全頭血統考察

競馬血統まとめ【キーンランドカップ(GⅢ)2022】の順位予想

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血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

今週はスーパー特別レース、キーンランドカップ(GⅢ)です!

それでは今週もまずはみっちゃんよろしく!

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【キーンランドカップ過去データ】

みっちゃん
はい!

先週の札幌記念と同じように、2013年は函館でレースが行われていますが、今回もまとめて見ていきたいと思います。
大まかな傾向をつかんで、予想の参考にしてもらえると嬉しいです。

人気について

まずは、人気ごとのデータから傾向を見ていきましょう。
全体として、人気順通りの決着になりやすい傾向があるのかなとみています。
10番人気以下が馬券になることもほとんどありません。
2017年にセン馬の9歳、エポワスが1着になった以外は、1頭も3着以内には入っていませんね。
荒れにくいという傾向が出ています。
しかし、1番人気はここ2年で馬券外になっています。
今年のアイドルホースグランプリで1位に輝いたメイケイエールが昨年は1番人気で7着。
おととしは、函館スプリントSを勝って参戦したダイアトニックが1番人気で15着に倒れています。
今年は、ウインマーベルが1番人気想定となっています。
関屋記念ではウインカーネリアンが1着、札幌記念ではウインマリリンが3着と「ウイン」の馬が好走していますのでウインマーベルには注目ですね。

性別について

次に性別ごとのデータを見てみましょう。
牝馬のほうが多く馬券になっているのが目につきますね。
着別度数でみると札幌記念や関屋記念よりも好走しているように見えます。
しかし、キーンランドCは牝馬の出走数が多いため、好走率は他のレースと大きな差はありませんので注意してください。
いずれにしても牝馬が好走しやすい傾向は変わりありません。
今年のキーンランドCには11頭もの牝馬が登録をしています。
好走する牝馬を見抜くことが、馬券を取れるかどうかの境目になりそうですね。

ちなみに、このレースはリピーターが多く出走します。


画面に出ているのが過去10年のリピーターの成績です。

牡馬が【2-0-1-10】で複勝率23.1%、牝馬が【1-2-2-9】で複勝率35.7%となっていて、全体成績よりも優秀です。
今年の牡馬のリピーターはタイセイアベニールの1頭、牝馬はエイティーンガール、ビリーバー、レイハリアの3頭です。
データから考えると、これら4頭の評価は高く見たほうが良さそうですね。

騎手について

次は騎手ごとのデータです。
過去10年で見てみると、出場数も少なく判断が難しいものになっています。
ワールドオールスタージョッキーズが3年ぶりに開催されることもあり、騎手で予想をしていくのは難しいと感じています。
そこで、過去3年の平場を含めた札幌芝1200の成績を見てみましょう。


皆さん自身の予想の参考にしてください。

枠別について

続いて枠番ごとの成績です。
6枠から8枠で勝ち馬が7頭も出ているのが気になりますね。
二桁馬番が10年連続で馬券になっていることからも、外枠有利の傾向が出ていると分かります。
二桁馬番が2頭馬券になったのは、10回中3回、3頭馬券になったのも2回ありました。
10年で30頭の馬券になった馬のうち、17頭が二桁馬番です。
枠順が確定したら、各馬の成績をよく確認して予想に活かしていきましょう。

年齢別について

次は年齢ごとのデータです。
勝ち馬は3歳から5歳に集中していますね。
6歳以上の馬には割引が必要かなと思います。
今年の6歳以上は、エイティーンガール・サヴォワールエメ・ジェネラーレウーノ・タイセイアベニール・ビリーバー・ミニオンペールの6頭です。
3歳馬は牡馬が2着2回、牝馬が1着2回という成績になっていて、4番人気以内に絞ると【2-2-0-5】と好成績であり、4番人気以内でないと1頭も馬券にはなっていません。
今年出走予定のウインマーベル、トウシンマカオは両頭とも4番人気以内の想定となっていますので、要警戒ですね。

