィータ

父キングカメハメハ 田辺

母マルシアーノは現役時11戦3勝(条件馬)
4代母にはフランス産馬でロイヤルオーク賞(フランスG1・芝3100m)勝ち馬のLady Berryがいる牝系。
父キングカメハメハはこの世代がラストクロップ。
非サンデーの種牡馬としてサンデーサイレンス系牝馬との交配で日本の主流血統まで上りつめた名馬(キンカメ系についてはこちら)。

キンカメ×母父フジキセキの組み合わせはオープン馬グレートタイム(仁川S(L))やミッキーラブソング(安土城S(OP))=ユラノト(マリーンS(OP))兄弟と同じ。
万能キンカメらしく牝系により様々なタイプの適性が出る。
本馬は東京芝1600mでデビュー勝ちを収めていますが、母を見るとダートでの適性もありそうに見えます。

2枠3番パーソナルハイ

父ディープインパクト 吉田豊

母パーソナルダイアリーはデルマーオークス(アメリカG1)勝ち馬。
母父City Zipは米ダート7FのG1勝ち馬。
父はアメリカ型のスピード血統との配合が成功パターン。
本馬についてはデビュー前に血統注目馬としてTwitterで取り上げました。
勝ち上がりまでに3戦を要したが、前走赤松賞では逃げて2着。
勝ち上がったレースも逃げだったので現状この戦法が合うのだろう。

阪神JF時には「鞍上が2戦目に手綱をとった藤岡康に戻るのでまた、中団後方からというレースをしなければ良いのだが。」と考察したのですが、本当に中団からいってしまい16着。
フラワーCでは「その時の反省を踏まえて、さすがにここは前からいくでしょう(と思いたいです)。」と考察しましたが出遅れもありまたもや後ろからとなり、6着。
そして前走桜花賞時には「今回は吉田豊に鞍上強化されるので、前からのレースに期待。」と考察しましたが、スタート後押していくも先手は取れず中団からとなり6着。
(もしや・・・もう逃げられないのか?!)
オークスに出るには権利を獲るしかないので今度こそ逃げて下さい。

3枠4番ストキャスティーク

父ゴールドシップ 石川

父ゴールドシップについてはこちらで解説しています。

母サンクボヌールは現役時、15戦2勝。本馬が初仔。
ゴールドシップ産駒でHaloのクロスはオークス馬ユーバーレーベンと同じ。
本馬はHaloの仔サンデーサイレンスのクロスを持つ。
4戦目で勝ち上がったのが2400m戦であったように長い距離が合う、昇級初戦の前走でも4着と頑張ったがやはり距離延長で狙うべきか。
血統的に母にDanzigとLyphardを合わせ持つのは魅力です。

3枠5番エバーハンティング

父ハービンジャー 内田博

父ハービンジャーについてはこちらで解説しています。

母エバーブロッサムはオークス2着馬。
そのオークスはこのフローラS2着で優先出走権を得ての出走だった。
5代母にはNureyevや(祖母として)Sadler’s Wellsを送り出している名牝Specialがいる牝系。
父ハービンジャーは非サンデー系の為、交配はサンデー系牝馬が中心。
ペルシアンナイト(G1・マイルチャンピオンシップ)、ディアドラ(ナッソーS(イギリスG1)、秋華賞(G1))というG1馬がこのパターンに当てはまり、またこの2頭はともに「Nureyev」の血を内包している。
先述したように本馬はNureyevの母であるSpecialを内包。
成功パターンと類似の配合と言える。

適性距離は中距離が基本ですが、時計は少しかかる方がベターでしょう。
Danzig+Lyphardの血を合わせ持つの血統的にプラスだが、高速馬場になるようなら割引かなと思います。

4枠6番マイシンフォニー

父ディープインパクト 武豊

半兄(父ハーツクライ)は京都2歳S(G3)を勝ったマイラプソディ。
母テディーズプロミスはアメリカ産馬でアメリカG1・ラブレアS(ダート7F)勝ち馬。
父ディープインパクトにアメリカ血統を持ってきたというオーソドックスな配合。
母父Deputy Minister系との組み合わせは、ダービー馬マカヒキやショウナンパンドラ(ジャパンカップ、秋華賞)と同じ。

前走フィリーズレビューでは後方から追い込むも4着。権利獲りはならなかった。
追い込んできた脚には見所がありましたし、距離が延びて東京に変わるのはプラスに働きそうです。

