全頭血統考察

競馬血統まとめ【シンザン記念(GⅢ)2022】の順位予想

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血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

今週はクラシック登竜門、シンザン記念です。

春のクラシックに向けて名乗りを挙げるのは果たして?!

それでは
シンザン記念の血統分析スタート!

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【シンザン記念血統傾向】

例年京都で開催される為、過去から血統傾向を探ることはできません。
昨年は今年と同じ中京競馬場にて開催れましたが、ワンツーはモーリス産駒。

中京芝1600mの勝率トップ種牡馬はエピファネイアで20%弱の高い勝率を誇る。
複勝率も40%超えでかなり優秀。
次点はロードカナロアで勝率は15%程。
先述した昨年の連対種牡馬モーリスは複勝率が38%とこれはエピファネイアに次ぐ数字です。

【出走予定該当馬】

エピファネイア産駒
セルバーグ

ロードカナロア産駒
ショウナンアメリア

モーリス産駒
ソリタリオ

【シンザン記念(GⅢ)全頭血統考察】

1枠1番ビーアストニッシド

父アメリカンペイトリオット 岩田康

父アメリカンペイトリオットはアメリカ産馬。現役時の主な勝ち鞍はメーカーズ46マイルステークス(アメリカGI・芝8F)
現役引退後、日本に輸入され種牡馬となった。この世代が初年度産駒となる。
父系の血統背景はWar Front~Danzig~ノーザンダンサー系のライン。
日本でもおなじみのDanzig系の血統となるのでマイルが基軸となりそうだが、アメリカンペイトリオット自身が中距離での重賞勝ち鞍もあるのでそこを伝えるようだと産駒も2000mくらいまでは走れそう。
現時点での中央で勝ち上がっている全8頭のうち6頭がサンデーサイレンスを持つ牝馬との交配。
やはりアメリカンペイトリオット自身がサンデーサイレンスを持たないので、ここは素直にサンデーサイレンスを取り入れることが良さそうだ。
本馬は母父ネオユニヴァース(サンデーサイレンス)にキングカメハメハという日本の王道血統との配合なので、マイルで勝ち上がったが、前走京都2S(G3・芝2000m)で2着だったように距離への適応もある。
スタートからテンも早いので、ここも逃げそう。

2枠2番ラスール

父キタサンブラック ルメール

母母Genovefaはアメリカ産馬で、フランスの重賞(芝2400m)勝ち馬。
また3代母Reigning Countessもアメリカ重賞(ダート7F)勝ち馬というしっかりとした牝系。
母はこのような血統背景を持つので交配相手により様々なタイプの産駒を輩出する。
本馬の半兄シャケトラはマンハッタンカフェとの交配で阪神大賞典(G2)を始め重賞を3勝。
また同じく半兄シハーブはダートで3勝(現役)を挙げているが、こちらはゴールドアリュールとの交配。
本馬の父は国民的愛馬のキタサンブラック。
その父ブラックタイドは近代競馬の結晶・ディープインパクトの全兄。
このような配合になるのでもちろん王道が合う。
デビュー戦は芝1600mでおろしたが、母父は重厚なSadler’s Wells系なので距離は延びても大丈夫そう。
重箱の隅をつつくなら、キタサンブラックは年齢を重ねるごとにより完成していった競争馬だったので、本馬も完成という意味ではまだ先になる可能性も。(そうであって欲しい)
デビュー戦後に、鞍上は本馬を「グランアレグリアの後継」と絶賛。
ここを勝ったら普通にソネットフレーズは捨てられるのでしょうね(妬み、僻み、恨み節)。

2枠3番ソリタリオ

父モーリス Cデムーロ

母母ライラプスはG3クイーンカップ勝ち馬。
3代母フサイチエアデールはこのシンザン記念(G3)を始め、重賞を3勝というしっかりとした牝系。
父モーリスはサンデーを持ちつつ非主流の血統。
その為、配合は牝系に主流血統を持ってくることがセオリーとなる。
本馬の母はキンカメにサンデーサイレンスという日本の2大主流血統を持つ血統なのでこのセオリ-に合致。
モーリス産駒はなかなか勝ちきれない特徴もあるが、デビューからここまで崩れていないし、ここも堅実に走ってきそう。
モーリス産は中京1600mでの複勝率が高いことも心強い。

3枠4番ジャカランダ

父キズナ 幸

父キズナについてはこちらで解説しています。

母父エンパイアメーカーの父Unbridledはディープ系と相性の良い血で、キズナにあるStorm Catとの組み合わせで「アンディープキャット」という黄金配合が完成する。
「アンディープキャット配合」についてはこちらで。