斤量について

次は斤量ごとの成績を見ていきましょう。
単純な斤量で見ると、出走数も多く好走している54kgは評価を上げてもいいのかなと思います。
ちなみに、54kgで好成績を上げているのはすべて牝馬で牡馬の54kgは【0-0-0-2】と馬券になったことがありませんが、出走数が少なく判断が難しいところです。
今年は1番人気想定のウインマーベルががいとうしています。
一方で、牝馬の55kgは【0-1-1-5】と勝ち馬こそ出ていませんが、複勝率は牝馬全体の成績とほぼ同じですので、割引は必要ないと見ています。
斤量の増減で見ると、斤量増の馬に不調傾向が見られます。
斤量増は、牡馬で【0-1-2-30】の複勝率9.1%、牝馬で【1-0-2-19】の複勝率13.6%と好走率が大きく下がっています。
今回斤量増で出走する予定の馬は、サヴォワールエメ・ジェネラーレウーノ・ビップウインク・ビリーバー・マイネルジェロディ・ミニオンペール・レイハリア・ロードマックスの8頭が該当しています。

脚質について

続いて脚質ごとのデータを見てみましょう。
逃げ馬の複勝率が50%と、逃げた馬は2頭に1頭が馬券になるという成績が出ています。
中団の馬も割と好成績を収めていて、そこまで前有利を意識しなくてもいいのかなと思います。
当日の馬場傾向は必ずチェックが必要ですね。
前走で逃げる競馬をしているのは、トウシンマカオが該当しています。
NHKマイルで逃げる競馬をし、GⅠの高い壁に跳ね返される結果となりました。
前で競馬をした馬が大きく負けているところを見ると、良く粘ったんじゃないかなと思います。
もともと1400mや1600を番手で競馬をしていて、ここで初めて逃げの手を打ったということもあり、斤量が4kgも落ち、400mの距離短縮となる今走も逃げるかどうか要注目です。
近5走で逃げて好成績を収めているのは、オパールシャルム・マウンテンムスメ・ミニオンペール・ヴァトレニの4頭です。
個人的には番手でも競馬ができるヴァトレニに注目をしています。
前走の青函Sでは前が総崩れの不利な展開の中、2番手で競馬をしてジュビリーヘッドを0.3差で負かしているこのレースの内容は評価できると思っています。
持ちタイム的には、マウンテンムスメも前々走UHB杯(函館1200)を1分08秒3で逃げて勝ったのは評価できると思っています。

前走との比較

最後に前走との比較をしていきましょう。
今回は、前走がオープン、GⅢ、GⅠ組に分けることができます。それぞれが好成績を収めていますのでレースを個別にみてきましょう。
函館スプリントSが【3-2-2-24】、UHB賞が【2-3-2-47】、アイビスSDが【2-0-1-15】と馬券のシェア率が高くなっています。
また、葵Sが【1-0-0-1】、高松宮記念が【0-0-2-2】となっています。
葵S組や高松宮記念組は、休み明けになりますので、当日の馬体重は要チェックです。

以上、データでした!
競馬のみっちゃんねるでは毎週平場の推奨馬も出しています。

チャンネル登録よろしくお願いします。

【キーンランドカップ血統傾向】

YRA
ここからは血統について解説してきます。

非サンデーサイレンス系の舞台

2021年(良)
1、 ロードカナロア
2、 ヨハネスブルグ
3、 アドマイヤムーン

2020年(重)
1、 ヨハネスブルグ
2、 Shamardal
3、 ディープインパクト

2019年(稍)
1、 ロードカナロア
2、 Raven’s Pass
3、 ステイゴールド

2018年(稍)
1、 ダイワメジャー
2、 ロードカナロア
3、 ハーツクライ

2017年(良)
1、 ファルブラヴ
2、 ダイワメジャー
3、 ダイワメジャー

本レースは「洋芝+短距離」ということで、通常の日本でのレースで中心となる血統ではない血統が活躍するレースです。
過去5年の勝ち馬5頭のうち4頭が非サンデーサイレンス系の種牡馬
日本一の主流血統はサンデーサイレンスなので、このようにザックリとした分け方でも馬券へのヒントが出ているということがよくわかります。
全体の馬券圏内で見ても全15頭中9頭がこの非サンデー系種牡馬となっており、昨年はなんと1~3着を独占しました。