4枠7番ゴールデンアワー

父エピファネイア 横山武

父エピファネイアについてはこちらで解説しています。

母ワキノドライバーは現役時、24戦1勝。
母母カツラドライバーからは新潟2歳S(G3)勝ち馬で桜花賞とオークスで2着のエフティマイアが出ている。
4代母にはアルゼンチン産馬で、アルゼンチンG1を2勝(アルゼンチンオークスとサンイシドロ大賞)したマイアがいる牝系。

前走、デビュー5戦目でようやく勝ち上がった。
2000mで安定した成績を残していたが、勝ち上がってすぐが重賞で通用するかは疑問。

5枠8番キタサンシュガー

父キタサンブラック 大野

母リップスポイズンはドイツ産馬で、ドイツ1000ギニー(G2)勝ち馬。
父キタサンブラックはこの世代が初年度産駒となる。
その父ブラックタイドは全弟に名馬ディープインパクト。
キタサンブラック自身の本格化が古馬になってからだったので、そこにヨーロッパ血統の肌馬を持ってくるという配合からはやはり完成はもう少し先にありそう。

前走フラワーCでは「それでも新馬戦できっちり勝ち上がっているところに非凡さを感じますし、オーナーはキタサンブラックと同じ北島三郎。親子2代の夢も見たくなる、そんな馬ですね。」と考察し、7着でした。
桜の舞台には届きませんでしたが、まだオークスの夢は残っています。

5枠9番ラスール

父キタサンブラック ルメール

母母Genovefaはアメリカ産馬で、フランスの重賞(芝2400m)勝ち馬。
また3代母Reigning Countessもアメリカ重賞(ダート7F)勝ち馬というしっかりとした牝系。
母はこのような血統背景を持つので交配相手により様々なタイプの産駒を輩出する。
本馬の半兄シャケトラはマンハッタンカフェとの交配で阪神大賞典(G2)を始め重賞を3勝。
また同じく半兄シハーブはダートで3勝(現役)を挙げているが、こちらはゴールドアリュールとの交配。
本馬の父は国民的愛馬のキタサンブラック。
その父ブラックタイドは近代競馬の結晶・ディープインパクトの全兄。
このような配合になるのでもちろん王道が合う。

シンザン記念時には「デビュー戦は芝1600mでおろしたが、母父は重厚なSadler’s Wells系なので距離は延びても大丈夫そう。重箱の隅をつつくなら、キタサンブラックは年齢を重ねるごとにより完成していった競争馬だったので、本馬も完成という意味ではまだ先になる可能性も。(そうであって欲しい)」と考察し7着。
やはり本質的には年を重ねてからより良くなっていきそうですが、前走は自己条件をきっちり1着。
再びG1の切符獲りに挑みます。

6枠10番ホウオウバニラ

父ドゥラメンテ 横山和

母バランセラはフランス産馬でG1(EPテイラーS、Qエリザベス二世チャレンジC、ガーデンシティBCS)2着の実績。
父ドゥラメンテはキンカメ×アドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯)という超良血。
種牡馬として初年度からタイトルホルダー(菊花賞)、を出したようにそのポテンシャルは高く、距離適性は同じキンカメ系のロードカナロアよりも長め。
牝馬はマイル前後が合う馬が多く2年目の今年桜花賞馬スターズオンアースを出した。
本馬は母父がAcatenangoでこれは7大系統のハンプトン系。ハンプトン系はスタミナと成長力を伝える血統。
母父Acatenangoとしては菊花賞と天皇賞(春)を勝ったワールドプレミアが記憶に新しい。
ということで一般的なドゥラメンテ牝馬よりも距離は持つはずで、距離延長は歓迎です。

6枠11番トゥーサン

父キタサンブラック 津村

母スズカエンジェルは未勝利(地方3勝)。
母母イルグンスエンジェルはアメリカ産馬でアメリカ重賞(ダート7F)勝ち馬。
父キタサンブラックはこの世代が初年度産駒となる。
その父ブラックタイドは全弟に名馬ディープインパクト。
キタサンブラック自身の本格化が古馬になってからだったので、アメリカの血を持ってくることは有効に働く。
初年度産駒の傾向からHaloのクロスも相性は良さそう。

前走は出遅れから2番手の位置を取りにいきましたが、最後は力尽き最下位に敗れました。
結果的には距離も長すぎた印象で、今回の短縮出遅れなければもう少し粘れそうですが。

