血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
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まだの方よろしくお願いします(^^)/~~~
今週は上半期の女王決定戦!
ヴィクトリアマイルです!
血統傾向はこちらから。
それでは今週も
全頭血統考察スタートです!
目次
【ヴィクトリアマイル(GⅠ)全頭血統考察】
1枠1番デアリングタクト
父エピファネイア 松山
父エピファネイアについてはこちらで解説しています。
エピファネイアは日本種牡馬2大巨頭であるディープインパクト系ともキングカメハメハ系とも交配が可能なことが最大のセールスポイントであるが、本馬は母母にサンデーを持っている母父キングカメハメハとの配合パターンで史上初の無敗牝馬三冠を達成した。
そんな歴史的牝馬も昨年春に繋靭帯炎を発症し長期休養へ。
1年ぶりにいよいよターフに戻ってくる。
今回は無事に走ってくれればそれで良いですよね。
1枠2番ソングライン
父キズナ 池添
父キズナについてはこちらで解説しています。
母ルミナスパレードは現役時4勝(条件馬)。
母母ルミナスポイント5勝したオープン馬。
いずれもダートの短いところで活躍した。
父キズナはディープインパクト×Storm Catの黄金配合馬で後継種牡馬。
種牡馬としてはディープインパクトにパワーを加えたイメージでダートも走れるし、芝の道悪も大丈夫。
配合的に母方にスピード血脈を持ってくることは成功パターンで、本馬もこの傾向には合致している。
昨年のNHKマイルで2着し、昨年のヴィクトリアマイルでの2着3着は母父がシンボリクリスエス。
今年もここで評価を下げる血統的理由はありません。
2枠3番メイショウミモザ
父ハーツクライ 鮫島駿
父ハーツクライについてはこちらで解説しています。
母メイショウベルーガはG2京都大賞典とG2日経新春杯を買った女傑。
半兄メイショウテンゲンは弥生賞(G2)勝ち馬。
父ハーツクライに母方にSpecial牝系の血を持つ組み合わせは、ヌーヴォレコルト(オークス)、リスグラシュー(有馬記念、宝塚記念)、シュヴァルグラン(ジャパンC)、アドマイヤラクティ(オーストラリアG1・コーフィールドC)など大物輩出配合。
晩成型のハーツクライ産駒らしく、5歳になった今年オープン入りすると前走阪神牝馬S(G2)で重賞初制覇。
充実期に入った今、一気の頂点獲りに期待したいが、高速馬場の東京マイルでは分が悪いので馬場が渋ってこそ。
2枠4番マジックキャッスル
父ディープインパクト 戸崎圭
母ソーマジックは現役時に桜花賞3着。
父ディープインパクト×母系Fairy Kingの組み合わせは桜花賞馬ハープスターとヴィクトリアマイルを勝ったジュールポレールと同じディープ牝馬のマイラー配合。
3歳時のオークスの時に、「東京は合うが距離が伸びるここは?」と考察したが、結果は5着と頑張った。
これは距離適性よりも東京コース適性で乗り切った形だ。
昨年の本レース時には「3歳夏を越えて充実期に突入しており、満を持しての「東京マイル」。
絶対女王にどこまで迫れるか見守りたい。パンパンの良馬場希望。」と考察し3着。
ディープ産駒だけに5歳となった今、上がり目に期待するのは難しいですが相性が良い舞台であることは間違いありません。
3枠5番ソダシ
父クロフネ 吉田隼人
父クロフネについてはこちらで解説しています。
母ブチコは現役時、16戦4勝(条件馬)。白毛のブチ模様で人気を博した。
母母シラユキヒメも白毛馬だった。
父クロフネは、母に「Mr. Prospector+サンデーサイレンス」を持つ馬との配合が〇で、朝日杯フューチュリティステークス(G1)を制したフサイチリシャール、NHKマイルカップ(G1)のクラリティスカイ、さらにJBCレディスクラシック(G1)を連覇したホワイトフーガもこのパターンである。
また父は産駒の活躍が牝馬に偏りがちな所謂「フィリーサイアー」でもある。