このような血統的特徴があるレースなので、リピーターが出やすいです。
2020年1着、2021年2着のエイティーンガール、2018年2着、2019年1着のダノンスマッシュ、2017年3着、2018年1着のナックビーナスです。
今年の出走馬の中では、昨年1着のレイハリア、2着のエイティーンガールが該当します。

札幌芝1200m全体の成績として相性の良い種牡馬もやはり、先述した非サンデー系が中心となります。
ヨハネスブルグは勝率14%弱、連対率27%、複勝率32%弱という成績を残しています。
今年の出走馬からはエイティーンガールが該当します
スクリーンヒーローは勝率13%、連対率23%、複勝率26%です。
ジェネラーレウーノ、マイネルジェロディが該当します。
ロードカナロアは勝率10%、連対率21%、複勝率30%です。
ジュビリーヘッドレイハリアが該当します。

サンデーサイレンスからはダイワメジャーハーツクライが比較的良績を残しています。
ちなみにダイワメジャーは先ほどリピーターの時に出てきたナックビーナスの父となります。
ダイワメジャーはオパールシャルム、サヴォワールエメが該当します。
ハーツクライはメイショウミモザとなります。

【キーンランドカップ全頭血統考察】

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ウインマーベル

父アイルハヴアナザー 松山

母コスモマーベラスは現役時33戦7勝。
主な勝ち鞍はターコイズS(OP・芝1600m・2回)。
3代母にはアメリカG1・ガゼルH(ダート9F)勝ち馬のSingle Bladeがいる牝系。
父アイルハヴアナザーはアメリカの二冠馬。
三冠を期待されていたが、ベルモントS前に脚部不安を発症し叶わなかった。
血統はフォーティナイナー~Mr. Prospector(ネイティヴダンサー系)のライン。
種牡馬としてもダート適性を産駒によく伝え、勝ち鞍の比率はダート8:2芝
芝ではキレ味勝負になるような主要場所では分が悪く、小回り等ローカル場の方が良い。
母父フジキセキとの組み合わせはアナザートゥルース(G2・ダイオライト記念、G3・アンタレスS)やマイネルユキツバキ(L・仁川S)など確率が高い。
北海道を走るのはデビュー当初以来となる。当時は結果を残すことはできなかったが、パワータイプなので血統的には苦手ではないはず。
(先述したようにそもそもがダートを主戦に走る種牡馬なので芝でのサンプル数は少ないので、正直判断し辛いというのが正直なところ)

エイティーンガール

父ヨハネスブルグ 武豊

父ヨハネスブルグは現役時、BCジュヴェナイル(アメリカG1・ダ8.5F)、ミドルパークS(イギリスG1・芝6F)、モルニ賞(フランスG1・芝1200m)、フィーニクスS(アイルランドG1・芝6F)と芝・ダートのG1を4勝。
現役引退後種牡馬入りすると、その後2010年に日本に輸入され2019年に引退。

父ヨハネスブルグ×母父アグネスタキオンの組み合わせは本馬の他にも福島2歳オープン(OP)を勝ったジャカランダシティやジュニアC(OP)を勝ったテンクウを始め、多数の複数勝ち馬を出しており勝ち上がり率も高い好相性の配合。
また、Woodmanの血はホウライアキコ(デイリー杯2歳S(G2)、小倉2歳S(G3))やタガノブルグ(橘S(OP))も持っておりニックス。
このように本馬は父配合における効果的な血を持っている。
ヨハネスブルグ産駒らしく洋芝が得意なので、通常の芝の場合は渋った方が良い。