エンパイアメーカーは芝ダート兼用種牡馬でどちらかと言えばダート優勢。
キズナはディープにパワーを足したような血統なのでこの配合はパワーに寄っていると考えるのが普通。
ここ2戦芝での上がり目を見つけ辛い状況なので再びダートに矛先を変えた方が良いのでは。

3枠5番アールチャレンジ

父イスラボニータ 団野

3代母ビューチフルロマンはオープン馬。
4代母ビクトリアクラウンはエリザベス女王杯勝ち馬という底力がある牝系。
父イスラボニータはこの世代が初年度産駒の新種牡馬。
フジキセキ~サンデーサイレンスのラインで、本質的にはマイル以下で力を発揮する能力を産駒に伝えそう。
本馬の適距離は現時点でなんとも言えないが、母父に万能キングカメハメハなので渋った馬場は苦にしない。
キングカメハメハがいることによりMr. Prospectorのクロスが成立しているのでダートに適性がある可能性も。

4枠6番カワキタレブリー

父ドレフォン 松山

父ドレフォンは種牡馬として本馬の世代が初年度となる。
初年度産駒から重賞馬ジオクリフ(札幌2歳S(G3))を輩出し、上々のスタートを切った。
母父ディープインパクトとの交配では既に2頭勝ち上がりが出ている。
ドレフォンはStorm Catの系統となる。ディープインパクト×Storm Catはキズナを始め多くのG1馬を輩出した黄金配合。
ということで、この組み合わせはその黄金配合の父と母父を逆にした形となるので相性は良いのではないかと推察している。
前走は上位陣には離されたものの、3着と頑張った。
ここはメンバーレベルも落ちるので再び上位を狙えそう。

4枠7番シーズザデイ

父ドゥラメンテ 鮫島駿

父ドゥラメンテはこの世代が2世代目の種牡馬。
日本の2大主流キングカメハメハを父に持ちサンデーサイレンスを母父に持つという「ザ・主流血統」
現時点(2022.1.5終了時点)で産駒の賞金獲得ランクトップ10のうちサンデーサイレンスのクロスを持つ馬は1頭のみ。
ドゥラメンテ自身が癇性の強い馬だったので、サンデーサイレンスのクロスはマイナスに出る可能性が高いのだろう。
産駒全体の傾向としてはタイトルホルダーに代表されるように長めの距離だが、サンデーのクロスがあることでこの馬は短めの方が良さそう。
ただ、マイルなら我慢ができそうな気も。
う~ん、なんとも悩ましい一頭。

5枠8番ウナギノボリ

父ドレフォン 和田竜

母ノンキは現役時2勝。
3代母Sharayaはヴェルメイユ賞(フランスG1・芝2400m)勝ち馬。
半兄(父タートルボウル)にオープン馬ビックリシタナモーがいる。
父ドレフォンはこの世代が種牡馬として初年度産駒となる。
自身はアメリカのダートスプリントチャンピオンだったが、産駒には芝馬も出している。
同じStorm Cat系ならヨハネスブルグのイメージが近いか。
早速札幌2歳Sで重賞馬を輩出したことで、仕上がりの早い種牡馬としてのイメージが浮かぶ。
前々走デイリー杯2歳Sでは7着だったが、前走は1勝クラスで2着と力を示した。
3度目の重賞挑戦で今度こそ鰻登りできるか。

5枠9番レッドベルアーム

父ハーツクライ 川田

父ハーツクライについてはこちらで解説しています。

母母Cat Chatはアメリカ産馬で、アメリカ重賞(ダート7F)勝ち馬。
さらに3代母Phone ChatterはBCジュヴェナイルフィリーズとオークリーフS(いずれもダート8.5F)の2つのG1を制している。
つまりゴリゴリのアメリカ血統を持つ牝系。
父ハーツクライは基本晩成傾向の種牡馬なので、仕上がりが早いアメリカの血を取り入れることは正解。
特に母系にStorm Catとの組み合わせでは、ヒシイグアス(中山記念(G2))やクラヴァシュドール(阪神JF(G1)3着)と同産駒にしては比較的早くから始動できたパターン。
但し、両馬とも成績が安定してきたのはやはり古馬になってからなので、本馬も本当に良くなるのはもう少し先だろう。
前走の東スポ杯2歳S(G2、5着)では道中折り合いにかいていたのでそこをいかに改善していけるかが課題になる。

6枠10番マテンロウオリオン

父ダイワメジャー 横山典

父ダイワメジャーについてはこちらで解説しています。

母母レディパステルはオークス馬。
そのレディパステルの父トニービンの血と母父Blushing Groomの血は共にダイワメジャーと相性の良い血。
トニービンとは、高松宮記念(G1・芝1200m)を勝ったコパノリチャードやフィリーズレビュー(G2・芝1400m)を勝ったソルヴェイグ、さらにオープン馬ダイワリベラルなど輩出している。
Blushing Groomとは、阪神ジュベナイルフィリーズとNHKマイルCを勝ったメジャーエンブレム、ダービー卿チャレンジトロフィー(G3・芝1600m)を勝ったロジチャリスなどを輩出している。
このようにダイワメジャーの成功配合パターンで、デビュー戦こそ2着に敗れたものの中1週で挑んだ格上挑戦の1勝クラスを勝ちきった。
再びの距離延長がどうかだが、2~3歳戦に強いダイワメジャー産駒だけに旬は今だ。