馬場適性としては芝・ダート兼用種牡馬だが、勝ち鞍はダートの方がはるかに多い。
ということで母系からの血統と総合的に見て、ダート適性は「ある」と判断したい。
ダート初戦となったチャンピオンズカップ時には「クロフネ産駒としては柔らかさが勝っているのは間違いない。ダートの上級戦で活躍するには硬さが足りない。古馬混合のダートG1ということでパワー自慢が集まるメンバー構成を考えれば、推せる材料を見つけるのは難しいというのが正直なところ。」と考察した通り、12着大敗。
そして前走フェアリーS時には「芝スタートのコース形態はプラスですし、さらに雨が降って足抜きの良い馬場になれば、条件は整うと言えるでしょう。それでどこまでダートの上位陣に近づけるか。」と考察し、3着。
芝スタート+得意なマイル戦がハマった感じだったので、純粋な芝マイルに戻るここで再びG1馬の輝きを取り戻して欲しいと思っています。
3枠6番ディヴィーナ
父モーリス 武豊
母ヴィルシーナはヴィクトリアマイルを連覇。
父モーリスはサンデーサイレンスを持ちつつ、非主流な血統で構成されており、本馬の母父はサンデー系の大将ディープインパクト。
この組み合わせはファルコンS(G3・芝1400m)を買ったルークズネストと同じ。
またこのルークズネストとは母系にNureyevを持つことでも合致している。
モーリスは母系にNureyevと3/4同血のSadler’s Wellsを持つ。
同じ系統の種牡馬であるエピファネイアもこの(ニアリー)クロスを持つことで成功馬を輩出中。
父モーリスの産駒らしく、一戦ごとに力をつけてきて4歳となった今年オープン入り。
G1は初挑戦となるが、「母が勝った舞台であること+重馬場適性」を考えればワンチャンあっても。
4枠7番レシステンシア
父ダイワメジャー 横山武
父ダイワメジャーについてはこちらで解説しています。
母マラコスタムブラダはアルゼンチンのG1勝ち馬(ヒルベルトレレナ大賞・芝2200m)
父ダイワメジャーと母父デインヒル系の組み合わせは、JBCスプリント(ダートG1)を制したブルドッグボスと同じ。
このブルドッグボスとはNijinskyを持つ点でも合致しており、実は本馬のデビュー前にわしは、ダートで活躍しそうと考察していました。
結果的には母の芝適性の方が色濃く出ていますが、このような血統背景なので力が要る馬場でもその能力は削がれることなく、発揮できています。
3歳時はマイルを主戦場に活躍していましたが、4歳よりさらに短い距離へとシフト。
方向転換しても常に上位争いする姿勢に変わりはなし(香港スプリントでも2着)。
本当に偉い馬ですよね。
前走宝塚記念時には「ただし勝ちきれないのは古馬のダイワメジャーゆえでしょう。⇒詳しくはこちら」と考察した通り、6着。
まだまだ力はありますが、スプリントにシフトした今、再びの距離延長がプラスに働くかは疑問です。
4枠8番クリノプレミアム
父オルフェーヴル 松岡
父オルフェーヴルについてはこちらで解説しています。
母ダンシングクイーンは現役時、4戦1勝。
3代母にはアメリカのG1を6勝(芝9F~10F)した名牝Possibly Perfectがいる牝系。
父オルフェーヴル×母方にGone Westを持つ組み合わせは、シャインガーネット(G3・ファルコンS)やジャスティン(G2・東京盃)と同じ。
成長力のあるオルフェーヴル産駒らしく5歳の今年、重賞で連続連対(中山牝馬S1着、福島牝馬S2着)と充実している。
高速決着になりやすい東京マイルは分が悪いので、馬場が渋ってくれれば少し光明が差してきそうです。
5枠9番アブレイズ
父キズナ 菅原明
父キズナについてはこちらで解説しています。
母はオープン馬エディン。
父キズナ×母系タイキシャトルは京成杯(G3)を勝ったクリスタルブラックも同じ。
スピードの血を取り入れることが成功への近道。
3歳のデビューから連勝で重賞を制した時にはクラシックへの夢を抱かせてくれたが、結果が出なかった。
4歳になり再びオープン勝ちを収めると、5歳の今年の初戦で2着(G3中山牝馬S・1800m)。