7枠12番モチベーション

父ガルボ 永野猛

父ガルボは函館スプリントS(芝1200m)や東京新聞杯(芝1600m)など重賞を4勝。
その父マンハッタンカフェ(天皇賞(春)、有馬記念、菊花賞)の短距離担当。
5代母にアメリカ重賞(芝8.5F)を勝ったKatonkaがいる牝系。
父のガルボは種付け頭数が10頭未満ながら本馬のように勝ち上がり馬を出している。
先述したようにステイヤー・マンハッタンカフェの直仔なので配合によっては距離が持つ産駒が出ても不思議ではない土壌はある。
母父アグネスデジタルは天皇賞(秋)やフェブラリーSを勝った芝ダート兼用馬。
そのような配合なので本馬は力の要る洋芝で勝ち上がり。
クラシックに出られる可能性があるのでここを使ってきてはいますが、将来的にはダートを試したりもすることになりそうです。

7枠13番ルージュスティリア

父ディープインパクト 福永

本馬についてはデビュー前に下記の通り考察しました↓
『母ドライヴンスノーはアメリカ産馬。現役時未勝利。
現役引退後、オーストラリアで繁殖となり3頭を輩出。
その後、日本に輸入されハーツクライとの仔を出している(未勝利・現役)。
血統背景は父Storm Cat(Storm Bird~ノーザンダンサー系)×母父Nashwan(Blushing Groom~Red God~ナスルーラ系)の組み合わせ。
母母Wandestaはアメリカの芝9Fと10FのG1を3勝したチャンピオンホース。

ディープインパクト産駒で完成度を早めるには母にノーザンダンサーのクロスを持つことがセオリー。
父×母父Storm Cat系の組み合わせはスーパー黄金配合。
G1馬だけで、キズナ(日本ダービー)、エイシンヒカリ(イスパーン賞(仏G1)、香港C(香港G1))、リアルスティール(ドバイターフ(ドバイG1))、サトノアラジン(安田記念)、ラキシス(エリザベス女王杯)、アユサン(桜花賞)、Study of Man(ジョッキークラブ賞(仏G1))、ラヴズオンリーユー(オークス)がいる。
Blushing Groomを持つ馬との配合も相性良く、ミッキークイーン(オークス、秋華賞)、マカヒキ(日本ダービー)、Beauty Parlour(フランス1000ギニー)等、国内外に活躍馬が多数。

このように父ディープインパクトおける成功ポイントをおさえた配合で、厩舎は今年のダービーを制した藤原英厩舎。
今年はこのディープインパクト産駒で牝馬戦線を暴れまわる算段だ。』

↑夏にデビュー戦を勝つと成長を促し、復帰戦は今年3月のチューリップ賞から。
そのチューリップ賞では出遅れもあり6着でした。
メンバー最速の上がりはやはり能力がある証ですし、東京コースへの舞台変わりはプラスに働くでしょう。

8枠14番シンシアウィッシュ

父キズナ Mデムーロ

父キズナについてはこちらで解説しています。

母ザナは未勝利。
全姉マリーナは3勝(現役)で1200m~1400mで勝ち鞍を挙げている。
キズナの距離適性は1400~2000mであることが一般的で、本馬はここまで1800mで活躍。
全姉は短距離だが、母父Sadler’s Wells系を考えれば本馬の距離適性は打倒。
前走から200mの距離延長は問題ないですし、デビューから掲示板を確保し続けている安定感も魅力です。

8枠15番ヴァンルーラー

父ルーラーシップ 藤岡佑

父ルーラーシップについてはこちらで解説しています。

母カロンセギュールは現役時24戦2勝(条件馬)。
4代母にCCAオークス(アメリカG1・ダート9F)勝ち馬のMissile Belleがいる牝系。
父ルーラーシップ×母父Deputy Ministerの組み合わせはリオリオン(青葉賞(G2)、セントライト記念(G2))、パッシングスルー(紫苑S(G3))、リリーノーブル(オークス2着、桜花賞3着、阪神JF2着)が出ており、このうちパッシングスルーは本馬と同じサンデーを内包していない。

ルーラーシップは今狙えるキンカメ系の血(まだ読んで無い方はこちら)で、中長距離担当。
なので距離延長はのぞむところですし、東京変わりもプラス。
血統的魅力が大きい一頭となります。

以上、全15頭血統考察でした。

血統表:(c)netkeiba.com

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是非見てくださいね。

2022.4.22 post

【血統評価】

YRA
YRA

S評価

④ストキャスティーク

⑤エバーハンティング

⑬ルージュスティリア

A評価

①ルージュエヴァイユ

③パーソナルハイ

⑥マイシンフォニー

⑮ヴァンルーラー

 

2022.4.24 post

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YRA@血統調査員

少しでも役立つ競馬情報を。2011年~2016年までの5年間、北海道を拠点に毎日馬のお勉強に明け暮れていました。 2023年から再び拠点を北海道に移し、血統調査員として執筆活動に邁進中! 夢は雑誌で連載すること!

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