6枠11番デルマグレムリン

父ディーマジェスティ 武豊

父ディーマジェスティは2021年新種牡馬。
ディーマジェスティは父ディープインパクト×母父Roberto系でさらに母母にSadler’s Wellsが入るという配合。
ディープインパクトのセオリーはアメリカ型の素軽い血を配合させるのがセオリーなのでディーマジェスティはそこから外れた形。
その為、種牡馬として考える時には、まずスピードの血を取り入れることを考えるべき。
本馬の母父フォーティナイナーはアメリカ型の血統で現役時アメリカダートG1を4勝。
ということで配合のポイントは抑えていると見る。
母母にはマイルチャンピオンシップ(G1)を勝ったシンコウラブリイがいて牝系の底力もある。
とは言え、先述した父方の重厚な血を考えると早期始動で活躍していくにはもう1本スピードの血が欲しかった印象はある。
ディープ系種牡馬の中ではやや晩成型の種牡馬になるのでは?と推察している。

7枠12番ジャスティンヴェル

父ドゥラメンテ 西村淳

父ドゥラメンテはこの世代が2世代目の種牡馬。
日本の2大主流キングカメハメハを父に持ちサンデーサイレンスを母父に持つという「ザ・主流血統」
産駒全体の傾向としてはタイトルホルダーに代表されるように長めの距離。
サンデーのクロスは癇性が強くなりすぎる恐れがあるので、スピード活かす配合なら本馬のようにサンデーサイレンスの父Haloのクロスの方が良さそう。
さらに母母父Storm Catもスピードの血。
ということでデビュー戦から1200m~1400mで見せ場あるレースを披露。
但し、「おっ!」と思わせたききょうS(OP)で本馬に勝ったドーブネが朝日杯FSで案外だったし、本馬自身も前走1勝クラスで大敗。
ここのメンバーレベルが高いとは言わないがちょっと物足りないのは事実。

7枠13番ショウナンアメリア

父ロードカナロア 池添

父ロードカナロアについてはこちらで解説しています。

母母ヴェイルオブアヴァロンはアメリカの重賞(芝8.5F)勝ち馬。
3代母にはディープインパクトの母ウインドインハーヘアがいる牝系。
父ロードカナロア×母父ダイワメジャーの組み合わせは、オープン馬ロードアクアを始め、短距離適性に出る傾向が高い。
本馬はそこにStorm Catのクロスなのでよりスピード側に能力が偏っていそう。

8枠14番モズゴールドバレル

父Optimizer 坂井瑠

母Sweeter Stillはアイルランド産馬で、アメリカの芝8F重賞勝ち馬。
母父ロックオブジラルタルはデインヒル~Danzig~ノーザンダンサー系のラインで、現役時マイル戦線で活躍しヨーロッパのG1を7連勝した。これは当時の世界記録。
現役引退後に一時は日本でも種牡馬として供用されていた。
父Optimizerはアメリカ産馬で、芝重賞勝ち馬。
父系の血統ラインはSmart Strike~Mr. Prospector~ネイティヴダンサー系のラインということでゴリゴリのアメリカ血統。
と言うことでスピードのアメリカ血統×ヨーロッパのスピード血統の配合なのでバランスは良い。
ただ日本の主流血統を持たないので一般的に考えれば上のクラスにいくにつれてちょっと苦しくなる。

8枠15番セルバーグ

父エピファネイア 和田竜

父エピファネイアについてはこちらで解説しています。

3代母にアメリカG1・テストS(ダ7F)勝ち馬のFara's Teamがいる牝系。
父エピファネイアは主流血統サンデーサイレンスが4代前にある為、幅広い配合が可能となる。
本馬も母父がサンデーサイレンス系との配合となるが、その直仔フジキセキ系との交配はここまで見る限りイマイチ。
エピファネイア産駒の中京1600mの成績は良いが、果たして。

 

以上、出走馬全15頭全頭血統考察でした。

【YRAとみっちゃんの予想対談】

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2022.1.7

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YRA@血統調査員

少しでも役立つ競馬情報を。2011年~2016年までの5年間、北海道を拠点に毎日馬のお勉強に明け暮れていました。 2023年から再び拠点を北海道に移し、血統調査員として執筆活動に邁進中! 夢は雑誌で連載すること!

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