前走高松宮記念時には「11月の京阪杯でも勝ったようにまだまだ活躍しているのですが、G1となるといつも足りない」と考察した通り8着。
ということでG3のここは足りますし、先述したように洋芝も歓迎。
3年連続馬券内となるか注目です。

オパールシャルム

父ダイワメジャー 江田照

父ダイワメジャーについてはこちらで解説しています。

母ジルコニアは現役時24戦3勝(条件馬)
勝ち鞍はダート1400mと芝1200m。
父ダイワメジャー×母父タイキシャトルの組み合わせは、桜花賞馬レーヌミノルと同じで好相性。

2~3歳戦に強いダイワメジャー産駒としては少し異質で5歳になった今年、前々走、前走と連勝でオープン勝ちを収めた。
ということで一般的には古馬のダイワメジャーなので買い辛いが、本馬の場合は今完成期に入っているので軽視は禁物。

サヴォワールエメ

父ダイワメジャー 松田

父ダイワメジャーについてはこちらで解説しています。

4代母に名繁殖Sex Appealがいる牝系。
また母父には名牝Specialがいるので、母系は血統表に名牝2頭を抱えているということになる。
この2頭を持つ配合馬と言えば、名牝アーモンドアイ。
ということで余談だが、このお母さんには是非一度ロードカナロアをつけてもらいたい。
ダイワメジャー産駒の本馬は、教科書通り2~3歳戦で勝ち星を3つ積み上げた後はサッパリ・・・。
だったのだが、5歳秋になり3勝クラス・オープンを連勝して重賞戦線へ。
今年初戦となったシルクロードS時には「明け6歳となり重賞を歴戦していくことになるが、普通に考えれば出世はここまで。今年重賞を制するようなことがあれば、それは先述した名牝の血の底力に他ならないだろう。」と考察した通り、惨敗が続いています。
但し、札幌に来た前走のオープン戦では3着と久しぶりに馬券になった。
舞台は継続ということで安易に見限りたくはないが、重賞ということを考えると上がり目は難しそう。

シゲルピンクルビー

父モーリス 和田竜

母母ムーンライトダンスはアイルランドの芝マイル重賞の勝ち馬。
半姉には桜花賞2着のシゲルピンクダイヤ(父ダイワメジャー)がいる。
父モーリスにSadler’s Wellsの血を増強させるのは有効な一手。
ただし、本馬はサンデーをクロスさせずにSadler’s Wellsのみのクロスなので、やはり馬場は力が要る仕様になってくれた方がありがたいので洋芝のここは引き続き期待したい。
さらに渋る馬場になった場合はより追い風となりそうです。

ジェネラーレウーノ

父スクリーンヒーロー 丸山

4代母にアメリカG1・セリマS(ダート8.5F)勝ち馬のBemissed、5代母にはアメリカ重賞(ダート8.5F)勝ち馬のBemis Heightsがいる牝系。
父スクリーンヒーローはRoberto系種牡馬。
Roberto系の種牡馬は活躍産駒が牡馬に偏る傾向にあり、スクリーンヒーローもその典型。
モーリスを始め重賞勝ち馬には牡馬がズラリ。
スクリーンヒーロー産駒はRoberto由来のパワーがあるので洋芝の札幌は得意。
ただどうしても7歳ということで既にピークは過ぎている感がなんとも。

ジュビリーヘッド

父ロードカナロア 横山和

父ロードカナロアについてはこちらで解説しています。

母ローズノーブルは現役時24戦4勝(条件馬)。
勝ち鞍は芝1500~1800mによる。
母ヴィアンローズはフランス重賞(芝2000m)勝ち馬。
父ロードカナロア×母父ディープインパクトの組み合わせは、北九州記念(G3・芝1200m)を勝ったボンボヤージ、京王杯2歳S(G3・芝1400m)を勝ったファンタジストやオープン馬ドナウデルタ、アドマイヤハダルなどと同じで好相性。
安定感が魅力で、今年に入ってオープン入りしても重賞とオープン戦で連続2着と堅実。
札幌1200mのロードカナロアなので血統的にもプラス評価。