キズナ産駒なので距離短縮は良さそうですが、この馬の買い時は馬体重480kg台の時。
5枠10番ローザノワール
父マンハッタンカフェ 田中勝
母母パルムドールⅡはフランス重賞(芝2100m)勝ち馬。
また3代母Pampa Bellaもフランス重賞(芝2100m)を勝っている、しっかりとした牝系。
父マンハッタンカフェはサンデー直仔のステイヤー(有馬記念、菊花賞、天皇賞・春)。
配合としては本馬のように母にノーザンダンサーのクロスを持つ馬が成功している。
マンハッタンカフェ自身は上述したように完全な芝馬だったが、種牡馬としてはダート馬も出す。
本馬もその傾向通りの馬で、未勝利から3勝クラスまではダートで勝ち上がった。
オープンクラスは芝1800mでコースは中山でのもの。
これも同産駒の傾向通りで、典型的なマンハッタンカフェ産駒の競走馬であるということがわかります。
であれば東京マイルのここは向かないでしょう。
6枠11番ファインルージュ
父キズナ ルメール
父キズナについてはこちらで解説しています。
母パオンルージュは現役時芝・ダート短距離で3勝。
父キズナは母方に重厚な欧州血脈を抱えるので、母にスピード血統を持って来ることが成功のための第一手。
これは、本レースに出走するソングラインも同じ。
ということでこの馬も父配合の成功パターンにきっちり合致している。
また、この2頭から見るにキズナはサンデーのクロスが良さそう。
秋華賞時には「紫苑Sを勝利ということは1600m~2000mの距離適性キズナだったということで一旦落ち着くことにしました。」と考察した通り、2着に入着。
そして前走東京新聞杯時には「ここは古馬初戦となりますが、もともとマイルが一番良いと思っていた馬ですし、世代上位の力がどこまで通用するか楽しみにしています。」と考察し2着。
古馬相手にも充分通用する力を見せてくれた上で、牝馬限定のG1へ。
楽しみが大きい1頭です。
6枠12番ミスニューヨーク
父キングズベスト Mデムーロ
父は万能Kingmambo系のキングズベスト。
父×母父マンハッタンカフェはオープン馬トーラスジェミニと同じ。
終いジワジワと堅実に伸びる脚が売り。スピードの持続力に長けているので他の父産駒同様逃げて面白そうだ。
と常々考察しているのですが、未だに逃げたことはない。
近走は中山の重賞で1着3着と調子が良い。
だが東京コースのここで切れ味勝負となるとやはり分が悪いので思い切った競馬ができるかどうか。
7枠13番レイパパレ
父ディープインパクト 川田
母シェルズレイは現役時、21戦3勝(オープン馬)
繁殖としてもかなり優秀で、ここまで7頭が中央で勝ち上がっており、うち本馬の全兄シャイニングレイはホープフルステークス(当時G2)とCBC賞(G3)を制しており、その全妹である本馬で待望のG1馬を輩出した。
血統背景は父クロフネ(フレンチデピュティ~Deputy Minister~Vice Regent~ノーザンダンサー系)×母父ウイニングチケット(トニービン~Grey Sovereign~ナスルーラ系)の組み合わせ。
父ディープインパクト×母父フレンチデピュティ系の組み合わせは、日本ダービー馬マカヒキ(現役)、ショウナンパンドラ(ジャパンカップ、秋華賞)といったG1馬を始めとする活躍馬を多く輩出している父の成功配合パターンの1つ。
このように血統構成は日本の「ザ・主流」。
前走大阪杯では「金鯱賞で復調気配が漂った上で、昨年優勝のこの舞台。楽しみです。」と考察し2着。
そこからの東京マイルということで、ここでもディープインパクトの血が主役を張ります。
7枠14番アカイイト
父キズナ 幸
父キズナについてはこちらで解説しています。
父キズナ×母父シンボリクリスエスの組み合わせは富士S(G2)勝ち馬のソングラインと同じ。
ソングラインは母母系に日本の主流血統であるサンデーサイレンスを、本馬は大系統ノーザンダンサー系のNijinskyを持っている。
Nijinskyはスタミナ血統なので本馬はソングラインに比べて適性距離が長めに出ている。