トウシンマカオ

父ビッグアーサー 川田

母ユキノマーメイドは現役時31戦4勝(条件馬)
中距離戦線で活躍し、重賞にも出走した経歴を持つ。
半兄(父タイキシャトル)ベステンダンクはオープン勝ち馬。
父ビッグアーサーはサクラバクシンオー産駒の高松宮記念勝ち馬で、種牡馬としてこの世代が初年度。
朝日杯FS時には「このような血統構成なので距離はマイルまでは持ちそうで、仕上がりも早いが上級クラスとなると前走のような距離短縮の方が良さそう。」と考察し6着。
その後クロッカスS(L・芝1400m)を勝ち、前走ファルコンS(G3・芝1400m)で5着ですからやはり適距離の評価は間違ってなさそうです。
前走NHKマイルCでは8着と及第点ですが、やはり一線級が集まる舞台ではさらに短い距離の方が力上位となりそうです。
ここで古馬との初対戦となりますが、血統的には距離短縮がプラスとなります。

ビリーバー

父モンテロッソ 杉原

母デイドリーマーは現役時、7戦1勝。
4代母にはアメリカ重賞(芝11F)勝ち馬のCapo Di Monteがいる牝系。
父モンテロッソはイギリス産馬でドバイワールドC勝ち馬。
現役引退後、日本に輸入され種牡馬となった。
芝・ダート兼用種牡馬でDubawiの後継らしくスピードに富む。
血統的には洋芝は向くので前走フロック視されて人気がないようなら狙うのはあり。
但し、1000mからの1F距離延長はプラスではありません。

マイネルジェロディ

父スクリーンヒーロー ホー

母マイネエレーナは埼玉新聞栄冠賞(G・ダート1900m)勝ち馬。
半兄(父ヴィクトワールピサ)にシンザン記念2着のマイネルフラップ。
父スクリーンヒーローはRoberto系種牡馬。
Roberto系の種牡馬は活躍産駒が牡馬に偏る傾向にあり、スクリーンヒーローもその典型。
モーリスを始め重賞勝ち馬には牡馬がズラリ。
父スクリーンヒーロー×母父ロージズインメイの組み合わせは、マイネルグリット(G3・小倉2歳S)やマイネルウィルトス(L・福島民報杯)と同じ。
スクリーンヒーロー産駒はRoberto由来のパワーがあるので洋芝の札幌は得意だが、現状はオープン戦での善戦止まり。
現状の力でどこまで重賞で通用するか。

マウンテンムスメ

父アドマイヤムーン パコー

母ヤマガールは現役時、40戦3勝(中央1勝、地方2勝)
父アドマイヤムーンの血統ラインはフォーティナイナー~Mr. Prospector(ネイティヴダンサー系)なので元来はダート血統。
そんな中でアドマイヤムーンは種牡馬として芝のスピードを伝える。
洋芝の札幌1200mでも水準以上に走っているし、前々走函館で3勝クラスを勝ち上がっているので、直千から1200mに戻ることはプラス評価。

メイショウミモザ

父ハーツクライ 丹内

父ハーツクライについてはこちらで解説しています。

母メイショウベルーガはG2京都大賞典とG2日経新春杯を買った女傑。
半兄メイショウテンゲンは弥生賞(G2)勝ち馬。
父ハーツクライに母方にSpecial牝系の血を持つ組み合わせは、ヌーヴォレコルト(オークス)、リスグラシュー(有馬記念、宝塚記念)、シュヴァルグラン(ジャパンC)、アドマイヤラクティ(オーストラリアG1・コーフィールドC)など大物輩出配合。
晩成型のハーツクライ産駒らしく、5歳になった3今年オープン入りすると3走前の阪神牝馬S(G2)で重賞初制覇。

ヴィクトリアマイル時には「充実期に入った今、一気の頂点獲りに期待したいが、高速馬場の東京マイルでは分が悪いので馬場が渋ってこそ。」と考察した通り18着大敗。
そういう意味では前走洋芝のクイーンSは良かったのですが、1F延長の距離がマイナスとなってしまいました。
そこから今回は距離短縮ですから狙いは立ちますし、意外とこの舞台のハーツクライ産駒の成績が良いこともプラスに評価できます。

レイハリア

父ロードカナロア 松岡

父ロードカナロアについてはこちらで解説しています。

母母母ティアラはオープン馬(カーネーションC(OP・芝1600m)勝ち)。
母系の血統表からは短距離馬の要素はなく、配合面でも父ロードカナロア×母父マンハッタンカフェからは本馬の他に3勝馬クロミナンスがいるが、勝ち鞍は芝2000mと芝1800mと短距離要素は薄い。
ということは父が色濃く出ていると考えるべきで、今年の勝ち上がりから3連勝で一気の重賞制覇(葵S)を果たすと、昨年のキーンランドCも制した。

高松宮記念時には「前走京阪杯は疲れもあったのか、らしさが見られず大敗しました。
そこからリフレッシュしてここに挑むので、人気が落ちた今が狙い目かもしれません。」と考察しましたが、ここでもらしさは見られず、17着大敗。
前走函館SSでは4着と巻き返してきており、やはり洋芝は合っているのでしょう。
リピーターがよく走るレースでもあるので2年連続の馬券内に期待したいです。

ロードマックス

父ディープインパクト バシュロ

母パーフェクトトリビュートはイギリス重賞(芝7F)勝ち馬。
父ディープ×母父Dubawiの組み合わせは4勝したエレクトロニカ(条件馬)くらいであまり目立った成績の組み合わせではない。
そんな中で同世代のランドオブリバティ(芙蓉S(OP))も同じ。
本馬の場合はそこに母母系にGreen Desert~Danzigというスプリント~マイルの血が効いている。
古馬になってから1200~1800mを試しているが、ここまでは距離短縮で結果が出ている。
ということで引き続き1200mで走ることは好感です。

ヴァトレニ

父グラスワンダー 横山武

母チアフルスマイルは33戦8勝。
主な勝ち鞍はキーンランドカップ!
母母ゴールデンカラーズはクイーンC(G3・芝1600m)2着。
3代母にはアメリカG1を3勝したWinning Colorsがいる牝系。
父グラスワンダーは有馬記念連覇+宝塚記念を勝ったグランプリホース。
ここからスクリーンヒーロー~モーリスとその血を繋いでいる。
Roberto系らしく活躍馬は牡馬に偏っており(本馬はセン馬だが)、3歳より4歳、4歳より5歳と成長力が売りの血統。
パワーもあるので洋芝も苦にしません。

ヴェントヴォーチェ

父タートルボウル ルメール

母ランウェイスナップは20戦2勝(地方)。
3代母にはアメリカ重賞(芝8.5F)勝ち馬のMasakeがいる牝系。
父タートルボウルはフランスG1・シャンプラ賞(芝1400m)勝ち馬。
自身はシャンプラ賞を勝っているものの産駒は中距離で活躍する馬が多い。(小倉大賞典のトリオンフなど)
安定した成績でオープン勝ちまで進んできたが、重賞挑戦では7着、9着と壁に当たっている。
ここいらで一度距離を1400m以上に伸ばしてみるのも良のではないだろうか。

 

以上、全16頭の血統考察でした。

血統表:(c)netkeiba.com

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それでは今週もエンジョイ競馬よろしくです(^^ゞ

2022.8.26 post

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YRA@血統調査員

少しでも役立つ競馬情報を。2011年~2016年までの5年間、北海道を拠点に毎日馬のお勉強に明け暮れていました。 2023年から再び拠点を北海道に移し、血統調査員として執筆活動に邁進中! 夢は雑誌で連載すること!

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