その点ではこの距離がベストとは言えないものの、この舞台に相性の良いディープ直仔キズナ産駒で母父は昨年2着3着のシンボリクリスエス。
キズナの距離短縮もハマりそうと期待しています。
7枠15番アンドヴァラナウト
父キングカメハメハ 福永
母グルヴェイグはマーメイドS(G3・阪神芝2000m)勝ち馬。
牝系はエアグルーヴ~ダイナカールと言った超良血系。
父ディープインパクト×母父キングカメハメハの組み合わせはブラヴァス(新潟記念(G3))や同レースに出走しているアールドヴィーヴルと同じで血統的には中距離適性が高そう。
昨秋の秋華賞時に「母系からこの阪神2000mという舞台が最も合いそうですので、昨年までの京都からの開催変わりが一番プラスに働くのはこの馬かもしれません。」と考察した通り3着と頑張りました。
先述している通りベストの適性は中距離だと考察しているのですが、だからこそタフになりそうな今週末は向きそうです。
8枠16番デゼル
父ディープインパクト 藤岡康
母アヴニールセルタンはフランスオークスとフランス1000ギニー(日本でいう桜花賞)の2冠馬。
父ディープインパクト×「Blushing Groomを持つ母」との組み合わせは、ミッキークイーン(オークス、秋華賞)、マカヒキ(日本ダービー)と同じで東京で切れる脚を持つ馬になりがち。
昨年のヴィクトリアマイルの時に「マイル重賞(阪神牝馬S(G2))を勝ったが、本質的には中距離の方が良さそう。」と述べたように結果は8着。
1つ歳もとったしさらなる上積みがあるようには見えない。
8枠17番シャドウディーヴァ
父ハーツクライ 坂井
父ハーツクライについてはこちらで解説しています。
母ダイヤモンドディーバはアメリカ重賞(芝8F)勝ち馬。
父ハーツクライ×母系にDanzigの組み合わせは父の近年のトレンドで、早期始動ができる配合。
本馬も3歳時にフローラS2着からオークス(6着)に駒を進めていたが、父産駒らしくやはり年齢の成長と共に力をつけてきた。
血統的にも適距離は中距離にあり、マイルは少し忙しいイメージがありますが、タフなレースになれば中距離適性があるこの馬にとっては追い風となりそうです。但し、道悪が合うかと言われると・・・。
8枠18番テルツェット
父ディープインパクト レーン
母母父にあるStorm Catの血は父ディープインパクトとニックス。
G1馬だけで、キズナ(日本ダービー)、エイシンヒカリ(イスパーン賞(仏G1)、香港C(香港G1))、リアルスティール(ドバイターフ(ドバイG1))、サトノアラジン(安田記念)、ラキシス(エリザベス女王杯)、アユサン(桜花賞)、Study of Man(ジョッキークラブ賞(仏G1))、ラヴズオンリーユー(オークス、クイーンエリザベス2世C、BCF&Mターフ)、ダノンキングリー(安田記念)がいる。
本馬はそこにデインヒル~Danzigのマイラーが効いていて血統としては1600~2000がベストか。
エリザベス女王杯時には「出遅れながらも重賞を制したことが並の能力ではないことを物語っているが、さすがにG1の舞台では通用しなかった。前走クイーンSではその出遅れ癖をやや克服。再び頂点へ挑戦するにあたっては好材料だが、今度は距離の壁がありそうで・・・。」と考察した通り、11着。
その後、1800mのG3では再び5着ということなので現状1800mが一番走りやすいのではないだろうか。
であれば、1600mで好走するには距離以上にスタミナが求められる馬場になることが必要では。
以上、全18頭血統考察でした。
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勝ち馬を予想してコメントしてね(^^ゞ
締め切りはレース当日の13時までです。
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2022.5.13 post
【血統評価】
S評価
②ソングライン
⑪ファインルージュ
⑬レイパパレ
A評価
④マジックキャッスル
⑤ソダシ
⑮アンドヴァラナウト
2022.5.15 post